今回ご紹介する本は、経営コンサルタント、大前研一さんの発想本、『私はこうして発想する』です。
☆ 今回のポイント ☆ <簡単な内容紹介>
経営コンサルタントの大前研一氏による発想本。 ご自身が起業されて上場にまで導いた会社、「ビジネス・ブレークスルー」。同社を立ち上げたきっかけを元にしながら、大前さんがいかにして発想を組み立てていくのか、その筋道を追うことのできる本です。誰でも知っているような世界的な事例をいくつもケーススタディに使いながら、とてもわかりやすく展開されています。 「考える」という作業が苦手な方には入門書としておすすめしたい一冊です。(大前研一 著、文春文庫(2008年3月10日発行) |
世界的な経営コンサルタントとして知られる大前研一さん。
そのコンサルティング先は、企業だけでなく、海外の政府自治体にまで及ぶわけですが、そんな彼が、「ものを発想する」ということに焦点をしぼり、ご自身が、どういう筋道で進めているのかを明らかにされたのが本書です。
視野を広げ、先入観を排除し、ゼロベースの地点に立ち、そこから自分の頭で考えていくということの大事さがひしひしと伝わってきます。
と同時に、下手な偏見に縛られたり、誰かの意見に無条件に染まったりすることの弊害、もっと言えば、機会損失の大きさまでを想起させる本になっています。
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本書の良い所は、とにかくわかりやすいということ。
誰もが知るようなケーススタディを使いながら、発想の進んでいく筋道を、まさに、するすると進んでいくその姿を、あたかも追体験しているかのように読めるのです。
・少子高齢化で大学経営は冬の時代になる。 ・日本の人口は減る一方で、労働者数がどんどん減っていく。 |
それって本当なの?
例えばそんなテーマからスタートしています。
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同じ物事を見るにしても、人によって全く違って見えてくるものです。
同じ出来事であるにもかかわらず、それをネガティブに見る人もいれば、ポジティブに見る人もいる。
「あぁ、もうだめだ」とあきらめる人もいれば・・・、「こうすれば良いのでは? 楽しそう。よっしゃ、やったるぞ!」と、新たな人生の機会にしてしまえる人もいるわけです。
であれば、創造的な発想ができる人間になれた方が、せっかくの有限な人生、より楽しく生きられるようになれるというものです。仕事でもプライベートでも。
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特に、エスカレーターに乗っかっていれば良かったような時代が過ぎ去り、自ら創造的に日々を切り開いていかなくてはいけない時代になりつつある今、「人生を創造する」ための発想術を磨いていくことは、とても有用に思います。
もちろん、本書の題名にあるように、あくまでも『私はこうして発想する』という本ですから、「大前さんはこうして発想している」というだけのこと。
「これが発想術の正解だ」というわけではありません。
自ら試行錯誤しながら、自分なりの発想術を鍛えていくべきものなのでしょう。
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より広く、より創造的に発想できる人間になりたい。
そう思う人には、「あぁ、大前さんは、こうして発想を進めているのか!」と、一つの、でも大きな参考になる本だと、私は思います。特に社会人1年目の人には、おすすめしたい一冊です。
■参考:このテーマに関連するブログ記事です。
2008年4月7日 渡邉 裕晃
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