「青年海外協力隊」のメンバーとして、
2013年3月までインドネシアに2年間赴任していた方の紹介記事がありました。
船橋市の杉本健さん、30歳です。
派遣先は、スラウェシ島のマカッサル。
現地におもむき、日本料理についての指導にあたっていたそうです。
私自身、海外に関心のある若者と話をすると、
「青年海外協力隊に興味はあるけど・・・」という声を意外と多く聞きます。
それでも、なかなか身近に情報が無いということで、
尻込みしてしまったり、
情報探しを後回しにしてしまったりするケースもあるような気がしています。
今回はインドネシアのケースということで、
杉本さんの活躍を紹介する新聞記事が2つあったので、紹介します。
【写真:赴任体験を語る杉本健さん(東京新聞より)】
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記事には、こうあります。
■東京新聞:日本の味と伝統文化 インドネシアで伝授:千葉(TOKYO Web)
大学卒業後、栃木県の日本料理店で四年間の勤務を経て、二〇一一年三月から今年三月まで、同国の大都市マカッサルに派遣。国立観光専門学校で若者らに、天ぷらや筑前煮などの日本料理を教えた。現地でアニメ「ドラえもん」が人気で、どら焼きが好評だったという。 |
■「日本の味と心」伝える インドネシア派遣の船橋の男性が帰国 千葉 – MSN産経ニュース
インドネシアは日本食ブームだが、味覚は微妙に違う。杉本さんは、「天ぷら」「筑前煮」の味付けを濃くしたり、豚肉を食べないイスラム教徒のため、牛肉を使った「肉じゃが」を作ったりする工夫を重ねた。 |
これだけでも、現地での奮闘ぶりが伝わりますね。
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あくまでも現地の人たちに寄り添っていく姿勢。
それは、「真の日本料理を教えてあげる!」というスタンスではなく、
現地の人たちに受け入れられるような料理を伝えるという姿勢。
もっと言えば、
「現地の人たちのための日本料理を
一緒になってつくっていく」というスタイルですね。
これは「青年海外協力隊」の活動のみならず、
海外ボランティアにおいても、
また、ビジネスにおける海外駐在や海外出張においても、
共通して大事になってくる点ではないかと思います。
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記事では、こんな杉本さんの声も紹介されています。
■「日本の味と心」伝える インドネシア派遣の船橋の男性が帰国 千葉 – MSN産経ニュース
インドネシア語をマスターして意思の疎通も万全になり、折り紙作りや餅つき大会を通じて日本文化も紹介した杉本さん。「昼間、食べ物を口にできない秋のラマダン期間中、味見をしないで料理を作ったのが思い出。インドネシアの人の日本への高い評価がうれしかった。」 |
ラマダンの断食の時期でも、あくまでも現地の風習に沿って、
日本料理をつくる工夫をされた杉本さん。
こうした丁寧な姿勢は、
現地の人に好感をもって受け入れられたでしょうね。
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インドネシアは「親日の国」と言われます。
記事にある「インドネシアの人の日本への高い評価がうれしかった」という杉本さんの声は、
単に「親日の国」ゆえのことではなく・・・、
杉本さんが現地の人たちに寄り添って活動された、
その日々の努力の姿勢が、きちんと現地の人たちに理解されたゆえのこと、
と言えそうです。
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いずれの記事も、文章はとても短いです。
でも、たったこの2つの記事を見るだけでも、
「海外で現地の人たちと交流する」際に大事な姿勢が、
凝縮されているような気がします。
改めて、杉本さんご本人から、
この2年間の駐在体験を詳細にうかがってみたいものです。
なお「青年海外協力隊」について知りたい方は、こちらをどうぞ。
■ 「マンガで知る青年海外協力隊 | JICAボランティア」
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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