妻と2人の子供を連れて、インドネシア東ジャワのマランに移住。それから1年が経ちました。子連れの海外生活は、毎日がめまぐるしく過ぎて、本当にあっという間でした。
海外移住にあこがれる人から、たまに聞かれることがあります。
「家族連れでの海外移住で大事なことは何でしょうか?」と。
私が思うのは、「移住することの目的や理念を、いかに家族と共有するか」だと考えます。
先日、そのことを改めて思い返させる出来事がありました。それは、地元マランの英会話サークルに参加した時の、妻のスピーチがきっかけでした。海外生活から1年、妻はどんなことを語ったのでしょうか?
目次
家族で海外移住!その背景を妻はどう語ったか
【写真:英会話サークルでの妻のスピーチ光景】
この英会話サークル。私は以前にも参加したことがあるのですが、妻は初めての参加。そこで妻が、みんなの前で英語で自己紹介をするという場面がありました。
司会者からの、いきなりの指名。
事前の準備時間もなく、「さぁ、何をしゃべるんだろう?」と思って見ていると、緊張の色を見せることもなく、とうとうと語り始めました(笑)
印象に残ったのは、妻がマランに来た理由を述べた時のこと。「妻はこの約1年の移住生活をどう感じているんだろう?」そんな思いを抱きながら、私は聞き始めました。
「旦那がマランに移住するというので、家族でついて行きました」
はい。たしかにそれは事実。
ただ、それはたしかにそうなのですが、私が印象的に感じたのは、その次の部分でした。
でも多くの人がマランを離れ、散り散りになっています。アメリカに移住した親戚もあれば、オランダに行った親戚も。あるいはシンガポール、オーストラリア、カナダへ・・・。また、ある親戚はジャカルタに移り、バンドゥンに移った家族、スマランに移った家族、そしてバリに移った家族。
そして彼のお母さんは日本に移住してしまいました。
散り散りになって消えてしまうのはもったいない。だからマランに戻って繋ぎ直す。
その夫の理念に賛同して、私はマランまでついてきました。
私の感想。
「へぇ・・・」と思いました(笑)
なんていうと他人ごとみたいですが、でも、心の底からありがたいなぁと思いました。あぁ、そんな風に思ってくれたのかと。あらためて言語化するというのは大事なことだなと思いました。
家族そろっての子連れ海外移住は、家族の支えが不可欠
インドネシアへの移住から1年。
日頃の家族間での会話でこそ、妻や子どもたちがマランでの生活を楽しんでいる様子は充分に伝わってきました。
でも、こうしてみんなの前でスピーチしている姿を見て、実際にその内容が語られていることに接してみると、倍に倍して感慨深いものがありました。
家族そろっての移住には、やはり家族の支えが不可欠。
私の周りでも、そのあたりで、もめがちな家族も少なくありません。
本当にありがたいことだと思います。
海外移住はインドネシアの先祖からの力も借りて・・・
ちなみに、この英会話サークルが開催されている会場は、偶然にも、私の曽祖父の家を原寸大に復元した博物館の一室。
しかもこのスピーチをした日。実は、曽祖父の誕生日の翌日でした。
(妻は知らなかったようですが・・・)
妻の今回のスピーチ。ぜひ、曽祖父が天国から聞いていてくれたことを祈るばかりです。
オカルトチックになりますが、そういう「場と時」の力が、語り手をエンパワーンメントするという側面もあるのでしょうか・・・。いつになく饒舌に語る妻を見て、そんなことすら感じた次第です。
「なぜ家族で海外移住するのか」を考える
移住生活には、家族の支えが不可欠。そしてその家族を支えるものは、「なぜ移住するのか」という背景。それには「現実的な背景」もありますが、「理念的な背景」もとても大事だと私は考えます。
2015年2月15日付の日経記事に、こんな記述がありました。
「まずは、自分自身がなぜ移住するかをよく考えることが大切だ」。移住の情報サイト「ニッポン移住・交流ナビ」を運営する移住・交流推進機構(東京・中央)の後藤千夏子総括参事はこうアドバイスする。自分がやりたいこと、これまでの経験からできることを踏まえてじっくり考えることが大切だという。
「なぜ移住するか」という視点。実に「あたりまえ」な指摘ですが、意外と見過ごされがちな点なのかもしれません。
実際、今回妻が語るスピーチを聞いて思ったのは、私が抱いていた「なぜ移住するか」という部分を、妻がきちんと理解してくれていたこと。これには私自身、驚きすら感じました。
家族そろっての海外移住生活、これからも格闘していきます!
思えば、家族そろってマランで暮らし始めたのが昨年の8月22日。本当に早いことに1年が経過しました。
マランでの移住生活。
「家族はどう感じるかな・・・」
「帰りたいと言い出すかな・・・」
などなど、当初は不安なところもありました。
でも、妻も子どもたちも、そんな不安はなんのその。マランの生活を大いに謳歌しているようです。私たち家族。マラン移住後も、日々、地道に前進しております。というわけで、子連れ海外移住1年後のご報告でした。
【参考】子連れでインドネシア移住生活!関連ブログ記事
インドネシアでの移住生活について書いたブログを集めました。こちらも、ぜひどうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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