人生には、苦労や失敗が付きもので、
・どれだけ大きなものを、
・どれだけたくさん経験したか、
そして、
・それをどう乗り越えてきたか
という点において、
長い目で見た時の充実度は大きく変わってくるように思います。
先日、新聞を読んでいたら、
ついつい読み込んでしまった、ある全面広告があります。
広告を「読み込んでしまった」というのは、
おかしな表現に聞こえるかもしれません。
それは、新聞1ページ全体が文字だらけのアシックスの広告。
「失敗の履歴書」と題する長文のメッセージでした。
(2007年11月22日付、日本経済新聞、第12面)
□ □ □
「失敗の履歴書」。
実に素晴しい表現ではありませんか。
そこに書かれていたのは、
アシックス創業者、鬼塚喜八郎さんに関する文章だったのです。
面白そうな文章だなと思って、冒頭を読んでみました。
あまりの素晴らしさに、もう最後の文字に至るまで、
ずっと釘づけになって読んでしまいました。
□ □ □
ご自身がアシックスを創業する前からの失敗の数々、
どんな姿勢でそれを受け止め、
どのように奮闘してきたか。
これを真摯に実直に振り返ることによって、
人生を充実させるための法則を導き出しているものです。
ずばり、ひとこと。大感銘を受けました。
ぜひ多くの方に読んでいただきたいと思います。

【写真:鬼塚喜八郎「失敗の履歴書」サイト】
(全面広告の原稿が、そのまま、これ↑なのです)
□ □ □
ころんだら、起きればよい。
その精神で、ひたすら努力し続ける創業者魂。
仕事に、そして、人生に、
まっすぐにひたむきに歩み続けるその姿。
読んでいて、涙が出そうになりました。
実に素晴しい文章です。
□ □ □
苦労も失敗もない、そんな順風満帆な人生を歩む人のことを、
「恵まれた人生」と表現することがあります。
でも、私は、それはウソだと思います。
本当の意味で「恵まれている」と言えるのでしょうか。
苦労や失敗を学びに転化しきれない、
苦労や失敗を人生のプラスに導くことができない、
そんな人たちの価値観にもとづく表現のように思えてなりません。
□ □ □
アクションを重ねれば重ねるほど、
苦労も失敗も増えていきます。質も量も共に。
でも、思い返してみれば、
そうした苦労や失敗を経なければ得られなかったはずのものが
きっと、あるはずなのです。
回り道かもしれないけれど、
それは、意味ある回り道だった。
長い目で見れば、そんなふうに思えることが、
少なからずあるはずです。
□ □ □
だからこそ、「若いうちの苦労は買ってでもせよ」という名言は、
これこそまさに、真理なのだと感じます。
失敗や苦労にへこたれて何もしないのではなく、
どうやって乗り越えていくべきか、
その結果として手に入るものは何なのか、
そうした観点から、前へ前へと進む人生でありたいものです。
そうであってこそ、
「隠すべき失敗談」ではなく、
「失敗の履歴書」として、人様に誇れるようなものになる。
何がしかを身につけることのできた、立派な人間へと近づける。
鬼塚さんの「失敗の履歴書」は、
それを強く教えてくれています。
このコラムは、2007年12月1日に配信したメールマガジンを転載したものです。
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2007年12月3日
渡邉 裕晃

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