今回ご紹介する映画は、『八日目の蝉』です。角田光代原作のベストセラー小説が映画化されたもの。私がこの映画を見ようと思ったのは、原作本を読んで、非常に強い感動を覚えたためです。
☆ 今回のポイント ☆ <簡単な内容紹介>
■解説: 誘拐犯の女と誘拐された少女との逃亡劇と、その後の二人の運命を描いた、角田光代原作のベストセラー小説を映画化したヒューマン・サスペンス。監督は、『孤高のメス』など社会派エンターテインメント作品で定評のある成島出。誘拐された少女の大学生時代を井上真央が演じ、愛人の娘を誘拐する女性に永作博美がふんするほか、小池栄子や森口瑤子、田中哲司など実力派俳優が勢ぞろいする。(シネマトゥデイ) ■あらすじ: |
映画「八日目の蝉」を見ての感想・・・。ずばり、小さな子供をもつ親御さんなら、これを見て泣かない人はいないでしょう。
というか、小さなお子さんをお持ちの方なら、絶対に見るべき作品です。見れば、今ある日常が奇跡であることが感じられるはずです。
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まだ見ていない方のために、こちらが予告編です。
■「八日目の蝉」公式サイト
( http://www.youkame.com )
■映画「八日目の蝉」予告編の映像
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原作と映画とどちらがオススメ? という話になるわけですが、私の場合、 すでに映画化されていることを知りながら、あえて、「原作を先に読む」ことを選びました。
映画と原作がある場合、私はたいていの場合、映画を見て終わりにしてしまいます。つまり、原作を読むことはありません。
でも今回の作品は、あえて原作から先に手をつけました。
【写真:書籍「八日目の蝉」】
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結論からすると、映画も良い作品でした。
でも原作の方が、より深い感動を与えてくれます。
「手っ取り早い感動」(映画)か、
「広くて深い感動」(原作)か、という違いですね。
【写真:無料配布の「八日目の蝉」パンフレット】
もちろん、映画オリジナルの感動があったことも事実です。私が思うに、こういう作品は珍しく、映画と原作の両方を攻めることをオススメしたいと思います。
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「優しかったお母さんは、私を誘拐した人でした」 |
これは、本作品の映画で使われるコピーです。
ある映画評で、誘拐犯である主人公のことを、こんな言葉で表現しているのを見つけました。
「罪深き聖母」と。
この表現は見事なもので、映画全体の特質を表しているように思えます。
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結婚という制度は、育児の実質に負ける。
このことは、原作でも痛烈に与えてくれるメッセージですが、映画という表現形態は、映像と音声とがあいまって、余計に力強く、そのことを伝えてくれます。
【写真:パンフレットより(映画の一場面)】
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誘拐された女の子が、「制度上の母親」よりも、「実質上の母親=誘拐犯」の方に、より母親としての親近感を覚えてしまう・・・。
原作書評ブログにも書きましたが、偽の親子が真の親子よりも強い親子性をもつ状況が描かれる中、つまりそれは、「出産や育児は結婚(という制度)に優先する」ということ。
「社会制度」と「動物としての支えあい」との葛藤が、読む人に様々なことを考えさせてくれるはずです。
【写真:逃亡の道のり(パンフレットより)】
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父親であることは、父親ごっこをすることではなく、
母親であることは、母親ごっこをすることではない。
そのことが、ずしりと響く作品。
また、「母性」なるものの偉大さと神秘が光る作品。
さらに言えば、「母性」というものの奇跡性・・・。
だからこそ、いま育児にあったている真っ盛りの、小さなお子さんをおもちの親御さんには見ていただきたいのです。
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そして、映画では、原作から大幅にカットされた部分が目立ちます。
カットした分もきちんとメッセージとして込めるために、脚本家や監督が、あえて作為をすることで、意味が通るような補助線を引いた部分がいくつかあります。
「おぉ、そうやってつなげるのか・・・」とか、
「あっ、そういうふうに解釈しているんだな」とか。
それはそれで感動的な演出もあるのですが、やはり、この作品を総合的に味わうには、やはり原作です。
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原作の書評ブログにも書きましたが・・・。
私にとってこの原作は、「2011年に読んだ小説」でナンバーワンになることは、間違いありません。
【写真:パンフレットより(映画の一場面)】
まだ5月なので、半年超が残っていますが、おそらくナンバーワンになる本に違いないという確信をもって読み終えることができました。
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爆笑問題の太田光さんは、絶賛して、こう言っているそうです。
「一生のうちでなかなか出会えないだろうっていうぐらい感動した。頂点ですよ、ここが。それぐらいに思う」 |
だからこそ、映画を見た方には、ぜひ原作にあたってほしいと思っています。
前述の通り、映画オリジナルの感動があったことも事実です。私が思うに、こういう作品は珍しく、だからこそ、映画と原作の両方を攻めることをオススメしたいと思います。
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2011年5月26日 渡邉 裕晃
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