バレンタインで思い返したいモロゾフ一家の苦労の姿

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本日、2月14日は、バレンタインデー。日本の「バレンタイン・デー」の起源には諸説あるようで、しかも、まだこれという決定打が出ていないようです。

そんなに古いことでもないでしょうから、研究者による調査結果が待たれるところですが、諸説あるうちの1つは、モロゾフ創業者のフョードル・モロゾフさんの息子さんの名前から・・・というもの。
 
 
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フョードル・モロゾフさんの息子さん。その名は、ヴァレンティン・フョードロヴィチ・モロゾフさん。モロゾフさんの会社が1936年、日本国内の英字雑誌に対して、「バレンタインチョコレート」の広告を出したこと。これが起源の説の一つになっています。

モロゾフは日本では有名な会社ですね。東証一部上場企業です、でも、モロゾフ一家については、大昔にモロゾフ社から追い出されているのですが・・・。
 
 
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私事になりますが・・・、

昔、私の妻が、神戸で川沿いを歩いていた時のこと。
鳩にエサをあげている白人老人がいて、
その老人、こう話しかけてきたそうです。

「私の工場があるのですが、見に来ますか?」と。

そこで、行ってみたところ、
なんとその老人、冒頭に掲げた、
ヴァレンティン・フョードロヴィチ・モロゾフさん、そのものだったそうです。
 
 
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ヴァレンティン・モロゾフおじいさま。

工場見学をさせてくれただけでなく、
同社の自費出版本、『コスモポリタン物語』という本をくださいました。

私は残念ながら、お菓子やチョコレートにあまり関心が無く、
この分野について調べることもなかったのですが、
今から2年ほど前、なぜか本書を手に取る機会に恵まれました。
 
 
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感想?
もう、メチャメチャ感動する作品です!
若干加工した上で、ぜひとも商業出版すべき本だと確信します。
 
 
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何が感動すると言って、現代の日本の家族のいわゆる「不幸せ」が、まったくもって「不幸せ」とは思えないような、そんな苦労を克己していく連続史なのです。

それこそ、家族ぐるみで困難に立ち向かうという姿。ロシア革命の難を逃れるようにして、中国、日本、アメリカ・・・、そして日本へという家族の大移動!

これ、本当にびっくりしますよ!
 
 
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どんなに困難なことにぶつかっても、家族で団結した上で、どこまでも楽観さを失わずに闘う姿。感銘を受けました・・・。

家族そろって、地球を半周近くも移動してから創業し、大変な苦労を経て、神戸の名店にまで育てあげたという、実に強いインパクトのある歴史です。
 
 
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苦労の数々を経た上で、モロゾフさんが語ったと言う言葉、
 

もう人生おしまいだ!というような時であっても、まだ50%の可能性は残されているものだ。一生懸命に考えて、できることにチャレンジせよ。

 
彼らの苦労の歴史と重ね合わせると、もう、涙が出そうになりました・・・。
強い経営者。闘う経営者。惚れます。
 
 
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ヴァレンティン・フョードロヴィチ・モロゾフさん。

ぜひともお会いしたかった人物ですが、残念ながら1999年、それは偶然にも私がサムスルという会社を創業した年ですが、お亡くなりになられました。

あぁ、本当に会いたかった。バレンタインデーを迎えるごとに、そのことばかりが悔やまれます。
 
 
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一見すると、華やかな行事であるバレンタインデー。

一見すると、全世界共通のイベントでありそうで、日本特有の商業主義的イベントである、バレンタインデー。

その奥には様々な人間模様がうずくまっています。
 
 
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・大好きな人にチョコレートをあげてコミュニケーションをとる!
・気になるあの子からチョコレートがほしい!

そういう原始的な思いも、非常に重要です。

でも一方で、今回のバレンタインデーを契機に、このイベントにかけた、ある経営者一家の苦労の姿も、ぜひとも思い出しておきたいものです。
 
 

(参考:samsul.comブログから)
 
■2007年8月16日up
 モロゾフさんのチョコレート会社が廃業していたという衝撃

バレンタインデーで思い出す、モロゾフ一家の壮絶な歴史
日本の国民的行事とも言えるバレンタインデー。その起源の説の一つとなっているのが「モロゾフ」の元社長、ヴァレンティン・フョードロヴィチ・モロゾフの存在です。ロシアから日本にやってきたモロゾフ一家の壮絶な歴史。バレンタインの背景には深い歴史があります。

 
 
このコラムは、2010年2月14日に配信したメールマガジンを転載したものです。
 
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 2010年2月14日            渡邉 裕晃

 

 

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