これはジャカルタ観光のちょっとした名物になるかもしれません。
昨日12月4日から、ジャカルタで新しいヘリコプター移動サービスがスタートしたようです。サービス名は「ヘリシティ」(Helicity)。インドネシアの有力メディア「コンパス」(Kompas)で取り上げられていました。
ジャカルタは渋滞のすごさで有名で、「なんとかならないのか」って、毎日のように叫ばれているエリア。
単に、観光目的でジャカルタの街を遊覧飛行できるというだけでなく、激しい渋滞のジャカルタの街を移動するための手段としても、意外と注目を浴びることになりそうです。交通事情が悪いインドネシアだけに、ジャカルタから他の都市へ迅速に移動する手段として見ても、ちょっとした名物になるかもしれません・・・。
目次
ジャカルタのヘリコプターサービス、その中身は?
まずは、「都市間交通のヘリコプター、どうやって手配するの?」(Bagaimana Cara Pesan Helikopter untuk Transportasi Antarkota?)という記事から。
今回、新たにサービスをスタートさせたのは、ジャカルタにある Whitesky Aviation社。
基本的には1台ごとのチャーターになるため、決まった時刻表もなければ、決まったルートも設定されていないようですが、利用が想定されているエリアは、ジャボデタベック(ジャカルタ周辺の地域を指す言葉)、バンドゥン、スカブミ、チルボン、バリなどの路線とのこと。
ジャカルタからの出発地点は2ヶ所。
(1)Wisma Aldiron Pancoranにあるヘリスポット
(2)ハリム空港(Halim Perdana Kusuma)
エリアとしてはジャカルタの南部になりますが、地図で2ヶ所を線で結ぶと、この通り。
利用できる時間帯は、午前6時から午後6時まで。コールセンター(1500484 )か、メール、あるは専用のアプリ「Helicity」から予約が可能とのこと。
時刻表がないため、空きがあれば出発できるとのことですが、条件としては「出発予定時刻の3時間前までに全額の支払い」があり、支払いが完了するまでは予約の受付がされない状態だと、記事では紹介されています。
気になるヘリコプターサービスのお値段ですが、最低料金は700万ルピア(約6万7500円)で、保険料込み、税別となっています。
観光プロモーションキャンペーン「Wonderful Joy Flight」
別の記事、「ヘリシティは本日スタート、ジャカルタ周遊キャンペーンも」(Helicity Beroperasi Hari Ini, Ada Promo Terbang Keliling Jakarta)によると、期間限定で「Wonderful Joy Flight」というプロモーションプログラムが展開されているようです。
期間は、12月5日から来年の1月5日まで。
15分間の遊覧飛行で、ジャカルタの歴史的な街並みを見ることができるとして、「Pulomas, Tanjung Priok, Ancol, Kota Tua, Senayan、Semanggi」のあたりを飛ぶと。
地図で線でつないでみると、この通り。
このエリアを周遊してからジャカルタの空港に戻るというコースだとしたら、夜景は相当きれいでしょうね・・・。
この記事では、乗客は最大4人まで、15分で500万ルピアとしています。またヘリコプターは、現在3機あるとのこと。
インドネシア観光大臣からも大きな期待が
また、「観光大臣も観光パック商品としてのヘリシティに期待」(Menpar Sarankan Helicity Buat Paket Wisata)との記事。
このヘリコプターの事業は政府としても歓迎しているようで、本記事では、インドネシアの観光大臣が今後に向けたあつい声援を送っている様子が伝わってきます。
ジャカルタへのビジネス需要や、バリへの観光需要だけでなく、従来ではなかなか行くのが大変だった地方の観光地にも、より多くの送客が可能になるのではないかと。
また、普及させていく上では値段をいかに下げるか、その工夫に対して大いに期待したいと延べています。
15分と30分の2つの観光モデルケース
ちなみに、Whitesky Aviation社のウェブサイトを見ると・・・、
今までご紹介した記事では、乗客は4人までとしてありますが、同社ウェブでは「3人まで」となっていて、料金は「15分700万ルピア」「30分1120万ルピア」という2つのメニューが。
■ヘリコプター観光ルートA:15分:歴史コース
Pulo Mas – Tanjung Priok – Ancol – Kota Tua – Senayan – Semanggi
(上に載せた地図の通りです)
■ヘリコプター観光ルートB:30分:西ジャワの自然景観コース
Gunung Kencana – Puncak Pass – Danau Lido(選択制)
このいずれも、かなり楽しそうですよ・・・。ぜひ乗ってみたい!
