インドネシアの現地校の新学年がスタートしました。
日本滞在中に「家族でインドネシアに住んでいる」という話をすると、いつも「お子さんは日本人学校ですか?」とか「インターナショナルスクールですか?」と聞かれます。というか「日本人学校か、インターですよね?」と、当たり前の確認であるかのように質問されることが多いです。
そのため「いえ、現地の学校ですよ」というと、ほとんどの場合とても驚かれます。きっと「インドネシアは遅れている国」=「そんな国の現地校に入れるはずがない」というイメージなのかもしれません。でも私も妻も、この学校が好きです。
今週の月曜日から、子供たちの学校の新学年がスタートしました。
インドネシアの東ジャワにある我が子の学校では、毎年1週目になると「Back to School Night」というイベントが開催されます。先生たちが保護者向けに、これからの1年間の抱負と計画をプレゼンするというもの。今回は、その内容を紹介します。
インドネシアの小学校の校長先生が語ったこと
今年度の全校キーワードは「Jump」でした。
保護者たちを前にして、PowerPointを使いながら女性校長が語ります。
子供たちには、こんなスライドを見せています。
(巨人に立ち向かう小人の絵)
右側には大きな巨人がいて、左側には小さな小人。さて、小人だったらどうしますか?戦いを挑みますか? それとも、逃げますか?
私たちは、挑戦ごとがあれば、それに立ち向かってみようと。リスクをかけて、チャレンジをしようと。それが今年のスタンスです。
人生には、さまざまなチャレンジがありますよね。さまざまな苦難があります。逃げるのは簡単です。逃げたいですよね? なぜですか? その方が安全だからです。
なぜ立ち向かわないのですか?
失敗したら怖いからです。怖い・・・。
でも、そもそもなぜ失敗すると決めつけるのでしょうか? 試してもいないのに。
だって、失敗しないかもしれないんですよ。
やってみたら、すごい可能性があるかもしれないのに。
だったら、やってみようよ、と。
そのチャレンジ精神を、私たちは「Jump」というキーワードに込めました。これが私たち教師陣の、今年1年の目標です。
私たち教師陣もまた、今年1年は、さまざまなことにチャレンジし、教育における「Jump」をやっていきたいと考えています。
子供たちと一緒になって、「Jump」を重ねていきます。
もちろん、リスクは怖いです。
リスクは避けなければいけないし、避けるべきものです。
でも、避けなければいけない唯一のリスクは何でしょうか? それは「何もしないことのリスク」ではないでしょうか?
この会場には、経営者の方も多くいらっしゃるでしょう。経営者の方なら、毎日のようにリスクとつきあっていますよね。
人は誰でも失敗を恐れます。
失敗は怖いです。
でも、失敗を経験してこそ知恵がつくという側面もありますよね?
失敗すると、成功から遠ざかると思われがちです。
でも、「失敗は、その人の成功を遅らせるものではない」と私たちは考えます。
大事なことは「失敗したあとにどう行動するか」ということ。
そこから学びとることができれば、失敗によってしか学び得なかったことを学べたということ。つまり、次なる成功に近づけたということになるはずです。
多くの人は「成功か、失敗か」と考えがちです。
でも成功者たちは、「失敗を重ねたあとになって、ようやく成功がある」ということを知っています。
一生懸命にチャレンジして、それでも、もし失敗したとしたら、「神はそれを通じて何を教えようとしているのか」を考えること。
そこから何を学び、何を教訓とし、次なる成功にどう活かすかが大事ではないでしょうか。私たちはこの1年、このことを子供たちに伝えていきたいと思っています。
何もしないで、何もチャレンジしないで、安心しきったコンフォートゾーンに生きるだけでいいのでしょうか?
人生の楽しみや、人生の幸せ、成長の幸せは、誰かに保護され、安心しきった「コンフォートゾーン」の外にでなければ、得られるものではありません。
失敗は、成功にたどりつくために不可欠なステップの一つです。
「失敗を重ねたあとになって、ようやく成功がある」。ならば、「神はその失敗を通じて何を教えようとしているのか」を考えることです。
そして大事なことは、「あなたの将来を最後までギブアップしない唯一の存在は、神だけだ」ということ。だからこそ、「神はその失敗を通じて何を教えようとしているのか」を考えることが大事なんです。
この1年、私たちは「Jump」を旗印に、さまざまなことに挑戦していきます。そして子供たちにも、挑戦することの素晴らしさを伝えていきます。
このためには、私たちだけで成し遂げられるものではなく、ぜひ保護者の皆様からの積極的な参加が不可欠です。積極的な参加、アドバイス、苦情、その他なんでも、ぜひともご協力ください。
私たちは、対面でも、メールでも、メッセージアプリでも、SMSでも、いかなる手段でも皆さんとのコミュニケーションを大切にしていきます。皆様、子供たちの1年の成長のために、一緒になって頑張ってまいりましょう!
教育方針が心地よい!インドネシアの学校への期待
私も妻も、この学校が大好きです。
ちなみに、去年や一昨年の「Back to School Night」では、校長先生のインドネシア語スピーチを聞きながら、隣りにいる妻のために日本語に通訳していたのですが、今回また通訳していたら、もうほとんど内容がわかっているようでした。
子供だけでなく妻もどんどん成長していて、あらためて驚かされた「Back to School Night」でした。
【参考】インドネシアの学校生活に関するブログ記事
こちらのブログ記事も、ぜひどうぞ。