人と人とのコミュニケーション能力。
「ひょっとして、時代と共に減退しているのでは?」
そんな風に思うことが良くあります。
電話とかメールとか、
「対面」を要求しない手段が増えたこともあるのでしょうか。
例えば、以前、私が耳にして衝撃を受けた出来事があります。
ある飲食店での、隣のテーブルの人たちの会話。
部下が先輩に向かって。
「へぇ・・・、このお店ではお店の人に話をしても良いんですね。
注文以外の話をしてはいけないのかと思っていました」
「はぁ???」
□ □ □
あの・・・、おかしくないですか?
ファミレスとかコンビニとか、
マニュアル的な会話しかできない環境が増えてきたせいなのでしょうか。
「会話して良いんですね?」
これは、おそろしく衝撃的なフレーズです。
人と人とが出会ったら、人間的な会話をするのが普通だろ!
私はそんな風に思ってしまいます。(変でしょうか?)
□ □ □
振り返って、今週だけでも、こんな感じです。
知人社長とあるお店に食事に行って。
店長が現れて、
「あぁ、渡邉さんじゃないですか、久しぶりですね・・・」
□ □ □
別の店に行って。店員さんから。
「おぉ、久しぶりだね。元気?
最近来ないから、どうしたんだろうと思ってたよ」
□ □ □
またある居酒屋に行って。
ある男性スタッフが遠くから。
「あぁ、お兄さん! 久しぶり。
子供は、元気? もう1歳ちょっとだよね・・・」
「はい。1歳とゼロ歳です」
「えっ?」
「もうふたりいるんです」
「はやいね・・・」
「●●さんは、そろそろ1歳ですよね?」
「そう。今月でうちは1歳だよ」
□ □ □
これが、お店の人たちとの会話。
こういうのって、変ですかね?
私は、普通だと思うんです。
逆に、記憶の中でお互いに知っているのに、
マニュアルチックに対応する方がおかしいと思うのです。
というか、相手が店員さんだから会話が異なってくるという方が、
コミュニケーションのあるべき姿として、はっきり言って、気持ちが悪いです。
だって、相手は人間なんですよ。
□ □ □
私の原体験は、こうです。
バリで一人暮らしをしていた時のこと。
夜にジムニーに乗って、近くの雑貨屋へ。
車を停めて、お店の中へ入り、
蚊取り線香を探していたら、
そのお店で食事をしていた若者達の一人が
インドネシア語で、
「兄ちゃん! 何を探しているんだい?」と。
□ □ □
「はい・・・、ベイゴンを探しているんですよ」と。
ベイゴンは、インドネシアでは蚊避けのスプレーの定番です。
「あぁ、ベイゴンならあっちだよ。店員さんに聞いてごらん!」
お店でのこういう会話って、日本ではほとんど無いですね。
でも昔は絶対にあったはずなのです。
そして、これこそが、
人間として普通のコミュニケーション環境だと私は信じています。
□ □ □
最近は、営業先でも、
お客様と仕事の話はできても、
余談だったりプライベートの会話ができないという若者が増えていると聞きます。
こういう話を聞くと、私は衝撃を受けます。
人間が人間と会話できない。
こんなにおかしなことはありません。
□ □ □
人類は本当に進歩しているのでしょうか?
謎です、本当に。
2009年5月11日 渡邉 裕晃
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