不動産屋の選び方がわかる!「相続した田舎の困った不動産の問題解決します」レビュー

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今回ご紹介する本は、不動産を売却しようと思った時に参考になるはず!という書籍、「相続した田舎の困った不動産の問題解決します」です。エピソード満載で、まるでミニドラマを見ているように楽しめます。

・自分が住んでいる家を売りたい
・相続した家があるけど住む予定が無いから売りたい

いろいろな事情で「不動産の売却」を考える方がいると思います。その時どうするか? たまたま親しい人が不動産業界にいるなら相談しやすいでしょう。でも、不動産業界に信頼できる人がいないという場合、いきなり適当に不動産会社に飛び込んでみますか?

どこの誰に相談したらいいか。これはおそらく悩ましい問題ではないかなと。大手だったら、ちゃんとやってくれそう? ブランドのある会社だったら安心? 本当にそうでしょうか? また「変に相談したら、しつこく営業が来るんじゃないか?」と不安にもなりますよね?

そんな方にはぜひ、適当な不動産会社に相談へ行く前に、本書を読んでみるときっと参考になるのではないかなと思います。




「相続した田舎の困った不動産の問題解決します」の内容は?

まず、本書の内容はこちら。

■内容紹介(amazonより)
不動産を相続して、誰もがハッピーになれるわけではありません。田舎の不動産は困った問題を抱えていることが多いからです。田舎の不動産、売りたい人も買いたい人も必読の1冊。

「買ったときには家が建つ土地だったのに、今はもう家を建てられない」

「宅地だと思って購入し、宅地として固定資産税を払い続けてきたのに、実は地目は畑だった」

「買ったときにはきれいな分譲地だったのに、今は草と木が生え放題。道路もどこにあるのかわからない」

「自分の土地のはずなのに、知らない誰かが畑や駐車場として使っている。それどころか、洗濯機や冷蔵庫、クルマまで捨てられている」

これらは、すべて本当にあった話。このように買った時よりもずっと不利な条件でしか売れなくなってしまった土地が日本中にいっぱいあります。そして、その事実は長い間ほったらかしになった後、子供たちが相続してからはじめて露見することが多いのです。相続対策はまず、田舎の困った不動産の処分から始めなければなりません。

本書の著者は、これらの困った不動産を一つ一つ、汗水流して(なにしろ仲介手数料が驚くほど安いので)売買を続けてきた、小さな不動産会社の女性社長さんです。田舎の小さな不動産屋だからこそ知っている、きわめて具体的かつ実用的な解決策を提案してくれています。できれば、相続前に読んでおきたい一冊です。

■内容(「BOOK」データベースより)
相続対策はまず、田舎の困った不動産の処分から始めなければなりません。田舎の不動産、売りたい人も買いたい人も必読の一冊。

不動産って、とにかく大手の不動産会社に行ってお願いすればすぐ売れる・・・というものではないんですよね。特に田舎の物件だったり、何らかの問題を抱えている物件だったりすると、売れるに売れないという現状があります。

都心で暮らしていると意外と気づきにくい問題ですが、いざ不動産会社に相談してみて「えーっ、そうだったの!」なんてことがあったり、あるいは「これ、売れないからそのまま放置しちゃえ」と、不動産会社によってはまともに相手にしてもらえない・・・なんてことも。

非常に多くの事例とともに、そんな問題と解決法が取り上げられているのが本書の特徴。とにかくエピソードが満載でわかりやすい! まるで小説かミニドラマを見ているように、すらすらと読めてしまう。

数億円!という単位の話はまったくなくて、数百万円とか、数十万円・・・なんて事例も。身近な感覚で、「へーっ」とか「この先、どうなっていくんだろう?」って、興味津々で読めてしまうのが本書のオススメポイントです。

「えっ?」と思えるエピソード満載。「大手なら安心!」ではないことがよくわかる!

例えば、いくつかのテーマでご紹介してみましょう。

重要なのは、どの不動産屋を選ぶかです。最初にあなたが持っている田舎の不動産をきちんと売ってくれそうな信頼できる不動産屋を選び、その後、媒介契約を選ぶことが肝心です。

大手に頼めばいいというわけではない! ということ。「大手に依頼すれば大丈夫じゃないか」「小さな不動産屋に頼むと心配だよね」という、おそらく多くの方が抱いているイメージは、本書のたくさんのエピソードを読み進めていくうちに、次第に打ち砕かれていくことでしょう。

