今回は、ジャワ語を学習している皆さん向けのネタです。現地の友達から「英語、インドネシア語、ジャワ語の3つの言語で、どれが1番シンプル?」という面白い話を聞かせてもらいました。
「ジャワ語」と聞くと「どこの言語?」とか「聞いたことが無いなぁ」とか、「ずいぶんマニアックですね・・・」と思われるかもしれません。
でも、Wikipediaに載っている「ネイティブスピーカーの数が多い言語の一覧」を見ると、「ジャワ語」は「母語話者 7500万人」で、世界第13位。
「日本語」が「母語話者 1億3400万人」で第9位となっていることをふまえれば、ジャワ語は意外と多くの人が使っている言語であることがおわかりいただけると思います。
【写真:インドネシア・ジャワ島の地図。右隣にある島がバリ島。私の住んでいるのが青い印のマラン】
多言語社会、インドネシア
インドネシアの公用語は「インドネシア語」。でもインドネシアには多くの民族と言語が存在しているため、インドネシアの人たちを見ていると、ほとんどの場合が「民族語+インドネシア語」ができるという、バイリンガルなんですよね。
例えば、バリ島の人であれば、インドネシア語とバリ語ができる・・・という状態。インドネシアの首都ジャカルタがあるのがジャワ島。そのジャワ島の中でも中部から東部にかけて普及しているのがジャワ語です。
生まれながらにして多言語社会にもまれながら生きていく・・・。単一言語で生活が成り立つ日本では、なかなかイメージしにくい環境かもしれません。
「英語、インドネシア語、ジャワ語」どの言語が最もシンプル?
今回、現地の友達から教えてもらったのが、これ。
日本語に訳してみると、次の通りです。
■どれが一番シンプルな言語?
英語:wait for minutes 英語:I don’t want it 英語:Flying so fast 英語:What happened? 英語:Salad with peanut sauce and red rice |
いかにジャワ語がシンプルに表現できるか・・・という話。
「えっ、たったこれだけで?」と思うかもしれませんが、はい、これで通じるんです。
「ジャワ語」は、語彙が非常に豊富!!
ジャワ語は、語彙が非常に豊富。
例えば「コメ」を表す単語だけでも8種類あり、それはジャワの豊かな米作文化を反映していると言えそうです。また、言語も日常語から敬語まで3種類に分かれていて、それぞれに単語も異なります。けっこう複雑な言語なのです。
でも、さきほど「これだけで通じる」と言った背景には、ちょっとしたカラクリも。
というのは、上記のジャワ語には「俗語」が含まれているんです。英語やインドネシア語が文法から見ても正しい表現をしているのに対して。
日本語でも、例えば関西の「せや」という言葉を、正しい文法表現で英語化しようとすれば長くなりますよね・・・という具合です。
デフォルトでバイリンガル、言語習得へのハードルが低い!!
でも、こういう話が普通にオモシロ話として流通する背景には、インドネシア全体として、もともとデフォルトでバイリンガルであるという状態も影響している気がするんですよね。
複数の民族と複数の言語が流通していて、全体を統括するツールとしてインドネシア語があり。さらに将来の可能性を考えれば、英語はできてあたりまえだよね・・・となりつつある環境。そういう「言語習得へのハードルが低い」という状態があってこその現象かな、と。
私がインドネシアの良さだと思うのも、この「言語へのハードルの低さ」は大きいです。そのあたりは、以前もブログで書いたので、もしご関心のある方は、ぜひこちらをご一読くださいませ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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