昨日のブログで「マンション区分投資」のマイナス部分を取り上げました。
投資用マンションは、毎月の「管理費」が発生する点、管理組合の良し悪しによって自由にならない部分があること。また、特に新築の場合には買った瞬間に値段が下がる点が顕著だと思うんですよね。 |
と。ここで「管理組合」について言及したのですが、これ、さらっと書いたのですが、意外と見逃せない大事な点だと思うんです。特に近年話題となりつつある「マンションの空き家問題」を考えれば、余計に大事なテーマとなるはずです。
今回は、一棟モノ物件への投資とは異なるマンション投資ならではのリスクとして、「管理」の問題を取り上げます。
目次
マンションの「所有者不明物件が急増」という衝撃的なニュース
というのは、今日たまたま見つけたこんな記事。
■分譲マンション、所有者不明物件が急増…管理費等を徴収できず建物全体が劣化 | ビジネスジャーナル 深刻なのは、分譲マンションで所有者不明物件が増加していることだ。 所有者不明の部屋が増加することにより、管理費や修繕積立金等が足りなくなる、あるいは埋め合わせのために支払金額が増加する。管理が適切に行われないために建物が劣化し、資産価値が下がる。建替えを行うにも、建替え決議ができないため、建物の劣化・老朽化が進む――、という最悪の事態になる可能性があるということだ。 |
これ、びっくりしませんか? 所有者不明物件が急増だなんて。いわゆる「マンションの空き家問題」と言われるテーマです。
深刻化するマンションの空き家問題
記事には、こうあります。
■問題なのは、マンションの老朽化に伴う建替え決議といった重要な決議ができなくなる可能性があること | ビジネスジャーナル 連絡先不通・所在不明者物件のあるマンションの内訳を見ると、築10年未満で0.9%、20年未満で2.0%、30年未満で3.3%、40年未満で3.3%、40年以上で3.9%と、高経年になるほど所有者不明等の発生する割合が高くなっている。 |
「築10年未満で0.9%」ですから、「まぁまぁ、新しければ問題ないのでは?」と思うかもしれませんが、築年数の浅い物件でも、管理がきちんとできているかどうかは要チェックです。
実際に新築分譲マンションに住んだ経験がある私としては、管理がきちんとしている物件かどうかは大きな問題だと実感します。
きちんとしたマンション管理組合だった、けど
私が住んでいたマンション物件は、管理がきちんとしている物件でした。住民同士の挨拶もきちんとかわされて、管理組合もきちんと運営されて・・・。定期的な報告もきちんとしていましたし、運営もとどこおりなく。
年に何回かは住民の集いなんかも行われ、みんなで食べたり飲んだりワイワイと。マンションの清潔さもきちんと維持されていました。「管理組合がきちんとしていると、こんな住みやすいんだな・・・」と実感したものです。
管理報告を見ると、滞納がある入居者があれば適切な対応がされていましたし、違法な使われ方がされていれば、それにも迅速な対処が見受けられていました。これなら、資産価値が下がるどころか、値上がりしてもおかしくないんじゃないか、なんて思ったりもして。
ところが・・・。
突然、全戸に配られた一枚の紙
十年近くたった時のこと。郵便ポストに奇怪な封書が入っていることに気づきました。それはマンションの全入居者に配られたA4の紙。
なんと「訴訟のお知らせ」とあるじゃないですか。
「なんじゃ、こりゃ」と読み進めると・・・、なんと! 管理組合の理事が管理組合を訴えると。理事同士の内紛が起きたのです。いつどこで、こんなことが。まったく想像できない自体。そんなことがありうるのか?って思うかもしれませんが、こんなこと、ありうるんです。
マンションの受付には掲示物があり、訴訟の詳細については、管理室の中で閲覧だけできると。恐るおそる閲覧してみましたよ。これがまた、なんとも・・・
管理組合の理事の誰それが、いつどこで何をやって、こんな嫌がらせをして、それが複数回もあって。他ではこんなことがあって、云々。もう読んでいられない状態でした。しかもこれ、理事同士の争いですよ。こんな状態で、はたして正常な管理運営ができるのか? って、ホントに思いましたから。
マンションの区分所有投資は、手軽ではあるけれど
たまたまこの数ヶ月前には、私は転居をすることが決まっていたので、なんというべきか、「あぁ、こんなところにいなくて良かったのかも」と安堵する気持ちにも。転居してしまったので、この結末がどうなったのか、私にはわかりません。また調べたいとも思いません。
でも、こういうことがありうるんだって。この思いが強烈にあります。マンションへの区分所有の投資って、手軽にできるという側面もありますが、きちんとした管理組合と、きちんとした管理会社による運営ができているのかどうか。また、それがきちんと続くのかどうか。
ここには見極めが大事ですが、それでもいつどうなるかわからないという点はたしか。
一方で、これが区分所有ではなく、マンションやアパートの一棟モノの投資であれば、自らが全戸のオーナーなので、もし「管理会社」に問題があれば、契約変更をして変更してしまえばいいわけです。もちろん「マンションの空き家問題」も発生しません。自分がオーナーであれば、空き家を埋める努力は自分で行うことで解決することができます。
マンション投資のリスクを考えよう
もちろん、管理会社を見極める目は必要。一方、マンションの区分投資が全てダメ!というつもりもありません。でも、マンションへの区分投資には、一棟モノの投資とは異なるリスクがあるという点は、きちんと把握しておきたいものです。意外と大きな点だと思いますよ。
■参考:このテーマに関連するブログ記事です。こちらも、どうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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