宅地建物取引士(宅建)試験に合格しました! 今日11月29日が合格発表日です。「宅建士」は不動産業界では有名な存在ですよね。毎年20万人もの人々が受験する国家資格が宅建士試験、いわゆる宅建です。
私が試験を受けたのは、今年の10月15日のこと。忘れもしない、13時から15時までの2時間でした。インドネシアに住んでいる私は、これだけのために一時帰国をしたのです。「眠くなったら負けだ!」と思って、ランチを抜いて参戦したこと、今でもとてもよく覚えていますよ。受験会場は、新宿にある文化学園大学でした。
今回のブログでは、宅建という試験について、内容と背景、秘訣と感想をまとめてみます。なお私が利用したのがTACの通信講座です。宅建の試験は10月ですが、同じ年の5月には「FP(ファイナンシャル・プランニング技能士)」の2級にもチャレンジして合格しています。
目次
宅地建物取引士(宅建士)とは?
不動産取引を行うためには、国土交通大臣もしくは都道府県知事の免許を受ける必要がありますが、その際には事業規模に応じて一定数の宅建士を置かなくてはいけないと定められています。
宅地建物取引士試験に合格し、一定の条件をクリアした人が「宅建士」として認められることになっています。つまり宅建士になりたければ、試験に合格しないと始まらない、ということです。
宅建の合格ラインは「50点満点中35点前後」か?
宅建の試験は、マークシート4択問題で、全50問です。受験日は10月15日。合格発表は11月29日でした。
どうしてもこの1ヶ月半が待ちきれなくて、試験後にTACが主催する回答速報会へ。答え合わせをしてみると、次の結果となりました。
科目 | 出題数 | 点数 |
---|---|---|
民法等 | 14問 | 11点 |
法令上の制限 | 8問 | 8点(満点!) |
その他関連知識 | 8問 | 6点 |
宅建業法 | 20問 | 14点 |
合計 | 50問 | 39点 |
というわけで、50点満点中の39点に。
「合格」とされるラインは、35点前後とされているので「なんとか合格か?」と思いつつも、正式な結果が出るまでは不安な一ヶ月半でした。自分の採点ミスとか、回答の転記ミスということもありえますからね。
宅建士の問題数が「50問」になったのは1981年(昭和56年)からですが、それ以来、約36年間の歴史の中で、最も合格基準点が高かったのは36点だったようです。ちなみに今回の合格基準点は「35点」だったそう。
★速報★【平成29年度宅地建物取引士試験結果】合格ラインは35点(以上が合格)です!(登録講習修了者は45問中30問以上) #合格ライン #宅建 #宅建士 #宅建試験 #住宅新報
— (株)住宅新報社 (@jutakushimpo) 2017年11月28日
とにもかくにも正式に合格通知を手にして、ほっとしています。合格率は例年と同じ、15.6%です。
宅建士の試験、どれくらいの人たちが受験している?
身近にも「宅建」を持っている、もしくは受けたことがあるという人、多くないですか?
今回私が受験するにあたっては、ごくごく近い友人にしか伝えていなかったのですが、
(落ちたら恥ずかしいから:笑)
いろいろな人から、「知人が持っている」「むかし興味があって調べた」「受けたことがある」などの話を聞きました。意外と多くて、私自身びっくりしたくらい。
今回の「平成29年度」宅建試験。主催の一般財団法人 不動産適正取引推進機構の発表によれば、
・申込者数:258,511人
・受験者数:209,354人
となったそう。このうち合格者は32,644人です。
申込者が25万人を超えたのは、2007年(平成19年)以来のこと。
受験者数が20万人を超えたのも、2008年(平成20年)以来のこと。
その前にその大台を超えたのは、それぞれ1992年、1995年なので、今年はかなり多くの人たちに注目された試験であることがわかります。昨今の不動産ブームを反映しているのでしょうか?
なお、発表を見てびっくりしたのが、最高齢合格者で89歳。最年少合格者が13歳との数字。いずれも天才だ!
ズバリ、宅建の合格の秘訣と学習法は?
