「時間に追われる生活」という表現があります。
それに対する言葉は、あまり耳慣れない、あるいは使われない言葉かもしれませんが、「時間を追いかける生活」になります。
前者、つまり「時間に追われる生活」は、受動的で、「自分」というものが無い状態。逆に言えば、自主性や能動性を必要としない楽な状態です。
特に頭を働かせることなく、作業を坦々とこなしていく。「いやぁ、毎日大変なんですよ」「とにかく忙しいんですよね・・・」と、愚痴や言い訳を言っているだけでも日々が過ごせます。
同じ仲間同士、お互いに「大変だね・・・」と言い合うだけで、奇妙な団結心すら生まれます。この妙な仲間意識は、その場だけの一時的な楽しさを生みだすこともあります。
「時間に追われる生活」。
言わば、ノーシンキングライフです。他人に支配されている生活なので、不幸が起きれば、「誰かのせい」です。
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それに対して、後者、つまり「時間を追いかける生活」は、「自分」が確固としていないと創りだせない状態です。逆に言えば、自主性や能動性、クリエイティブなマインドが要求される状態。実現に要するエネルギーは、こちらの方が大変です。
自らを律する。自らをマネジメントするという姿勢が問われ、その完遂には、それなりの努力とパワーが必要になります。人間は生来、怠けるようにできている動物だからです。でも、「人生は自らが開拓すべきもの」という観点からすれば、結果として幸せをもたらすのは後者です。労を費やしてでも手に入れる価値のあるものです。
「時間を追いかける生活」。
言わば、自らが幸せをつかまえに動くという生活です。自分が自分を支配している生活なので、不幸が起きれば、「自分のせい」です。
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仕事であってもプライベートであっても、楽しいこともあれば、大変なこともあるでしょう。
でも、どれも、これからの幸せを得るために与えられた試練ととらえ、それぞれを「幸せ獲得プロジェクト」なのだと位置づけた場合、よくよく考えてみれば、挑戦し甲斐のあるものが意外と多く存在することに気付くのではないでしょうか。
自分で必死にとりくむべきプロジェクトもあるでしょう。
仲間と力を合わせて邁進すべきプロジェクトもあるでしょう。
人生の伴侶との優れたパートナーシップのもとに推進すべきものもあるでしょう。
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そんな時、前者の「時間に追われる生活」スタイルで、それが過ぎ去るのをこなしていくのか。
後者の「時間を追いかける生活」スタイルで、果敢にチャレンジしていくのか。
どちらをとるかで日々の楽しさは大いに変わってくるはずです。結果として、幸福をつかむ度合いも変わってくるでしょう。
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人は誰もが怠惰に流れる動物です。幸せをつかむために、人生を楽しむために、どちらのスタンスを進んでいくべきか。今一度再考してみると、新たな発見があるかもしれません。
昔、テレビのCMで、「24時間戦えますか」というフレーズがありました。
「24時間戦いますか」
「24時間叩かれますか」
その違いなのだと、私は思います。
【 このテーマに関するおすすめ本 】 朝10時までに仕事は片づける―モーニング・マネジメントのすすめ』 (高井 伸夫:著) 早朝起業―「朝5時から9時まで」の黄金時間を自分のために使う方法』 (松山 真之助:著) |
このコラムは、2007年6月27日に配信したメールマガジンを転載したものです。
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2007年7月13日 渡邉 裕晃
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