「”crazy for what? ” 〜劇団四季に見る、狂気に近いプロ意識〜」

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先日、劇団四季のミュージカル「クレイジー・フォー・ユー」を見てきました。
営業活動では「お客様のことを知る」ということが大事です。法人向けの営業であれば、その会社のことをどれだけ知っているかという点は、重要な要素の一つです。劇団四季の場合、私にとってのそれは、「ライオンキングを観てみる」ということでした。
ところが、これがなかなかすごい世界。「こんなに面白いものがあったのか!」と純粋にびっくりしました。その後「マンマ・ミーア!」を見てみて、またびっくり。そして今回「クレイジー・フォー・ユー」を見に行ったという具合です。


すべての単語がしっかり耳に入ってくる「四季オリジナルの朗唱法」の徹底ぶりはもとより、舞台の演出、俳優の演技は、実にお見事なものと言わざるを得ません。
見るたびに、「あの稽古の努力は、さぞかしすごいものに違いない」と思います。言い過ぎかもしれませんが、狂気に近いプロ意識の発露が感じられるものです。
ここで演劇論を展開しても仕方が無いので割愛しますが、難解で親しみの感じられない演劇を、本来あるべき演劇(誰にでもわかりやすく、楽しみやすいもの)に戻したという功績。いわば「演劇の復権」とでも言うべきわざをなしとげた四季の創設者、浅利慶太という人物は、実に優れた社会起業家であると思います。
また、「儲からないがゆえに衰退せざるを得ない」とされてきた演劇について、その文化性を復権させるというロマンの追求だけでなく、「儲けようという姿勢がなければ演劇は成立しない」として、きちんと商業的な安定経営の実現も同時追求されたという点で、実に見事な経営者だと思います。
今では信じられないかもしれませんが、むかしの劇団にとって、団員に月給制を保証するということは、無理に近いことであり、四季が月給制を実現させたのは、とても画期的なことだったといいます。
こうした浅利の「ロマンを現実として業績化させる」ということについては、私は憧憬の念すら感じます。
業界によって様々な事情というものがあると思います。第三者から見れば「若干おかしな慣例ではないか?」と感じさせるような、健全性に欠ける風土があったりすることもあると思います。
業績をあげることも大事ですが、人間として、何のために仕事をしているのか、という点も考えると、そうした部分での改革が必要になってくることもあるでしょう。ただ、業績をあげたいがゆえに、業界の制約をきちんととらえて、それをふまえた上での業績拡大を考えることもまた、会社経営には必要なことです。
でも、やはり、より多くの方が、より幸福度の高い恩恵を受けられるような仕組みというのも大事です。私も、現実をふまえた業績拡大を考えつつも、理想にもとづくみんなの幸せ拡大ということも考えたいと思っています。そしてそういう会社をつくりたいものだとも思います。私が四季の偉業に憧憬の念を抱くのは、そのためです。
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わたしたちサムスルでは、主に広告代理業を営んでいます。
広告の基本は、知らせてあげたら喜んでくれるはずの人に、びっくりさせるような知らせを伝えてあげるお手伝いをすること。生きる楽しみが一つ増えるような、そんな出会いの縁の架け橋を、企業とユーザーとの間につくること。そしてみんなが利益を得ながら、喜びや幸せも感じられること。
そう信じる私にとって、これを、きちんと利益があがる仕組みでありつつ実現させることはできないのだろうかというテーマ。ロマンと利益を両立させるということは、非常に大きな課題です。
四季の劇を見て感じるのは、俳優たちの「狂気に近いプロ意識の発露」。これが下敷きにあってこそ、ロマンと数字の両立が可能になったのではないかということです。もちろんそれだけではないでしょうが、メンバーであるスタッフ一人ひとりが、まっとうすべきものなのだと思います。
人生の中でもっとも頭がはたらく時期は、20代、30代だと言われています。体力的にもそうでしょう。この時期にこそ、一生懸命に頭と体フルに使って、他社や他者を喜ばせるべく全力投球すべきではないかと思うのです。自己成長のためにもそうです。
実績や業績を上げる、お客様を喜ばせる、仕事を期限どおりに成し遂げる・・・等々、あらゆる課題に対し「狂気に近いプロ意識の発露」でもって、アタックする。あらゆることに対してクレイジーなまでの情熱をもって成し遂げるということです。
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「クレイジー・フォー・ユー」という言葉は、人を愛することについてだけ言えるのではなく、生きるということに対しても、大きなテーマを投げかけていると言えそうです。
クレイジーの対象は、for you だけではないのです。ロマンと数字を両立させるものは、for your customer であり、for your company であり、これらのスタッフとお客様と会社の協業が「狂気に近いプロ意識の発露」でもって成立して、はじめて、みんなにとっての crazy for you が成立し、ひいては、for yourself に結びつくのではないかと思うのです。
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○【上記テーマに関して考える材料となったもの】
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■本:「劇団四季と浅利慶太」松崎哲久著、文春新書、2002年
劇団四季を礼賛しすぎるきらいはあるのですが、実はこの方、政治学の先生なのです。最初に本を手に取った時、著者名を見て、同姓同名かと思っていたのですが、政治学の先生御本人と知り、びっくりしました。
学術論文のように、客観性ある記述につとめてあるので、正確性や用語統一性に優れています。とても読みやすい(安心して読める)と思います。四季を超えたミュージカル小史、かつ、経営史という内容です。四季と政治的なるものって、実は隠れたキーである気もします。
劇団四季のミュージカル
実際の劇場のデザインを見ただけで、その思想性の強さに感銘を受けたのは、私だけではないはず。この会社の果たした役割は、いろいろな意味で、非常に大きいと思いますね。
3つ見た中では「マンマ・ミーア!」が一番のおすすめかな。

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