いろいろ言いたいことがあって、それこそ「勉強法」や「攻略法」だけでも、いくつものブログが書けてしまうのですが、私なりのポイントを書いておくと次の通りです。
・自分にあった学習計画と戦略を立てる
・自分なりのリズムに合わせて、きちんと実行する
・相当優秀な人でない限りは、自習に頼らず、専門の学校を利用する
・専門の先生の力を借りて、試験の傾向や、押さえるべき場所をきちんと知る
・テキストは何度も読んで、確実に理解する。わからないところはそのままにしない。
・過去問は徹底的に。わからないところはそのままにしない。
です。
「当たり前じゃん!」と言われるかもしれませんが、はい、当たり前のことばかり。
最初、宅建士を受けると決めてテキストをそろえた時、私自身は途方にくれました。
「こんなにいっぱいあるよ!」と。
テキストを開いた時、思いましたよ。
「こんなの、理解するだけでも大変なのに、覚えなきゃいけないの?」
過去問の本を開いた時、なんじゃこれって思いましたよ。
「これ、まともな日本語なのか?」って。
でも、それでも全体の勉強計画をつくり、いろいろな合格体験を読みながら自分なりにゴールまでの絵を描き、地道に地道に勉強していくわけです。本当に地道ですよ。だって膨大なんですから。
でもやるんです。進めていくんです。そうすると「あれれ?」と思う時が来ます。だんだん見えてくるんです。「あぁ、そういうことなのか」って。
そうすると、過去問を見ていても、以前はまったく理解できなかった日本語なのに、だんだんと問いが語りかけてくれるんです(なんて言うと言いすぎかな・・・)。するすると意味がわかってきて、そこから一気に楽しさすら覚えてくるんです(危ないですかね?)
でも実際、私は今年の5月に「FP(ファイナンシャル・プランニング技能士)」の2級にチャレンジして合格しているのですが、FPの勉強をしていた時も、まったく同じでした。最後のラストスパートなんて、本当にそっくりでした。
宅建に合格してよかったこと
私は不動産屋ではないので、本当なら「宅建」なんて受けなくても良い身分。でもいざチャレンジしてみると、不動産の世界って本当に奥深いな・・・って、見える景色が変わりました。もともと漠然とした興味はありましたが、勉強してみると本当に楽しい世界だなって。
だから、不動産業に携わっていない人でも、少しでも不動産に興味のある人ならチャレンジしてみては? と私は思います。
不動産業界にいる知人や、不動産業を経営している知人、あるいは不動産投資をやっている知人などもいるのですが、そういう知人と話していても、宅建を勉強してきたことによって見えてくる景色が変わってきたので、会話がよりいっそう弾むんですよ。これは意外な収穫でした。
「合格してよかったこと」というよりは「宅建の勉強をやり抜いてよかったこと」ですね。今日合格を知ったばかりで、いわば今日は合格してからの1日目。「宅建に合格してよかったこと」を語るには、まだ時期尚早。でもきっとこの先、いろいろな楽しさがあるんだろうなと。
宅建プラスFPなどの関連資格もチャレンジしてみよう!
今回、宅建試験に合格することができたわけですが、冒頭で紹介したとおり、FP等の資格も同時にチャレンジして合格することができました。具体的には以下のとおりです。
- 不動産実務検定1級(2016年)【不動産実務検定の合格体験記】
- ファイナンシャル・プランニング技能士2級(2017年5月)【FPの合格体験記】
- 宅建士資格合格(2017年11月)
- AFP(日本FP協会認定)資格取得(2017年)
宅建とFPは、出題範囲が重複するところがあります。また宅建に似た不動産資格もあります。これらの試験にもチャレンジすることは、宅建試験の合格を後押ししてくれます。
もちろん学習時間は限られているはずです。その場合は「宅建」に全力を傾注してほしいですが、もし時間の余裕があるならば、FPなどの関連資格にも同時にチャレンジしてみてはどうでしょうか?
参考までに、FP2級との違いを表にしてみました。ぜひ参考にしてください。
宅地建物取引士 | FP技能士2級 | |
---|---|---|
試験の回数 | 1回(10月の第3日曜日) | 3回(1月、5月、9月) |
試験科目 | ・民法等(権利関係) ・法令上の制限 ・宅建業法 ・その他関連知識 |
・ライフプランニングと資金計画 ・リスク管理 ・金融資産運用 ・タックスプランニング ・不動産 ・相続・事業承継 |
合格に必要な勉強時間 | 200~400時間 | 150~300時間 |
公式サイト | 不動産適正取引推進機構 | 日本FP協会、金融財政事情研究会 |
宅建士の資格にチャレンジしてみよう!!
次回の宅建は10月です。1年に1回しかないので、1度逃すと、また1年も待たなくてはいけない・・・というのがネック。そういう人には、不動産関連の資格、他にもいろいろあるので、果敢にチャレンジしてみると良いと思いますよ!
さてさて、今度は不動産業で新規開業を準備しようかな・・・。
宅建士の資格はチャレンジする人が多い分、勉強法もさまざま。独学で挑む人もいれば、資格学校に通う人、あるいは通信講座を受講する人も。私は「通信講座」を利用しましたが、私の場合は講座を利用しなければ合格はおぼつかなかっただろうな・・・と思います。
資格学校にも様々なところがありますので、最初からイメージだけで特定の学校に決めてしまうのではなく、いろいろな学校を幅広く検討してみることをオススメします。
【参考】不動産の資格や勉強に関連するブログ記事
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