新宿西口にある昔ながらの飲み屋街「思い出横丁」。小汚い店がたくさん並ぶエリアですが、それぞれの飲み屋が共同で使うトイレ。やはり小汚いトイレなのですが、先日訪れてみたら、きれいに大変身していてびっくり。ブログでご紹介します。
「わざわざ、なぜトイレなんかを紹介するの?」と思われるでしょうが、紹介したくなってしまうくらい、私は「思い出横丁」が大好きなのです。なお場所がわかりにくいので地図も載せました。
目次
「新宿思い出横丁」とは?
私の大好きなエリアは新宿。新宿で飲む場所としては、とりわけ大好きなのが、西口にある「新宿西口商店街(通称:思い出横丁)」です。
たくさんの居酒屋が密集する姿は圧巻ですよね。
自分ひとりでも行きますし、妻と2人でも行きますし、もちろん、社員を連れていくこともあります。気心の知れた知人や仕事仲間と食事を共にすることもあります。使いやすくて、おいしくて・・・。
「新宿思い出横丁」の歴史と魅力
【写真:新宿思い出横丁の名店「岐阜屋」の店内(2017年12月撮影)】
何がすごいって、戦後の「闇市」!に起源をもつ飲食店街であること。開店しては消えていく、変化の激しい新宿の街にあって、変わることのない、古き「昭和」を濃厚に残すエリアなのです。おそらく現在の消防法には抵触するお店ばかり!(笑)
思い出横丁のウェブサイトには、こんな説明があります。
■新宿西口の歴史 | 新宿西口思い出横丁 昭和21年頃、戦後の焼け野原となった西口近辺は瓦礫の中で埋もれていました。 その頃は、駅前に衣類品・靴・石鹸その他の日用雑貨を売る露天商があり、おでん・ふかしいも・ゆであずき・天ぷら・海草の佃煮・古本を売る、よしず張りの屋台が三・四十軒並んでいたのですが、火事で全焼。その後 戸板一枚で区切った露店商のマーケット、統制経済時代の闇市「ラッキーストリート」が出現しました。 |
まさに「歴史あり」ですよね・・・。私はここは、歴史的に価値のあるエリアとして、何らかのかたちで残すべきだとすら思います。こんなに味のあるエリアは、そうそうあるものではありません。
「新宿思い出横丁」の欠点は不衛生だったトイレ!
【写真:思い出横丁の名店「岐阜屋」の名物:麻婆丼】
ここの唯一の欠点は、清潔感に欠けていること。それはそれで歴史を感じさせるだけの味わいがあるものですが・・・、特に致命的だったのが、トイレ。とても清潔とは言えないもので、特に女性にはきついだろうな・・・という状況だったのです。
だから、どのお店にも女性が少ない。たしかに女性客は増えつつあるものの、やはり女性の中には、ここのトイレではなく、近くにある別の施設のトイレを使っている人は少なくなかったようです。
「思い出横丁」の懐かしい独特な雰囲気。人情の機微に触れる、暖かい街。なかなか再現することのできない、えも言われぬ空間。そしてなにより、安くておいしい! トイレの古さや汚さは、それはそれで歴史を感じさせるものがあるのですが、かといって、トイレだけは、清潔でありたいものです。
新宿思い出横丁で「トイレの改装工事が始まった」と思ったら
先日、改装工事が始まって、「へぇ、直すんだ・・・」と思ったものの、まぁまぁ、普通レベルになるのかなと思っていました。
先日、社員と飲みに行った時、トイレに行ってみたら、なんと・・・・、びっくり・・・・!!!!
言いすぎかもしれませんが、闇市の中に、ホテルのトイレが出現。というと言い過ぎかもしれませんが、でもそれくらいの存在になっていました! 今までのトイレと、あまりに違いすぎて。「思い出横丁」の常連としては、嬉しいやら、悲しいやら・・・。
嬉しいのは機能的になったこと。トイレがきれいかどうかというのは、意外と大事なものです。これから「思い出横丁」は、さらにお客様を集めていくことでしょう。
思い出横丁のトイレの場所は?
なお「思い出横丁」の飲食店を利用する場合、トイレは今回紹介する場所を共同利用するかたちになります。
初めて利用する人にとって、わかりにくい場所にあるのですが、地図で示すとこちらです。Google Mapで拡大して確認して下さい。
新宿思い出横丁のトイレ工事、そのこだわりとは?
なお今回の「思い出横丁」でのトイレの改修工事ですが、手がけたのは「設計事務所ゴンドラ」です。なんと、トイレを専門とする設計事務所なのだそうです。
代表取締役の小林純子さんは、この思い出横丁のトイレの改装に携わった際の設計の工夫や難しさについて、「設計事務所ゴンドラの小林代表が語る。利用者に寄り添うことの大切さ」と題するインタビューで語られています。
調べてみたところ、日常で使用されるトイレであることから「完全閉鎖」はせず、部分的に工事を進めていったようです。そのため工事には2ヶ月もの期間を要したそうです。思い出横丁の公式サイトでは「時代遅れの便所からトイレルームへ」と評しています。
それほど画期的な工事だったということなのだと思います。実際に工事前と工事後を比較してみると、もう本当に驚きの変化ですからね・・・。
多くの人に味わってほしい、にぎわいのある貴重な横丁街
【写真:思い出横丁の名店「岐阜屋」の名物:にんにくラーメン】
一方で、旧来の文化が失われる気配を感じてしまうこと。あまりにきれいなので、ギャップが大きく、成金がお金にまかせて、実力以上の砂上の楼閣を築いてしまったような、そんな印象すら抱くのです・・・。
でも、でも・・・、いずれにしても変わらないのは、思い出横丁に対する愛情。2008年に壊してしまう案があるそうですが、いつまでも、このままであってほしい!!そんなエリアです。
ハリウッドで活躍する俳優が、お忍びで訪れることもあるそうですが、なんとなく気持ちはわかります。行ったことのない方は、ぜひチャレンジを。ちなみに、密集する居酒屋群の中で、私のおすすめセレクションは以下の通りです。
【参考】「新宿思い出横丁」に関連するブログ記事
「新宿思い出横丁」に関するブログ記事をまとめました。こちらもどうぞ。