また、ここ数年で不動産業界もインターネット利用がどんどん進んでいますが、「不動産の一括査定サイト」の話も取り上げられています。

不動産屋は一件の査定案件を受けるのに、一括査定サイト運営業者に5千円から1万円を支払っています。いったい何のためにそれだけ高い料金を払ってまで査定をしたいのかといえば、売却を依頼してほしいからです。

(中略)

不動産の査定を依頼する際は、このような事情をきちんと理解し、安易に高い査定価格を提示してくる不動産屋に依頼するのは避けた方がよいでしょう。

よくあるケースで、「いくつかの不動産会社に売却の査定を依頼した結果、A社が一番高い値段を出してくれた。だからA社に依頼することにした」という話があります。本書を読むと、それは最善の選択というわけではないということが、きっとわかるはずです。

実際、私の周りでも、「そうやって一番高い値段の不動産会社に依頼したんだけど失敗したよ。その後、小規模な不動産会社だけど、すごく信頼できるから依頼先を変更したら、よほど良い条件で売ってくれたよ」なんて話は、いくつも聞いています。

ただ「一括査定がダメだ」と言っているわけではなく、いろいろな不動産会社から査定が来るということの便利さもありますよね。

このブログ記事を読んでいる方の中には、これから売却を検討されている方もいると思います。「不動産売却の一括査定サイトに興味がある!」という方もいるかもしれませんので、一例をご紹介しておきますね。関心のある方は、ぜひお試し下さい。



また「住宅ローン」に関するこんな話も。

買主が住宅ローンを使えるかどうかは、買主にとってはもちろんのこと、売主にとっても重要です。そこで、どのようなお宅の場合、住宅ローンが通りにくいのかについて・・・

「住宅ローンが通らない家があるの!」って思う方もいるかもしれません。借りる人の収入が低かったり・・・というケースならわかるでしょうが、中には「物件の状況からして、銀行融資がつけられない」なんてケースも。

ボロボロだからといって、やみくもに取り壊すのではなく、取り壊さないでも売れるのかどうか、取り壊したらかえって売れなくなってしまわないかといったことを十分に検討する必要があります。

「もうボロ家だから、取り壊してから売ろう!」と思う人も多いでしょうが、実際の現場を見ると、意外や意外、そうでもないケースがあるんですよね。

また、田舎の不動産に特有の問題として、「行ったこともない土地の場所を調べるには?」という話も、ケーススタディとともに紹介されています。「自分の不動産の場所がわからないって、どういうこと?」って思う方も多いでしょうが、実際にあるんですよね。

そして、いくつものエピソードにふれていくうちに、「都心の不動産会社だったり、大手の不動産会社に依頼すれば安心というわけではないんだな・・・」という思いが強くなっていくはずです。

また地方の現実として、こんな記述も。

田舎の不動産の中には、地目が農地だったり、建築基準法上の道路に面していなかったり、崖の上にある土地だったりなど、様々な理由でどうしても売れない、という場合があります。  このような場合、ただ固定資産税だけを支払い続けるのは無駄なので、大抵の方は役所に寄付しようと考えます。でも、役所ももらってくれないというのが現実です。

<中略>

田舎の不要な土地を売ることは、単に売主さんの固定資産税負担をなくすだけでなく、放置され続ける土地を作らないことにつながると、私は考えます。それは地方創生への小さな布石となるはずだと思うのです。売主さんにとっては〝不要な土地〟あるいは〝困ったお荷物〟であっても、売りに出してみれば思わぬ人が思わぬ利用方法をしたいと考えているものだという現実を、私は数多く見てきました。

大手の不動産会社だったら、きっと面倒くさく感じるだろうな・・・。売却の依頼が来ても、まともに対応しないで放置するだろうな・・・と。そんなことが大いに想像できるエピソードが満載です。

5/29追記】「土地を放棄できる制度」の件、ようやく法整備が進み始めることになりそうです。この問題、それだけ課題になっていた・・・ということでもありますね。詳細記事へのリンクは以下の通り。

土地を放棄できる制度、政府が検討 要件・引受先議論へ:朝日新聞デジタル
政府は、土地の所有権を放棄したい時に放棄できる制度の検討を始めた。人口減で土地の活用や売却に困る所有者が増えていることが背景にある。

記事では「人口減で土地の活用や売却に困る所有者が増えていることが背景にある」とありますが、都心とは異なって、地方では「売りたくても売れない」「寄付したくてももらい手がいない「放棄したくても放棄できない」などの課題もあるようなんですよね。

ますます進む人口減少社会。法整備も大事ですが、不動産を所有する個人としても「今後にどう備えるか」は、ますます重要なテーマ。だからこそ、本当に信頼して相談できるパートナー選びが大事だと思います。【追記おわり

