子供にどんな名前を付けるか。一生に一度きりのことなので、真剣に悩みますよね。私は1人目の娘に「理心」(リコ)という名前を付けました。
今年の1月に初めての子供をお預かりしたばかりですが、早くも来月には、2人目の子供をお預かりする予定です。「そろそろ2人目の名前を決めなくては・・・」と思うのですが、なかなか妙案が思い浮かばず、苦労しています。
名前の付け方は、人によって実に様々ですね。どうしたものかと、ずっと思案に明け暮れています。「これだ!」というものが、なかなか降りてきません。そこで今回のブログでは、1人目の子供に「理心」(リコ)という名前をつけた時のことを思い出し、その命名の理由と意味をまとめてみたいと思います。
目次
「子供にどんな名前を付けるか」は、実に悩ましい!
名前は一生ついてまわるもの。
もっとも・・・、一定の条件がそろえば、家庭裁判所のもとで改名が認められます。例えば、ロッキード事件の頃には、幼稚園児だった田中角栄君の改名申請の事例があるようです。
また、通称であれば、勝手に変えることも可能です。実際、うちの取引先の方にも、本名と異なる名前を名乗っている方が何人かいらっしゃいます。
でも、基本的には、本名は一生を通じてついてまわるもの。それを名づけるわけですから、責任重大です。
「新選組」で有名!!古武道の流派である「天然理心流」
今年お預かりした、初めての娘。
「理心」(リコ)という名前を付けました。
日本の古武道の流派で「天然理心流」というものがあります。江戸時代後期の剣客である近藤内蔵之助が始めた流派で、その近藤家の4代目は「新選組」で有名な近藤勇です。
新撰組はなぜ強かったのか?戦法と鉄の組織力。田舎剣法天然理心流剣術はどこが「超実戦的」なのか? (10分...
・・・と書くと、武道に関連があるの?と言われそうですが、「天然理心流」は「てんねんりしんりゅう」と「りこ」ではなく「りしん」と読むので関係はありません。
(ちょっと引っ張りすぎでしょうか?)
理心という名前の理由と意味については、これからお話しします。
子供の名前。頭で考えて決めるか、心で感じるところから決めるか
今回は、子供の名前を決める初めての経験ということもあって、だいぶ悩みました。なかなか妙案が降りてこなかったので、ずっと保留にしていたのですが、妻がいろいろ考え出していった名前の案の一つに、この「理心」があったのです。
妻の提案した名前の候補は、これ以外にも、いくつかあって、どれも決定的にピンと来るものがなかったのですが、この「理心」については、「おぉ、来たぞ!」と、決定的な絶対的確信が訪れたのでした。
「自分の子供にどんな名前を付けるか」というのは誰しも悩むこと。でも、理性にしたがって頭で考えることも大事ですが、こうして心でピンと来たものに従ってみる・・・というのも一つの方法ではないかな、と私は思います。
子供に理心(リコ)と名付ける際に気をつけた5つのポイント
2008年に生まれた娘に命名するにあたり、私が気にした点は以下の5つです。
- 2008年に誕生する人間の一生は、どんな時代なのか?
- 平凡な人生を歩んでほしくないので、平凡な名前にはしたくない。
- 我々夫婦のこだわりや哲学が反映されたものでなくてはいけない。
- 呼びやすい、響きの良さを大事にしたい(海外の人にとっても)
- 「これだ!」という、「降りてくる」動物的直感に適うものかどうか。
これから順番に説明していきます。
2008年に誕生する人間の一生は、どんな時代なのか?
