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『日光』(傑作!盗作騒動から復活!「生」を見つめ尽くす美しき立松文学の金字塔)
『日光』
(立松 和平 著、勉誠出版(2008年12月19日発行) → アマゾンで購入する!
☆ 今回のポイント ☆ <簡単な内容紹介>
| ■内容紹介(「アマゾン」より)
生きよという声が響いてきた― |
□ □ □
この本は、
立松和平さんの小説、『二荒(ふたら)』が盗作騒動を受けて絶版になったことから、
修正と再構成がなされて、再出版となった作品です。
私は、小説『二荒(ふたら)』が大好きで、
私にとって同書は、「2007年に読んだ小説部門、ナンバーワン」でもありました。
このあたりについては、以前、ブログに書いた通りです。
ちなみに今回復刊された書籍、「日光」については、
出版社さんから、献本にていただきました。
(が、宣伝で書いているつもりは全くありません)
| (参考:過去ブログ記事) ■2008年08月13日 小説『二荒(ふたら)』絶版へ(立松和平さんが再び盗作騒動のショック) http://www.samsul.com/2008/08/13/post_553.php ■2008年12月12日 |
□ □ □
私は、今回の再出版を歓迎しています。
なぜなら、私にとって、相当なまでに衝撃を与えてくれた作品だからです。
ところが、この作品、私が見るに、
残念ながら、あまり多くの人に読まれていないように感じています。
だからこそ、ぜひ推薦したい作品です。
私は2度も読んでしまいました。
そして今回、再出版バージョンを拝読したので、
もう、3回も読んでしまったことになります。
それでも、大変興味深く、読みきってしまいました。
私は、かつて立松和平さんの作品を読んだことがありません。
それでもあえて「立松文学の金字塔」だと表現したいと思います。
□ □ □
主な感想については以前書いた書評ブログを見ていただくとして・・・、
今回、構成も大幅に変わり、細かな修正も施されています。
前作を読んだ者としては、やはりそれなりの一長一短も感じます。
この作品は3つの時代を行ったり来たりすることに特徴があったのですが、
それが無くなってしまったこと。
わかりやすくなった反面で、逆に言えば、3つの短編集のように
矮小化されてしまった印象はぬぐえません。
(私の好きな場面がいくつか消えてしまっていたのも残念・・・)
ただ、読みやすさが向上したという点は、
より広く読まれてほしいという願いからすれば、良いことなのかもしれません。
□ □ □
一方、今回再読して、改めて感動をもって受け止めたのが、
本書がもつ最大の魅力である、自然描写の美しさ、
そして、生に対するあたたかな眼差し。
植物にしろ、動物にしろ、「生きる」ということの奇跡が、
本当に、あたかも肌感覚に迫るかのごとく伝わってくる点は、
本当にお見事だと言わざるを得ません。
読んでいくことを通じて、
・自分自身が生きることの意味
・生きていることの奇跡、
・生きなければいけない使命感、
そうしたことを、いろいろと考えさせられる作品なのだと感じます。
そうした意味でも、ぜひおすすめの一冊です。
□ □ □
ところで、今回の復刊劇ですが、
最初、私は「復刊しても厳しいだろうなぁ」と感じていました。
前作の題名が「ニ洗(ふたら)」という味のあるコピーであるのに対し、
今回は、あまりにありきたりの、「日光」での勝負。
単純すぎて、「どうなのだろうか?」というのが正直な感想でした。
でも、装丁を拝見し、また題名の直球さも逆に手伝って、
「本書の再刊を果たす」ということ自体が、
本書のテーマでもある、
「死と隣り合わせの生にこだわる」に則ったチャレンジなのだろうなと
感じました。
本書の背景をふまえ、
そうしたところまで読み解くと、実に深い味わいのある作品です。
□ □ □
私のとっては、盗作があってもなくても、
この作品自体、「2007年に読んだ小説ナンバーワン」。
ビジネス書ばかり読んでいると、
こうした本、なかなか読み進むのに難儀するのですが、
ぜひ幅広く読んでいただきたい作品です。
後述しますが、日光に慣れ親しんでおいたり、
山歩きを体験しておくと、、本当によく読めます。
そして深いです。
再刊されて良かった! 私はそう思っています。
じわじわと時間をかけて売れてほしい、そんな作品です。
□ □ □
■本書を楽しむための、主なおすすめ施設、ウェブ、書籍
・日光東照宮
・日光金谷ホテル
・ホテル湖上苑
・イタリア大使別荘記念公園
・西六番別荘公園
・ボートハウス記念公園
・堯心亭
・低公害バス運行(赤沼車庫~小田代原~千手ヶ浜)コースのウォーキング
・乙次郎橋と元クラブハウス
・ウェブ「在りし日の範多農園を訪ねて」連載記事
2009年1月18日 渡邉 裕晃

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