インドネシア鉄道の旅|魅惑のトレイン・ワールドを試すべき理由!

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インドネシアの鉄道の旅。本当に素晴らしくて「ぜひ試してほしい!」と思っています。

私が最初にインドネシアに来たのは今から40年前。インドネシアは実に広大な場所ですが、私自身は今までインドネシアのあちらこちらを移動した経験があるわけではなく、「バリ島」に行く以外には、「ジャワ島」の中を移動するくらい・・・。

それでも「飛行機」「鉄道」「バス」「車」・・・、いずれの方法でも、たくさんの移動を経験してきました。

時間の制約がある人には難しいかもしれませんが、ぜひインドネシアで試してほしいのが「鉄道」による移動です。

鉄道でインドネシアのMalang駅からGambir駅まで【写真:ジャカルタのGambir駅へ向かうGajayana号(マラン駅にて)】




話題になった「インドネシア高速鉄道」プロジェクト

Parahyangan Train curving Cimeta Bridge, Padalarang

2015年に日本でも話題になったのは、ジャカルタとバンドンをつなぐ「高速鉄道計画」の問題。中国の鉄道か、日本の新幹線か・・・で話題になりましたが、ジャカルタとバンドンは、現在の鉄道を使っても3時間で到着します。距離にしてわずか150キロ。

私も「ジャカルターバントン」の鉄道は何度も乗りましたが、この3時間の移動。のんびり揺られる、とても気持ちの良い時間ですよ。ジャカルタのあたりは景色はイマイチですが、だんだんと緑が増えてきて、川が見えて、大きく自然が広がって・・・。本当に良い3時間なのです。

ここを高速鉄道でつなぐ? そんな需要があるのかどうか・・・。ためしに一度、この区間の鉄道に乗ってみれば、「?」となるに違いありません。何事も「現場」を体験することは大切です。

東ジャワまで900km、約15時間という鉄道の旅も

私が通常乗るのは「ジャカルターマラン(東ジャワ)」の鉄道。距離は「ジャカルターバントン」の6倍の900キロもありますが、インドネシアの鉄道は本当に風情があって、しかも意外と快適なんです。

時間について約15時間かかりますが、意外な魅力があんですよ。というわけで、ぜひ一度は試していただきたいのがインドネシアの鉄道による旅です。

マラン駅からガンビル駅へ【画像:マラン駅からジャカルタのガンビル駅への2ルートは約900キロ】

インドネシア鉄道の旅|ジャカルタ=マランの900km15時間を解説!
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飛行機のメリットと鉄道のデメリット

インドネシアでの移動。飛行機と鉄道を比べると、私の経験から言って、次のような点が言えるかと思います。なお鉄道は「エコノミー席」と「エグゼクティブ席」がありますが、「エグゼクティブ席」のケースです。

【飛行機のメリット】
 
・早い

 

【鉄道のデメリット】
 
・時間がかかる(スピードの遅さに驚き)
・上と関連して、疲労がキツイという人もいる(私は関係なし)
・意外と揺れるので、PC作業をすると気分が悪くなることも。
・意外と揺れるので、読書で本に直線を引くことができない。
・夜間に消灯してくれない。

まぁ、これらの点は、誰でも想像ができる範囲内かな・・・と。

電車でインドネシアのMalang駅からGambir駅まで【写真:Gajayana号のエグゼクティブ席の様子】

なお2018年からは「エグゼクティブ」の上に「ラグジュアリー」クラスが誕生しました。ジャカルタースラバヤ間を走る鉄道に設定されています。

鉄道のメリット、飛行機のデメリット

でも、鉄道のメリット、飛行機のデメリットという側面に注目すると、私も経験を重ねていくに連れて、だんだんと見えてきた点があります。

始めは気づくことのなかった点なのに、「なるほど、こんな点があるのかぁ」と。経験するうちに少しずつ発見を重ねました。

【鉄道のメリット】
 
・安い
・時間通りに出発する(私の経験上、ほぼ定刻通り)
・飛行機と同様、毛布と枕が配られる
・各座席にコンセントがついている
・移動が楽しめる、景色が楽しめる(ジャワの高原はいい!)
・飛行機の揺れが無い(鉄道も揺れますが、同じ揺れでも心情が違う)
・駅を出れば、もうジャカルタ市内の中心地(これは便利!)