Youtube映像で見る「Helicity」のサービス内容
なお、映像でも紹介されていました。Youtubeで3つほどピックアップします。
まずは、こちら。
「渋滞で困ってません? そこで皆さん、私は1つの解決策を示しましょう。ヘリコプターです!」って。
これは、Whitesky Aviation社のウェブサイトで紹介されていた映像なのですが、30分で1650万ルピアとの報道になっています。また同社の名前が出てこないので、同社サービスか確証は持てないのですが・・・。でも、ヘリで移動する躍動感は大いに伝わってきます。
こちらは「Helicity」サービスの映像です。
「皆さん、空のタクシーですよ!」と女性が紹介。
「ジャカルタからバンドゥンまで、車で移動すると普通は2時間半から3時間。帰省シーズンだと8時間かかることも。でもヘリコプターだと、どれくらいで到着するでしょう? さぁ、時間を計ってみましょう!」と。
なんと、わずか40分だそう!
続いてこちらの映像。これも同社のサービスです。
「ヘリコプターで渋滞を粉砕!」と紹介されています。
これも、ジャカルターバンドゥン間を事例に取り上げています。
「普段なら車で2時間程度。でも帰省シーズンだと9時間かかりますよね。ヘリを使えば45分です。特に9時間かかるような帰省シーズンには、このヘリコプターによる移動は非常にリーズナブルだと思いますよ」と。
これ、2017年初頭の映像なのですが「15分で1000万ルピア」と紹介されています。
今は700万ルピアなので、だいぶコストダウンできたんですね・・・。
これらの映像を見てみると、なおさら乗ってみたくなります!
ジャカルタのヘリコプター観光は便利そう! 値段は高いけど・・
記事では、「空港近く(チェンカレン)からジャカルタ中央部(スマンギ)」のルートも、「イオンモールのあるBSDからジャカルタ中央部(スディルマン)」のルートも、わずか15分だよ・・・と。
通常は1時間を超えることもあるルートだけに、かなりの時間短縮です。
「空港近く(チェンカレン)からジャカルタ中央部(スマンギ)」のルート
「イオンモールのあるBSDからジャカルタ中央部(スディルマン)」のルート
今回のブログは、記事を要約して紹介しているだけなので、実際に乗ってみての搭乗記ではありません。
でも、記事を読んでいるだけでもワクワクするような内容で、ぜひぜひ乗ってみたいな・・・と思いました。おそらくですが、ジャカルタ中心部の飛行は、昼でも夜でも相当に景色が良いはず。
たしかに値段は高いですが、ビジネス需要であれば意外と吸収できる価格帯でもあるのでは? と思います。実際のオペレーションがどうなっているかは、乗ってみないことにはわかりませんが・・・。
でも、成長真っ盛りのインドネシアって、いきなりこういうサービスがドカンと出てきたりするんですよね。またインドネシアの新たな可能性を見せてくれたように感じます。
インドネシア富裕層にはヘリで国内移動をする人も
なおジャカルタ専門家から怒られるかもしれないので付言しておくと、今までジャカルタやインドネシア国内をヘリで移動する人がいなかったのか、といえば、そうではありません。
実際、私の家族の知り合いでも、ジャカルタからマランへ来る時、いつも自家用のヘリで来る人がいました。
自家用でなくても、おそらくチャーターサービスはあったはず。今回のサービスは、より利用しやすいかたちで普及させていこうとしている点で、注目すべきものかなと思い取り上げました。
【参考】ジャカルタ観光に関するブログ記事
「ジャカルタ観光」に関連するブログ記事です。こちらもどうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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