日本語の「AながらB」には意味が6種類も!多言語国家インドネシアで感じる言語の奥深さ

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日本語は、本当に奥が深いなぁと。「AながらB」という表現文型について調べてみたら、なんと意味が6種類もあるじゃないですか!解説書を読んでみると、たしかに「なるほど」と納得できる6種類でした。

皆さんは「AながらB」について、6種類も意味を思いつきますか?

くらべてわかる日本語表現文型辞典【写真:書籍「くらべてわかる日本語表現文型辞典」より】


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なんでいきなり、こんな話題を出すのか。

Facebookに「過去のこの日」という機能がありますよね? 1年前、2年前、3年前・・というように、過去にさかのぼって、ずばりその日の投稿を抽出してくれるもの。ちょうど3年前の今日(2月17日)、私がFacebookで投稿していた内容が、それなのです。

当時、私は日本語教師の資格を取得中で、その中の課題の一環で、「AながらB」という表現文型について調べていたんですよね。そうしたら6種類もあって、びっくり。こんなにたくさんあったら、解説するのが大変。1つに絞ってくれよ!! って、当時思いましたから。

日本語は複雑で奥深い。それは本当にそう思うのですが、他の言語についてもそう思うんですよね。

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よく「日本語は複雑で奥深いけど、●●語は・・・・」と、そんな言説を耳にすることがあります。

たしかにそうかもしれないですが・・・、いやいや、他の国の言語だって奥深いですよ。私自身、そんなにたくさんの言語をかじってきたわけではありません。でも「世界一簡単な言語」なんて言われるインドネシア語を学習していても、しばしば「へぇ・・・」という発見があります。

どんなに簡単だとされる言語であっても、例えばそれが「単純で、奥深くない」と言われるとして、それは、その奥深さに気づきにくいというだけだと思うんですよね。

言語というものは、どこの言語であっても、また、どんなに簡単だとされる言語であっても、その言語に特有の奥深さがあるはず! と私は思います。これは、私が多言語国家インドネシアに移住してから、よりいっそう感じるようになったことです。言語は神秘! とすら思うようになりました。

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インドネシアは公用語がインドネシア語ですが、インドエシア人のうち、インドネシア語を母語、あるいは第一言語とする人は、少数派。多くの人にとって、インドネシア語は第二言語です。

地方では、その地方なりの言語を話しますし、中華系同士の人なら、中国語がまじってくる場面は少なくありません。私が東ジャワのマランで暮らしていて、日常で耳にする言語をかぞえたら、なんと6言語もありました。そのあたりは、以下のブログに。

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そうした中で、本当に言語は奥深いなと
ますます肌で深く実感するようになりました。
言語をやってお金が儲かるわけではないのですが、
言語をやっていくと、だんだん世界が違って見えてくるんですよね。
しかも、いろいろな価値観に触れることで、
世界観も広がってきます。
それはどんな言語でも同じことだろうと思います。
奥深さを感じるかどうかは、言語によるのではなく、
その人次第ではないかなと。

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というわけで、冒頭の話題。
「AながらB」という表現文型に6種類もの意味が・・・。

皆さん、わかります?

先ほどの文型辞典から抜粋すると次の通り。

(1)AとBが同時に行われる。Bがどのような状態で行われるかをAで表す。
(2)AもBも大変で努力を要することだが、その2つを並行して行う。
(3)Aという方法・手段を使ってB
(4)AはBの前置き。話し手はマイナスの状態Aを認めてBを言う
(5)AだけれどもB。普通AであったらBにはならないはずなのにB。
(6)Aは結果として全部がB。

この本、いろいろな表現文系が例文つきで詳しく説明されていて、ついつい読んでしまいます・・・。

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というわけで、言語は奥深いなぁという話。

それは日本語だけを見ていても感じることですが、他の言語を見てみても、その言語に特有の奥深さと面白みがあるなと。多言語に囲まれたインドネシアという地で暮らして、それをよりいっそう感じる毎日です。ぜひ皆さんも、身近な言語をぜひ見返してみてください。

人が言語をつくり、言語は人をつくる。

言語は本当に深いです・・・。

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