鉄道でインドネシアのMalang駅からGambir駅まで【写真:各座席にコンセントが】

私が乗った鉄道はジャワ島内だけですが、とくに、中部ジャワ、東ジャワでの車窓からの景色は本当に素晴らしいです。

山がきれい、川がきれい。
段々畑があったり、どこまでも続く稲穂・・・。
まるで、油絵を見ているかの錯覚に陥る場所もあります。

そして、飛行機のデメリットは、次の点があげられるかなと。

【飛行機のデメリット】
 
・高い
・時間通りに出発しないケースがある(欠航リスクも)
・飛行機の揺れの問題(怖くない人には関係ないでしょうが)
・空港から市内までの移動が面倒(特にジャカルタの渋滞問題!)

特に「ジャカルタ」の場合は、渋滞の問題は大きいと思います。

飛行機の場合は、「空港」でおりることになるわけですが、空港から市内までは、タクシーに十万ルピア以上も払って、渋滞時間も読めない・・・という状況。

それに対して鉄道の場合は、「駅」でおりつことになるわけですが、ジャカルタの駅(ガンビル駅)なら、もうすでに市内の「ど真ん中」です。

長距離の移動を高速でこなす身体性の問題も

また、上記に加えて、指摘しておきたい点があります。

うまく言語化できないのですが・・・、それは、長距離の移動を高速でこなすことが、人間の体と心に与える影響、つまり、いわゆる「身体性」の問題です。

私自身、飛行機で移動する時と、鉄道で移動する時を比べると、その違いは明らかに実感できます。長距離を高速で移動することが心身に与える影響というものは、意外と大きいのではないかという気がします。

インドネシアの鉄道の旅を体験した日本人の感想は?

私は今までにも、多くの友人(日本人)に言ってきました。
「インドネシアに来たら「ぜひ鉄道を」と。。

実際にチャレンジしてくれた人たちもいます。乗ってみての感想を聞くと・・・、正直なところ、全員が全員、喜んでくれたというわけではありません。

傾向としては、

・日本の鉄道と同じレベルの清潔さが無いとダメという人
・治安が悪いに決まっていて、すぐ泥棒から盗まれると思っている人
・インドネシア語ができないだけでなく、英語もできないという人
・アジアを旅慣れていない人
・体が丈夫でない人、疲れやすい人

は、「一部の景色はきれいだけど、でも???・・・」という反応だった気がします。

     □     □     □

でも私のように、「快適だ!」と思う人もいて・・・、例えば私の妻も、以前、ジャカルタに1人で行く時に、飛行機ではなく鉄道に乗ってもらったことがあります。

「どうだった?」と聞くと、「これは、実にいい!!」と。「次からは飛行機ではなく、鉄道が良い!!」と言っているほどです。

というわけで、時間の制約があるに人は難しいかもしれませんが、ぜひインドネシアで試してほしいのが「鉄道」による移動です。

インドネシアの鉄道の旅、おすすめ書籍

在スラバヤ日本国総領事館で首席領事をつとめる私の知人、古賀俊行さんは、なんと!インドネシアの鉄道、全路線4,000kmを走破されています。

しかも、このような本まで出版されています。

路線ごとの解説など、本当に細かいところまで紹介されていて、びっくりしますよ。副題に「魅惑のトレイン・ワールド」とありますが、インドネシアの鉄道の旅を愛する私としては、ホントにその言葉、同感です。興味のある方には、ぜひオススメです。

またこちらの記事もどうぞ。インドネシアの鉄道会社が新たに初めたサービスが、日本を真似ているのでは? と話題になっています。

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サムスル
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時の運と人の縁を極める日々の記録 】  渡邉 裕晃
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