幼児活動研究会という会社をご存知ですか?
「育児」や「幼児教育」に関心をもっていながら、私はこの会社のことを全く知りませんでした。
幼児活動研究会という、ちょっと不思議な名前の株式会社。
全国の幼稚園や保育園で、体育指導を展開する同社。
「幼稚園経営のコンサルティング」も手がけているのですが、
なんと、JASDAQ上場企業!
こうした業態で上場するというのは珍しいかもしれません。
■幼児活動研究会株式会社 http://www.youji.co.jp |
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私が幼児活動研究会のこと、
そして創業者である山下孝一社長のことを知ったのは、
同社を取り上げたDVDマガジンがきっかけでした。
■DVDマガジン「HiNT!」 素晴らしい経営を行い成果を上げている企業を、あなたに代わって会社訪問! 全国各地の優良企業を、あなたに代わってビデオカメラが訪問。 |
ちょうどその第1回目(2009年3月号)の取材対象が、同社だったのです。
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全部で70分の作品ですが、
5分ちょっとだけ、ウェブでも見られるようになっていますので、
以下、ご参考までに・・・。
■vol.1「無限の可能性を信じて/幼児活動研究会」 サンプル動画(5分40秒) http://www.intelligentv.co.jp/hint/media/hint01sample.wmv 【内容】 鹿児島県霧島市にある高千穂幼稚園の子どもたちはみな逆立ちや側転ができます。名札は漢字で書かれ、西郷隆盛の教えを暗唱します。 しかし、特別な才能を持った子どもに特別な教育が行われているわけではありません。 読み書き算盤に体育、善悪の判断と自分のことは自分でできる躾という基本を 毎日積み重ねているだけなのです。 人のもつ無限の可能性に蓋をしているのは、自分の意識なのかもしれません。
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創業者である山下さんは、大学卒業後、
ある幼稚園で「体操の先生」のアルバイトをすることになります。
本来であれば学校の先生になりたかったものの、
幼稚園の子供たちからの評判が高く、
「私のことをこれ程までに待っていてくれるのか!」と感動。
こんなに素直に待っていてくれるだなんて、
これは天職に違いないと思い、
そのままこの仕事に専念していきます。それが同社の出発点。
目の前に与えられた機会に必死に取り組むことから得られた、
まさに、たった一人からの創業です。
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幼稚園や保育園の保育者派遣やコンサルティングで、
現在では、もはや上場まで果たした幼児活動研究会ですが、
創業当初は、ビジネスとして成立するかどうか全く見えない中でスタート。
商売として成り立つかどうかより、
ただ楽しいからという一念で取り組んでいたそうです。
お金はほとんど儲からないし、
将来へのビジョンや未来の道筋も見えずにいたものの、
「お客様から喜ばれてつぶれた会社は無い!」という思いから、まさに理念先行・・・。
「損得より善悪で」ひたすら努力を重ねたといいます。
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あとはネタバレになるので、あまり書きませんが、
- 幼児活動研究会の連続成長の秘密
- 10年目に迎えた転機(社員の半分が退社!)
- その転機がバネになった会社の飛躍スタートの道のり
- 山下社長がこだわる「基本の徹底」「理念の尊重」「損得より善悪」
これらが、「子供たちのために・・・」という思いと相まって、
会社の着実な成長につながってきたのだということ。
映像を見ていて、非常に強く感じさせてくれました。
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幼稚園児たちの可能性は無限大。
理念に賛同する社員の可能性も無限大。
そして成長を志向する個人の可能性もまた無限大なのだということが、
ひしひしと伝わってくる内容でした。
ひとことで言えば、
「あぁ、だから上場に向けた動きをしてきたのだな」という思い。
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最後に印象的な一言。
山下さんの会社では、ご本人も、また社員にも、
毎日の朝の掃除には徹底的にこだわります。
毎日掃除をしていると、見えないところ(例:蛍光灯の上側)でも、
埃がたまっていることが見えてくるといいます。
これを山下さんは「見えない埃が心で見えるようになる」と表現されていました。
「気づく人間」になるといいます。
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社員にも、また全国の幼稚園児たちにも、
目に見えないところまで心で見えるような「気づく人間」になれと言っているのですね。
目に見えることだけに目を向けて、
損得だけで動くような中では、社会は良くなりません。
目に見えないところにも配慮でき、
損得ではなく善悪で動ける人が多い状況。
それこそが、企業を、社会を、国を、世界をより良くしていく
原動力になっていくのだろう、そんなことを教えてくれた映像でした。
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苦言というか要望を付け加えるとするならば・・・、
本作品、もともと「会社経営」に軸足があるから仕方ないのですが、
それぞれの幼稚園での教育に、
どのようなこだわりや特徴があるのか、
その結果として、子供たちにどんな変化がおきているのか、
表面的なところに加えて、深いところまで、突っ込んだ分析が
なされていれば、もっと面白かっただろうなぁと思いました。
子育てという観点よりは、会社経営という視点で見るべき作品ですね。
ただ映像全体を通じて、
子供たちの目、社員の皆さんの目、そして山下社長の目、
それぞれの瞳がもつ、素直で前向きな視線は忘れられません。
■追伸:
「経営」より「教育」という観点からすると、
横峯吉文さんの「ヨコミネ式」は、なかなか良いと思います。
(参考:過去ブログ記事) ■2009年7月18日 横峯吉文さんの幼児教育「ヨコミネ式」|量をこなすことから始まる! プロゴルファーの横峯さくらさん。お父さんの「横峯良郎さん」も有名人ですが、実は「おじ様」も隠れた著名人でいらっしゃいます。
それが、今... |
2010年11月8日 渡邉 裕晃
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