(1)については、宇宙時代の可能性を考えました。「地球大」を意味する「グローバル」の域を超えた時代になると。
そうなればなるほど、理と心のバランスが大事になるだろうと思いました。頭で考えることも大事ですが、心で感じることも大事に。また逆に、直感で動くことも大事ですが、じっくりと考えることもまた大事で・・・。
グローバル思考には、ローカル思考がセットになって初めて真価を発揮する。それと同様、時代が高度に進めば進むほど、頭で考えることだけでなく、肉体感覚(感じること)も非常に大事になると思っています。
それで「理」と「心」のセットは実に良い名前だと感じました。この理想的なバランスは時代とともにかわってくるでしょう。しかしまさに今はその分岐点にあるような気がします。
これは(3)とも重なるところです。実際に、理と心のアンバランスゆえに、人生の幸福の機会損失をしている人は意外と多いのではないでしょうか。
平凡な人生を歩んでほしくないので、平凡な名前にはしたくない。
(2)は私がこだわった点で、「普通っぽいものは嫌だ」という思いは、いつも気にしている点です。「みんなと同じ」ではなくて、あくまでも確固たる個としての存在感を発揮してほしいな、と。
(3)ともつながりますが、尖ったこだわりを大切にしました。生まれるということは、それだけでも奇跡的なこと。奇跡の中で生まれる存在なんですから、「みんなと一緒でいい」なんて、おかしいと思うのです。「個」を発揮できるだけの希少な名前がいい!という思いがありました。
我々夫婦のこだわりや哲学が反映されたものでなくてはいけない。
3番目は、夫婦のこだわりや哲学を込めるということ。要は、誰かが考えたアイディアに乗っかるのではなくて、親として考えるオリジナルなものであるべきだと考えました。
子供の名前の付け方に関する本はたくさんあります。また、子供の名前辞典だったり、子供の名前ランキング、子供の名前診断など、子供の名前がリスト化されたものもたくさんあります。でもあくまでもオリジナルでありたいと考えました。
呼びやすい「響きの良さ」を大事にしたい(海外の人にとっても)
この点も重要。どんなに機械文明が進展しても、幸福の追求にとって「人間関係」は不可欠の要素。時代を考えれば、日本の人にとって響きの良い音であるだけでなく、海外の人にとっても発音しやすいものであるべきだと考えました。
日本マクドナルド創業者の藤田田さんは、欧米の人に発音されやすいようにと、二人の息子さんに「元(Gen)」「完(Kan)」と名づけられています。特に「元」さんについては、表記をした時に、「Gen. Fujita」とすれば、「藤田将軍」にもなる(笑)という、すごい発想をされていますが・・・、
そこまでいかなくても、日本だけでなく、海外の人にも親しまれやすい音にしたいという思いがありました。特に、時代の変遷を考えれば、英語圏の人にだけでなく、中国圏、マレー圏(とりわけ私の第2の祖国インドネシア)の人にも受け入れられるものを念頭に考えました。
ちなみに、オランダには、男性の名前でリコさんがいます。何度かお目にかかったリッツカールトンの総支配人、リコ・ドゥブランク(Ricco DeBlank)さんもそうです。
「これだ!」という、「降りてくる」動物的直感に適うものかどうか
そして最後には、(5)の点、つまり「一生懸命に考えつくして消去法で選ぶ」というのではなく、「もうそれしかありえない!」という、絶対的確信が感じられるものかどうかを大事にしました。
これらの点から総合して、「理心」については、「おぉ、来たぞ!」と、決定的な絶対的確信が訪れたものでした。
もう、これしかありませんでした。そして、「他にも考えなきゃ」と思わせる隙間が全くありませんでした。すんなりハマるものだったのです。私はこれを「降りてくる」と表現しています。
子供の名前を付けるということは、やはり難しい!
というわけで、1人目の子供に「理心」と命名した5つの理由と意味をまとめてみました。
もしかしたら、理路整然とした思考で、順調に決まったかのようにイメージされる方もあるでしょう。だから「2人の子供の命名も、すんなり決まっているんでしょう?」と。
ところが・・・、来月には授かることになる「次の子」については、なかなか、名前の妙案が決まりません・・・。降りてきません。なぜでしょうかね・・・? まぁ、必死に考えつつ、降りてくるのを気長に待とうと思います。なかなか降りてこないというのも、きっと何か意味のあることなのでしょう。
決まり次第、またご報告します!
【参考】ドラマ『ラブ・ジェネレーション』には上杉理子(りこ)というキャラも
ちなみに、1997年秋冬にフジテレビで放送され、私の知人も出演した人気ドラマ『ラブ・ジェネレーション』。その主役の一人、松たか子さんが演じるOLの名前は「上杉理子」(うえすぎ りこ)、なかなか良いキャラクターでした。
「リコ」という名前が良いな・・・と思った理由の一つでもあったりします(笑)。