今回のブログのテーマは、子供の成長ではなく、親の成長について。
7歳になる娘と6歳になる息子。インドネシア、東ジャワの地元の学校に入学してから7ヶ月が経過しました。本当に早いです。それぞれ東ジャワの現地校で、「小学校1年生」と「幼稚園の年長クラス」に属しています。
(日本人学校ではありません)
私が一時帰国で日本に滞在する時、海外移住を希望していたり、準備していたりする親御さんに会うと、「海外での子供の教育をどうするか」ということがよく話題になります。
私自身が子供を海外の学校に通わせる中で試行錯誤しながら考える、親が果たすべき成長について、書いてみたいと思います。
この7ヶ月の滞在経験を通じて痛感するのは、海外での子供の教育には、親の成長が不可欠だということ。子供と一緒になって成長していくことが本当に重要だということです。
目次
インドネシアの学校制度
【写真:東ジャワの地元の学校、校舎の一つ】
まずはインドネシアの学校制度について。インドネシアでは大きく分けて3つのカテゴリーがあり、
「ナショナルスクール」
「ナショナルプラススクール」、
「インターナショナルスクール」
があります。
インドネシアの現地校、ナショナルスクール
「ナショナルスクール」は、いわゆる現地校。インドネシア政府が定めた教育カリキュラムにのっとった授業が行われる学校です。使われる言語はインドネシア語です。
インドネシアのインターナショナルスクール
「インターナショナルスクール」は日本でも有名ですね。海外の学校が運営するもので、主に現地でクラス外国人の子どもたちが対象。高額な授業料でも知られています。最近ではインドネシア人の入学も認められつつあるようですが、まだまだ少数派。授業でインドネシア語が使われることもありません。
ナショナルプラススクールとは?
一方で、聞き慣れない「ナショナルプラス」は、基軸をインドネシア語に置きつつも、学年が上がるに従って、英語の比重が上がっていくというスタイル。
私たちは「インドネシア語も英語も身に着けさせたい」という教育方針から「ナショナルプラス」を選択しました。息子の幼稚園も娘の小学校も同じ場所にあり、それぞれ「英語のできる」先生がそろっています。
【参考】なお、こうした学校制度での言語教育をめぐっては、こんな議論も起きています。
先生と保護者の個人面談は、インドネシア語? 英語?
先日、担任の先生と保護者との定期個人面談がありました。
まだまだ言語の問題を抱える子どもたち。それでいながら、一日たりとも「学校に行きたくない!」と言わない子どもたち。
学校で格闘を続ける子どもたちの様子。それを先生がどう捉え、どう付き添っているのか、とても興味のあるところでした。
親が外国人の場合、面談の始まりでは先生からこう聞かれます。「英語でお話ししましょうか? それともインドネシア語で良いですか?」と。
いつも「英語でお願いします」と言っていた妻。今回はなんと「インドネシア語で良いですか?」と。
妻はインドネシアに来てから、インドネシア語の勉強を始めました。滞在7ヶ月程度なので、まだその程度の期間しか学習できていません。私は「大丈夫かな・・・」と思いつつ、妻は「でも、わからないところだけ英語を使わせてください」と先生に。
海外子育てで親が実践すべき大事なこと
妻はインドネシア語の学習スピードが意外と早く、日頃のやり取りの中でそれを感じとっていた先生たち。にこっと笑いながら「やってみましょうね!」と。
外国人が、母国語でないインドネシア語を使って一生懸命にやろうという姿は、それが生徒ではなく、保護者であったとしても、先生には好意的にうつるもののようでした。先生に好感をもってもらうためにも大事なこと。
もちろん、わざわざこびへつらって、先生に好感をもってもらう必要があるというわけではありません。
でも、子供に対する先生からのサポートを最大限に引き出すためには、先生に気に入ってもらって、よく理解してもらい、かつ、義務からではなく、心から「この日本人家族を応援してあげたい」と思ってもらう必要がある。私はそう考えます。
特に海外移住にあたっては、地元に入り込む努力を見せること。学んで身につけて、少しでも成長していることをわかってもらうこと。これはとても大事なことです。
親は子供の成長にどう寄り添うべきか
この、先生と保護者との定期面談は、いつも生徒ごとに「10分間厳守」で行われます。事前に10分刻みの面談スケジュールが配布され、保護者の学校到着時間は厳守。面談も10分という短時間で集中して行われます。
割と教育熱心な親が多く、それぞれの面談時間は超過気味・・・。私は先生と話したい事項を、事前に先生にWhatsAppメッセンジャーで送信しておいたので、ギリギリ10分におさまったはずだと思います。
面談では、子供たちの学校での様子を聞かせてもらい、また親としての期待も伝えたり。
伴走者として、親は子供の成長にどう寄り添うべきか・・・。これは子供を海外で教育するに際してのみならず、日本国内で子供を教育するにあたっても言えることですね。人生の中で本当に楽しい側面であるし、親としても教わることの多い課題です。
私の場合、子供の教育のことは、日本にいた時よりもインドネシアに来てからの方が、さらにより一層考えるようになりました。子供と共に歩んでいる・・という感覚が、非常に強くなっています。今回の面談を通じて、改めてここで暮らすことの幸せを再確認することができました。
子供を成長させるには、親も成長しなければいけない
ちなみに「インドネシア語での面談」を選択した妻ですが、終わってから私が確認したところ、どうやら話の7割くらいは、内容を理解できているようでした。
先生への質問こそ、やはりインドネシア語ではまだ難しく、「すみません、英語で良いですか?」と。先生は嬉しそうに「もちろんっ!」と。でも先生たちは、「お母様、ずいぶんインドネシア語が上達されましたね!」と驚いてくれました。子も成長するけど、それ以上に親も成長しないと・・・ですね。
子供を成長させるには、親も成長しなければいけない。子供の教育には、親自身の教育もセットでなければいけない。
これは、今回の個人面談を通じて、改めて感じることのできた大事な点です。今後も試行錯誤を重ねながら、子どもたちと前進していきたいと思います。まさに日々が挑戦です。
■参考:このテーマに関連するブログ記事です。こちらも、どうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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