京都の祇園祭に行ってきた記録。昨日のブログ、京都・祇園祭に行ってきた(メインイベント前日の「宵山」編)の続きです。
そもそも「祇園祭」は、西暦869年、疫病の災厄除去を祈って始まったもの。毎年7月1日から31日まで、実に1ヶ月間もの長きに及ぶ、世界に冠たるお祭りです。
そしてそのクライマックスが、山鉾巡行。読み方は「やまぼこじゅんこう」です。
こんな感じ!
【写真:鉾を引っ張る曳子さんたちが見えてきました】
【写真:鉾が見えてきました。天井上には「屋根方」のおじいさんが・・・】
【写真:通り過ぎていく鉾。後ろ部分も装飾が見事】
鉾の重量は12トン。屋根まで8メートル。車輪の直径は2メートル。町衆が財を投じてつくりあげるもので、その豪華な装いから「動く美術館」とも呼ばれるそうです。
昨晩の「宵山」で展示されていた鉾の正体です。
ところで、上の写真は、ひょっとしたら珍しいアングルかもしれません。
2階から撮影しているからです。
通常は、道路沿いで鑑賞することになります。
屋根まで8メートルあるものを、下から見上げるかたちになるため、
あのようなアングルで、
しかもあれほど近くから見ることはできません。
私がいたのは、こちら。
2階から鑑賞できる、まさに特別の観覧席です。
山鉾巡行の観賞用のために、商家の窓は大きく開くように設計されているとのこと。こんなところにも、祇園祭りに注がれる、町衆たちの情熱の程が伝わってきます。
こんな感じですね。
【写真:道路反対側の商家の2階部分】
昔から、祇園祭には、祇園祭をスポンサードする旦那衆の商家に招かれるという、おもてなしがあったそうです。祭りのVIP席のようなものです。
旦那衆の特上客でないとお招きにあやかれない・・・。従って、ある種、羨望のまなざしを向けられる存在だったそうです。今はそれほどでないそうですが、一見客お断りのようで、今回は、特別にお邪魔させていただいた次第です。
この日はあいにくの大雨。湿気もすごい日でした。
そんな時に、山鉾と同じ高さ、同じ目線で見られる臨場感。雨にぬれずに、涼しい場所で見物でき、しかも、料理と酒(笑)。幸せです・・・。
【写真:すっかり釘付けの皆さん】
招かれた皆さん、すっかり見入ってしまっています(笑)。
【写真:こんなに大勢が・・・】
今年の「山」と「鉾」は、合計で32台。
午前9時に、四条烏丸を出発し、四条河原町を左折して北上。
御池通を左折して御池新町で解散。
それぞれの町へ戻ることになります。
しかし、2階から見る臨場感、たまりません。
だって、こんなにすごいんですよ・・・。
わかりやすく、連続写真を3枚、ご覧下さい。
【写真:すぐ目の前に「囃子方」の方々が。交替員を含めて40人もいるそうです】
【写真:鉾の全貌が見えてきました】
【写真:先頭に立っている、音頭取のおじいさん2名がかっこいい】
この鉾は、私の見ている場所で、急に停止しました。そして、先頭に立っている2名の音頭取のおじいさんが、掛け声を発し、扇子をもって、一定の動きを見せます。
う・・・、かっこいい!!
2名のおじいさんの所作を見ていたら、なぜか涙が出てきてしまいました。感動!!
歴史の集積、人々の想いの総和。大雨でも何食わぬ顔で伝統を守ろうと、無理せずに、でも完全に貫こうとするその雄姿。そんなことも、感動に拍車をかけたように思います。
神社や幕府の援助を受けつつ、町衆が自治組織を単位に、山鉾をつくり、街中を巡行する。歴史的には、この日の夜に行われる「神幸祭」に先立って、都大路を清めてお祓いする狙いがあったそうです。
結論からして、祇園祭。感動しました。
京都は、実に奥深い。そして人間味にあふれている・・・。
文化、歴史、地元、人間の結束、
そして、持てる者によるスポンサー精神。
何よりも、歴史の集積には、本当に勝てないですね。
深いですね・・・。
これからどう生きるべきか、というところまで思いを馳せてしまいます。
さぁ、京都は深いぞ、京都へ行こう。
■追伸:
ちなみに、それぞれの町へ戻った鉾は、分解されるそうです。後片付けも速い!
【写真:右の町屋に橋を渡して、鉾の中に安置されていた美術品を搬送。屋根では分解準備中】
2006年7月30日 渡邉 裕晃
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