自らきちんと調べ、自らきちんと考え、いかに主体的に取り組むか

本書が素晴らしいのは、とにかく具体的なエピソードにもとづいていること。「売却しようかな・・・」と漠然と考えている状態の人でも、本書を読むと「自分の物件を売る場合は、どうなるだろうか?」と自然にイメージがわいてくるはず。

とともに、自分の物件だったら、誰に相談すればいいかな・・・ということも、自然と頭に思い浮かんでくるような構造になっているのが特徴です。少なくとも、ブランド力のある大手不動産会社に行けば安心!という思いはなくなるでしょう。

不動産というものは、すでに先日のブログでも書きましたが、「売る」場合でも「買う」場合でも、また「賃貸経営をする」という場合においても、もっとも大事なことは、自らきちんと調べ、自らきちんと考え、いかに主体的に取り組むか、ということなんですよね。

(参考:samsul.comブログから)
 
■2018年4月1日up
 不動産投資で成功する人、失敗する人

不動産で騙されたとか、不動産で損をしたと言っている人の多くは、「大丈夫だと言われたから」とか「儲かるという話を信じちゃったから」とか、何かにつけて主体性の無さが垣間見えるケースが多い気がします。きちんと自分で考えて、自分で判断するということ。だから勉強も大事。信頼できる人を探すことも大事。

「そんなに面倒くさいよ」と思う人もいるでしょうが、不動産という大きな財産に対して、どういうスタンスをもつか、という問題なんですよね。成功している人の多くは、わからないままで安易に任せるのではなく、きちんと自分で調べ、自分で考え、信頼できる人とパートナーシップを組む、ということをしているはずです。

だから、一般的な不動産会社から、「あー、その物件は、だいぶ安くしないと売れませんよ」とか「条件が悪いから、これは売るのは相当難しいですよ」と言われたとしても、きちんと自分で調べ、自分で考え、信頼できる人とパートナーシップを組む。そして常に考え、諦めずに取り組み続けた人であれば、ちゃんと解決策に行けるはずだよ、ということなのです。これもまた、本書を通じて伝わってくること。

とにかく難しくない! 楽しくスラスラ読める良書です!

本書は、とにかくエピソードが満載。それこそ「田舎の不動産会社奮闘記」のように、連続ドラマに仕立てることもできてしまうのではないか、というくらい。楽しくスラスラ読めます。

ページ数も相当多いですが、どこからでも好きなところから読める・・・というのも本書の特徴の一つです。中には笑ってしまうようなエピソードまで。

その半面、先ほど書いたように、不動産でうまくいくことのポイントは自らの主体性をいかに発揮するかということ。わからないままで安易に適当な人に任せてしまうことの危険性は、いくら書いても書ききれないほどです。

そうした点。著者は初心者向けにやわらかく説くだけでなく、手厳しい表現を使うこともあります。

空室だらけで困っている場合には、何が原因なのかを突き止めなくてはなりません。

現在不動産屋に管理を依頼しているけれど空室がなかなか埋まらない、という場合は、その不動産屋に問題があるか、あなた自身に問題があるかのいずれかです」

あなた自身に問題がある場合というのは、不動産屋の提案や意見をまったく受け入れないことです。

不動産屋に問題がある場合は、やる気がないかノウハウがないかのいずれかですが、これは表裏一体と言えます。やる気がないからノウハウも身につかないのです。やる気さえあれば、いくらでも頭を使って工夫しますから、ノウハウも自然と身についてくるものです。

こうした点は実にもっともなことで、お客様のためを思えばこそ、と言えます。

というわけで、何もわからないままでに適当な不動産会社に相談へ行く・・・なんてことをするならば、ぜひその前に本書を読んでみることをオススメします。

「都心の物件と地方の物件、都市部の物件と超田舎の物件とでは、こんなに違うのか!」ということも、すごくよく伝わってくると思います。エピソード満載で、とにかく「難しくない!」です。

きっと参考になると思いますよ。

大事な不動産。ぜひ本当に信頼できる人(業者)とパートナーシップを組んでいいただきたいなと思います。

なお、「不動産屋を知る」という意味では、この小説もおすすめです。

小説『狭小邸宅』レビュー|不動産投資を実践したい人なら必読の理由
不動産投資に興味のある人、必読の小説です。今回ご紹介する書籍は、第36回すばる文学賞受賞作でもある「狭小邸宅」。新卒で不動産会社に就職した主...

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サムスル
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時の運と人の縁を極める日々の記録 】  渡邉 裕晃
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