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『メール道 』

2004年06月18日

(久米 信行著、NTT出版、2004年5月17日発行)  → アマゾンで購入

☆ 今回のポイント ☆ <簡単な内容紹介>

本書『メール道』は、メールを真に使いこなす達人である著者が、メールの生きた活用方法を、ご本人の経験の蓄積に基づいてまとめられたものです。

メールは機械(技術)ですが、あたかも手紙のような心の通った使い方をするにはどうすべきか。と同時に、そこから生まれる縁の素晴らしさを説いています。テクニックだけでなく、その果てにある、つながって生きることの意味が伝わってくるのが本書の醍醐味です。

「ブロードバンドとネットワークが浸透することで、世界の人々が笑顔でつながる!」という、ありがちなキャッチコピーに、うさんくささを感じる人も、「みんながメール道に根ざした行動をとっていけば、きっとその素晴らしさが実現されるに違いない!」と、実感できるのではないでしょうか。

ドリームインキュベータ社長である堀紘一さんは、著書の中で、こう書かれています。

「どの人脈が欠けていても、いまの自分はいまの位置には存在しなかっただろうということ。こうしてみると、人脈というのは、何か仕事を紹介してもらえるとか便利だろうといった次元の話ではなく、一人の人間の人生そのものを決めてしまう恐ろしい存在だ」と。

そもそも、経営にもビジネスにも全く無関心だった私がベンチャービジネス、しかもネットビジネスの世界にもぐり込んだのは、「縁」が非常に大きく作用しています。

しかも、「メール」が大きな契機となりました。メールを通じた「縁」と「出会い」が無かったら、今の私はありません。そういう意味で、堀さんの言葉には、非常に強くうなずけるところがあります。

メールを介した縁。人生を変える契機となるメール。そう思う時、それを最もうまく最大限に幸せに活用されている方となれば、私は誰よりも「メール道」の著者である久米さんを思い出します。


□     □     □

久米さんを知る人は、誰しもが久米さんを「メールの達人」とお認めになることでしょう。

そして、そんな久米さんとの出会いも、実はメールがきっかけでした。

1997年春、メールを事業領域とする会社の社長さんに、メール経由で知り合いになりました。会社に訪問してメールビジネス談義をしているうちに、「久米社長っていう方がいるんだけど知ってる?」と。そこで初めて久米社長が発行されるメルマガを教えていただきました。

1998年1月に久米さんにメールをさしあげてメルマガに登録。メールのやりとりを何度か重ねてから、縁あってお会いいただけることになりました。

私の独立起業にあたっても、久米さんには実に多忙な中を、学生である私のために真摯にお時間を割いていただいて、懇切丁寧に相談に乗っていただきました。メールを通じても、たくさんのアドバイスをいただきました。

1999年春、久米さんの会社近くにある錦糸町の中華ランチと、その後の公園のベンチでの対話(その時に買っていただいたのが、ペットボトルのポカリスエットでした)は、今でも懐かしく思い出します。起業すべきかどうかで悩む私に適切なご指導をいただきました。

これも、メールを通じた出会いと交流がなければ、そんなことも実現しなかったであろうと思うと、考えられないというか、半ばぞっとする思いです。


□     □     □

この本、『メール道』では、メールの達人にして、縁つなぎの達人でもある久米さんが、その背景にある秘密、久米さんの玉手箱としての役割を果たす強力なツールの一つであるメールについて、活用の秘術を明らかにされています。

読んでみると「やろうと想えば誰でもできるような簡単なテクニック」であったとしても、意外と実践されていないかも・・・というものが多いことに気づくことと思います。逆に、すぐに実践できる簡単なものでありながら、効果てきめんなものもあるということです。

また、テクニックにとどまらないのが、類書に無い魅力です。テクニックの効果を発揮させるためには、それを使いこなす側である「人間」が、どんな心構えでいないといけないか、ここに、「術」ではなく「道」とされた著者の想いが込められているのだと思います。

私は、縁の恩恵にとても感謝しておりますが、「縁って何だろう?」と思う時、変な表現になりますが、つまりは「つながるものはつながっているのだし、つながっているものはつながる」ということなのだろうという気がします(ちょっとオカルティック?)。

この本が意義深いのは、「メール」を、「単なる通信手段」ととらえるものでもなければ「メールの使い方」や「メールの活用法」にとどまるものでもないというところでありましょう。

メールは、メールだけで完結するのではなく、あくまでツールとしてうまく使いながら、声をかけあい、顔をみせあい、語り合い、そうして新たな縁になる、ということですね。


□     □     □

以前、ニューヨーク北東部のお客様と、メールだけでやりとりをしていた時期があります。たまたまニューヨークに個人旅行をしていた時、ふとそのお客様のことを思い出し「お久しぶりメール」をお送りしました。

(住所録を携帯していなくても、自分のPCのメーラーの送信箱をチェックすれば、アドレスが探し出せて連絡がとれるというところが、メールのすごいところでもありますね)

「ニューヨークにいる」というだけで「近いですね!」と話がはずみ、これも縁かと思い、グランドセントラル駅から電車で約一時間。片田舎にある事務所におうかがいすると、「いやぁ、本当にいらしたんですかーっ!」と笑顔でびっくりされたことがあります。ネットとリアルがつながった不思議な感触をもったことをおぼえています。

メールはそれだけで完結するものではないし、それだけではもったいないと強く思います。

生きていく上で大切で、必要で、幸せをもたらすはずの「人と人とのふれあい」について、それを、つなぎ、維持し、発展させる一つの強力な手段(とんでもない魔法の杖にもなり得る)として「メール」を位置付けている点は、とても重要だと思います。

そのために、メールは非常に素晴らしいツールであると私は思います。だからこそ、常に磨いて精進していかなければいけないでしょうし、「そうしなければ人生がもったいない!」とすら、私は思っています。

久米さんとの巡り合せも、そもそもメールによる人の縁が始まりでした。私の会社も、そもそもメールによる縁が発端でできあがったものですし、メールが縁で知り合ったお客様も少なくありません。

メール道を読んで、創業以来のいろいろな思い出をふりかえりつつ、メールのもつパワーや、感謝の念に思いをいたした次第です。また今後もメール(メールによる縁)は、今まで以上に大事にしていきたいものだと思います。 
 
 
 
 
 渡邉 裕晃
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