海外で暮らす上で、欠かせない点の一つ。それは、「外国人だから仕方がない」という言い訳をしないこと。私はそう考えています。
例えば、海外で暮らす少数者としての自分が、「だって私は現地人ではないんだから、慣れていなくても当然でしょう? できなくても仕方がないでしょう?」と主張しまくっていたら、どうなるでしょうか?
また逆に考えてみて下さい。日本で生活している中で、近所に海外からの移住者が来たとします。そしてその人が、ことあるごとに「私は外国人なんですから、仕方ないでしょ!」と主張しまくっていたら、どう感じるでしょうか?
目次
外国人でも、現地で生活するなら「みんなの中の1ピース」の自覚を
「外国人だから不慣れかもしれない」。それは当然です。だって現地の人に比べれば生活時間が違います。現地の暮らしに慣れていないのですから不慣れであったり苦手であったりするのは「当たり前」です。
でも、それでもなお、現地に溶け込もうとして、一生懸命に努力する・・・。それは、海外暮らしにおいて欠かすことのできないスタンスだと思うのです。要は、「私は外国人なのだから、許されて当然だ・・・」なんて甘えたことを言わない。ということです。
だって、この絵にあるように、たとえ外国人であっても現地で住んでいる以上は、みんなの中の一つのピースであるわけです。国籍が違うとは言え、「私は違いますから・・・」なんてことを頻繁に語っていたらどうなのか、という話です。
インドネシア移住!現地で暮らし始めて7ヶ月
昨年9月にインドネシアに移住してから、7ヶ月が経過しました。日々、いろいろとブログに書き残したいことが起きているのですが、なかなか書けていません。
メモに書き残していることもあるのですが、毎日いろいろなことがあって、記憶から薄れて書けず・・・なんてことも。それだけ刺激的な毎日でもあるということですね。
ところで、昨年12月のブログで、「最近、道を尋ねられる機会が増えた」と書きました。インドネシアで暮らし始めて3ヶ月が過ぎた頃のブログです。
【写真:私の住む東ジャワ・マランの街並み】
■インドネシアで現地の人から、道を聞かれることが増えてきて 国籍は日本なので「いや、わたし日本人だから、このあたりのこと、よくわからないんですよ・・・」と答えることは簡単。 でも、こうして質問される機会が増えてくると、「インドネシア人として、しっかり道を教えてあげられるくらいのレベルになれ」という命令なのではないか?・・・と、最近つくづく思うようになりました。 |
これは、現地を道案内できるだけの「言語能力」を身に着ける、という意味ではありません。きちんと現地の場所に詳しくなって、あたかも現地人のように場所説明ができるようになる、という意味です。
海外で現地の道案内、ついにその日がやってきた
で、先日、ついにこれを達成しました(笑)
ある晴れた日の昼過ぎ。2人乗りのバイクのお兄さんが私に近づいてきて停車。「なんだろう?」と思って、少し警戒して身構えていたら、笑顔になったお兄さんが、ヘルメットを脱いで、ひとこと。
「お兄さん、ランパル公園って、どこかわかる?」とジャワ語で。
【写真:美しいオランダ時代の教会】
よしきた!!! と思った私。
知ってる、知ってる。ランパル公園、知ってるよー!(笑)
得意げになって教えてあげましたよ。最後まで、日本人であることはバレず・・。まぁ、ジャワ語を使ってくる時点で、私のことは現地住民だと思っていますね。それに、そもそも、外国人に道を聞いたりしませんしね・・・。
ちなみにこの地図にある赤い印が、ランパル公園(Rampal)です。マラン駅の右上に位置しています。
外国人だから仕方がないと言い訳しない!自分なりに試してみた5つの努力
「インドネシア人として、しっかり道を教えてあげられるくらいのレベルになれ」
この目標に近づくために私がやった努力は以下の通りです。
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こうしてみると、大した努力はしていませんね(笑)
私の場合、車に乗って移動すると、ついつい運転手に依存してしまい、なかなか道を覚えることができません。道を覚えるためには、(4)の通り、積極的に自分の足で歩くことが大事だと思います。「体で覚える」ということです。
これは、(2)の「なぞって確認する」というのも同じですね。指で確認する。これも体で覚えると同じことです。
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というわけで、昨年12月の決意。
「日本人だからわからない、という言い訳はしない。インドネシア人として通用するようになる」
これ、少なくとも「地元の道案内」というレベルについては、ついに達成です・・・。
まぁ、たまたま私の知っている公園だったという偶然はあるにしても。とーっても、とーっても小さな出来事かもしれません。でも、この「達成感」は意外と大きいです。
【写真:マランの中心街、散歩したくなる道路です】
「外国人だから仕方がない」と許してくれることは多いけど
海外に行くと、「外国人だから仕方がない」と言って許される場面はたくさんあると思います。また、その地に住む人々からも、「この人は、外国人だから仕方がないよ」と思ってくれる場面も多いはず。
実際、外国人だから仕方のないこともあるでしょう。現地人でしかできないようなことも、たくさんあるはずだからです。(それをわきまえて行動することが大事なこともあるかもしれません)
でも・・・。
たしかに、それに甘えることは簡単です。
・それに甘えないように努力すること。
・「外国人だから仕方がない」という言い訳をしないこと。
これこそが、現地に根付きながら、思いきり溶け込んで、思い切り成長していくためには不可欠な姿勢なのではないでしょうか。
そもそも「外国人が現地人になる」のは不可能なこと
昨年12月の決意。「日本人だからわからない、という言い訳はしない。インドネシア人として通用するようになる」ということ。少なくとも「地元の道案内」というレベルについては、まず達成です。繰り返しますが、たまたま私の知っている公園だったという幸運はあるにしても・・・。
そもそも、「外国人が現地人になる」というのは不可能なこと。でも、不可能なことを真剣に目指そうとする努力の中にこそ、はじめて大きな成果が付随してくるのだと私は信じます。
真の意味で現地に溶け込むには、まだまだたくさんのハードルがあります。私もまだまだ海外生活は半人前。次の目標に取りかかるとしますよ!
■追伸:
ちなみにこの「言い訳をしない」心掛けは、自分に対してのみを言っています。自分の行動について「自分は外国人だから仕方がない」という言い訳をしないということです。
逆に、もし相手が外国人の場合には、相手のことを考えて寛容でありたいものです。つまり「他人に優しく。自分には厳しく!」ということです。
■参考:このテーマに関連するブログ記事です。こちらも、どうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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