今回ご紹介するのは、インドネシアの警察官が交通違反をお金でもみ消す一部始終、衝撃の5分映像です。
インドネシアでは、交通違反でつかまっても、現場警察官にお金を払えば、見逃してくれる・・・。インドネシアでは有名な話ですが、今回、現地メディアがその様子を映像におさめることに成功。ソーシャルメディアで話題になっています。
とらえられた映像に出てくるのは2人の警察官と、ノーヘルメットのバイク運転でつかまった青年。インドネシア、ジャカルタのチャワン(Cawang)で撮影された5分映像です。
【画像:「平和裏にお金を受け取るという2人の警官の悪行がカメラで捉えられた」とのWartaOneの記事より】
□ □ □
一部始終をとらえた5分映像はこちら。
この青年は、警察官とのやり取りを進める中で、10万ルピアのワイロを支払うことで、解放されます。
この警察官とのやり取りをおさめた映像は、ニュースメディア「Warta One」の取材記者が近くから撮影に成功したもの。
□ □ □
同社のサイト記事は以下の通り。
|
記事によれば、撮影に成功した後、記者が警察官に接触し、インタビューを試みるも、すぐさま拒否された模様です。
また、匿名を条件に取材に応えた地元住民によれば、「こんなのほとんど毎日だよ。朝だったり昼だったり。時には夜にやってることもあるよ」と。
□ □ □
facebookでは映像のシェアが広がっています。
2016/02/10深夜にfacebookで公開された映像は、わずか2日半で、41万回の再生がなされました。記事のシェアも、すでに9000を超える反響ぶりです。
Aksi Nakal 2 Oknum Polisi Tertangkap Camera di Cawang Jakarta Timur http://goo.gl/jufkMP
Posted by WartaOne.Co.ID on 2016年2月10日
□ □ □
ブログの冒頭に書いた通り、「交通違反でつかまっても、現場警察官にお金を払えば見逃してくれる」。これはインドネシアでは有名な話。
でも、だからこそそれに憤っている一般市民も多く、こうしたネタがソーシャルメディアで投稿されると、すぐに拡散される傾向にあります。
これによって、現場警察官に処罰が行くケースもあるようで、また、他の警察官の類似事例が減ることを期待してのシェアとも言えそうです。
□ □ □
私自身、インドネシアにいる日本人からも、「警察官にお金を払えばへっちゃらだよ」というような言い方を聞かされることがあります。
でもね・・・、正論ぶっているかと思われるでしょうが、私は良くないと思うんですよね。
先日、インドネシアの私の知人が交通取り締まりでつかまったのですが、「警察官にためしにお金を渡そうとしたら、断られてびっくりしたよ!」と。その警察官は、次のように語ったらしいのです。
「私たちは、そういうもののために仕事をしているのではありません」
知人は「こんな立派な警察官、初めて出会ったよ」と感動さえしていました(笑)
少しずつインドネシアが良くなることを期待するばかりです。
汚職問題の国際非政府組織であるトランスペアレンシー・インターナショナル(国際透明性機構 : Transparency International)は、毎年、国家別の汚職状況を調査して「腐敗認識指数」を発表しています。
2019年の「腐敗認識指数 (CORRUPTION PERCEPTIONS INDEX)によれば、インドネシアは198ヶ国中85位(スコアは40点)でした。(ちなみに日本は73点でした)
2012年は32点だったので、少しずつ改善の傾向にあることは事実ですが、まだまだ世界的には低いレベルだと言わざるを得ません。少しずつインドネシアがよくなっていくことを期待するばかりです。
■追伸:
ちなみに記事によれば、この映像の青年はノーヘルメットだけでなく、車検証の不携帯、免許証の不携帯も疑われているとのこと。さて・・・。
■参考:このテーマに関連するブログ記事です。こちらも、どうぞ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ブログの更新情報のチェックは、こちらからどうぞ!
時の運と人の縁を極める日々の記録 Twitter: @_samsul
時の運と人の縁を極める日々の記録 Facebook: /samsulcom
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━