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晩節を全うするために(小さな幸せをコツコツと)

2006年07月03日

元首相の橋本龍太郎さんが亡くなられました。
68歳というのは、非常にお若いと思います。
あの献金疑惑がなければ、もっときれいな晩年となったことでしょう。

思えば、首相だった小渕恵三さんも、
62歳でしたから、実にお若く突然でしたね。

政治家ではありませんが、
先日、私の好きな小劇団「Dotoo!」の
メンバーのお一人、ウォーリー・小倉さんが、
お亡くなりになりました。
34歳。若すぎる・・・。

そして思うのです。
あるべき「晩節」とは、どんなものなのかと。

私はまだ31歳なので、
平均寿命を信じるならば、
まだまだ先は長いかもしれません。

でも、80代であろうと、60代であろうと、
たとえ30代であろうと、20代であろうと、
いつ死んでもおかしくはないのです。

もし今死んでしまったら、
周りにたくさんの迷惑をかけてしまうと思います。
自分が近々死ぬという前提での準備を全くしていないからです。
 
 
     □     □     □
 
 
私の祖父は、死期を悟っていたようで、
私にも、あと1週間ぐらいで死ぬと思うと言って、
(遠からず、だいたい当たっていました)
自らいろいろと身辺整理を進めていましたが、
これは、レアケースでしょう。
たいていの場合、死は突然に訪れます。

■いま突然死んでしまったら、周りにどんな影響を与えてしまいそうか。

これは、時々考えておいた方が良いテーマなのだと思います。

そして、悪い影響はできるだけ排除するように努め、
良い影響が極大化できるような、
そんな環境づくりも、よりよい人生づくりにとって
大事なように思います。

そういう意味では、一年に一度、遺書を書いてみることも
大事でしょうね。現在の自分の棚卸だけでなく、
周りへの感謝の念もわいて、
これからの余生をどう過ごしていくべきか、
ヒントが得られるかもしれません。

そうすると、「晩節をどう生きるか」という、
前述のテーマに対し、
「自分なりの回答」が、
だんだん見えてくるように思うのです。
 
 
     □     □     □
 
 
「会社」(特に創業経営者)は、
磐石で揺らぎの無い継承手法に頭を悩ませるものですが、
「個人」としても、同じような準備が必要に思います。

自分が突然いなくなったとしても、
周りができるだけ迷惑をこうむらないようにしておくこと。

迷惑が極小化できるまでは、
できる限り、自らの健康管理に積極的になること。

周りの人に貢献できることは、
積極的に引き受けること。

上述のことを達成するためにも、
体を健やかにするだけでなく、心も穏やかにすべく、
自らが打ち込みたいことには、一生懸命打ち込む。

そうしたことが大事になってくるように思います。

仕事も遊びも全力投球すべきだと私が思うのは、
そのためでもあります。

できうる限りにおいて、少しでも周りのお役に立てるように
日々研鑽していく。自己の体と心の充実に努めながら。

それが大事だと思うのです。
 
 
     □     □     □
 
 
すでにお亡くなりになった政治家ですが、
私は、後藤田正晴さんのお姿が印象的です。

晩年は、総理待望論が沸騰しても頑として引き受けず、
後進の人たちへのアドバイスに努め、
静かな日々を過ごす・・・。

2年ほど前だったでしょうか、
日本橋高島屋でご夫婦をお見かけしたことがあります。

細川護熙元首相の陶芸展示会があったので、
ご夫婦で顔を出され、
趣味に対する激励をされたのでしょう。

その後、最上階のレストラン階で、
古い食堂エリアのショーケースを見ながら、
ゆっくりと奥さんに「何を食べる?」と
嬉しそうに会話されていたこと。
この光景が、なぜか今でも忘れられません。

そしてここに、幸せな晩年が凝縮されていると感じました。 

そんな後藤田さんがお亡くなりになったのは、
91歳のことでありました。 
 
 
     □     □     □
 
 
美しい晩節を全うするには、
常日頃の日々の自己管理と自己研鑽が不可欠なのだと思います。

そして、最期の日がいつ訪れるかわからないがゆえに、
いつでも、周りに少しでも幸せを提供できるようにしていかなくては
いけないのだと思います。

「お金がたまったら●●したい」
「定年を迎えたら、新しく●●を始めたい」

そう言って、日々何の努力もしない人が、
決して実現できないのと同じこと。

日々、少しでも新しい一歩を踏み出しているか否かで
成否がわかれるのだと思います。

結局は、

・自己の成長を究める(他者への貢献を大きくするために)。
・他者への貢献に努める(成長しきれていない自分でも可能なことを)。
・自己の健康管理に注意する(少しでも長く他者に貢献するために)。

これらはすべて、日々の小さな努力の積み重ねでしかないのです。
世俗的な大人物になる必要などないのです。

こうした小さな努力を重ねること、
小さな幸せを大事に求めること、
これこそが、「日々を生ききる」ということなのでしょう。

小さな幸せづくりをコツコツと。

晩節を美しくするひとつの方法なのだと、
私は思います。
 
 
 
 
 渡邉 裕晃
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