今回のブログでは、子供が学校で学ぶ内容に親がどう付き添うべきか。私自身が子供を海外の学校に通わせる中で試行錯誤しながら考える、「伴走者」としての親の役割について、書いてみたいと思います。
海外子育てにおける親の役割とは?
インドネシアで暮らすようになってから、子供たちと過ごす時間が増えました。我が家の子供は、7歳の娘と6歳の息子。それぞれ東ジャワにあるマランの現地校で、「小学校1年生」と「幼稚園の年長クラス」に属しています。
一時帰国で日本に滞在している時、将来の海外移住を準備中の親御さんに会うと、「子供の教育をどうするか」ということがよく話題になります。言語教育の問題もその一つ。
この半年間、子供の学習に寄り添ってみた経験から感じた親の役割。それは、他の子供たちより特にハンデのある言語については、親もまた一緒になって勉強する、つまり、マラソンでいう「伴走者」としての役割が重要ではないかということです。
インドネシアの現地校に通う子どもたちとの挌闘
現在子どもたちが通うのはインドネシアの現地校。インターナショナルスクールではありません。
先日、小学校1年生になる娘の「生物」の授業で、英語スピーチのテストがありました。
私自身も、娘の練習の付き添いを。
少しずつできるようになるものの、ネイティブでない娘に取って、英語の暗唱は難関。時には泣きながらの練習でした。
クラス全体での発表は、学校のステージの上で、マイクを使って。生徒だけでなく、保護者も観覧する中での緊張のヒトコマです。
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私自身も緊張しながら見ていました。なんとか無事終了。家で必死に練習して覚えた内容は、ほぼほぼ暗唱することができました。
ステージでの発表を終えて、みんなから拍手を受ける中、司会をしていた先生は、こう言いました。
皆さん、彼女は日本から来たばかりの生徒です。 まだ言葉が不慣れな中で、頑張っています。 そんな中で、これだけのスピーチがきちんとできたのは立派。 皆さん、盛大な拍手をおねがいします! |
娘にも、先生から直々に「よくやったわね!」と褒めてくれたようです。本人もそれなりの達成感を味わったよう。私にも先生から、「●●(娘の名前)は、本当によく練習してきたんですね! 立派でしたよ・・・」との伝達が。なんとびっくり「100点」でした。
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そして、ここ数日は「マンダリン」(中国語)のテスト勉強の付き添いを。
「インドネシア語」や「英語」を教えるのであれば問題ないのですが、さすがに「マンダリン」となると私の守備範囲外。「教える」というよりも、まさに「一緒に勉強」という感じです。
でも、教えようにも、娘の発音を聞くと、「あ、だめだ」と思いました。
「娘がダメだ」という意味ではありません。逆です。
娘の発音がきれいでしっかりしているために、「あ、これは勝てないや」と断念せざるを得ないという状況・・・。
娘は学校の先生から教わった発音を忠実に吸収しているようで、子供の発音吸収能力の高さには脱帽です。
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しかも、ピンインの書き取りをさせてみると、「漢字を見て、アルファベットでつづるなんて、今の娘にできるのかな?」と思ってじっと見ていたら、なんとアルファベットの上に記す記号まで、きちんと書けていてびっくり・・・。
【写真:学校のマンダリンの授業で使用したプリント類】
今回のテスト準備について言えば、なんとか私の理解の範囲内なのでフォローができました。でも、もうこの先のステップになると、支援は厳しいなと思いました。
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私には中国系の血も流れているのですが、マンダリンには全く興味がなく、今まで見向きもしませんでした。でも、娘のテスト勉強に付き合う中で、「勉強しないといけないかもな・・・」とも感じ始めています。
ただ私自身、今でも複数の言語を学んでいます。さらに言えば、「本当は勉強したいのに時間制約上、学習を封印している言語もある」というのが現状。学習言語を増やすかどうか、なかなか悩ましいです。
自ら「チャレンジしたい!!」と願い出たマンダリンの授業
もともと先生は、娘はマンダリンの授業に参加しなくても良いという判断でした。なぜなら、同級生と比べれば、インドネシア語においてすら既にハンデがあるため。
「インドネシア語の学習もしないといけないし、英語の勉強もあるし、3つの言語を同時にやるのは大変です。だから、マンダリンはやらなくてもいいですよ」と先生。
でも、娘はそれに反抗して「私はマンダリンやる!」と。
「なんで?」と聞くと、「マンダリン楽しいから、やりたいの!」と。
「チャレンジする」という選択を自ら行った我が子を前にすれば、親としては、それに真摯に向き合って応援しないわけにはいきません。
海外子育てにおける言語教育の問題は?
子供を海外の学校に通わせる上で、大きな問題になるのが、やはり言語の問題です。
「日本人学校」であれば日本語だけでOKですが、現地校となると、子供の言語教育には親のサポートが不可欠。私も、子供の言語教育にあたっては、可能な限りで子供に寄り添いながら、また学校の先生からのサポートも得て、努力をしているつもりです。
子育てにおける親の役割。
さらに言えば「伴走者」としての責務とは何か。
まさに日々が挑戦です。
■参考:このテーマに関連するブログ記事です。こちらも、どうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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