第79代の首相をつとめた細川護熙さん。
幼少の頃にやらされた漢文の素読が、嫌で嫌で仕方が無かったそうです。
素読は、その意味がわからなくても、
そらで言えるようになるまで、繰り返し朗読することです。
それが嫌で仕方なかったものの、
記憶には定着してしまい、
何十年も経った現在でも、暗誦できるところが少なくないのだそうです。
そして、ふと頭に漢文が出てきた時に、
「あっ、これはこういう意味だったのか!」と、
自ら驚かれるほどの発見を得ることがあるとのことでした。
「あぁ、昔、言われたあのことは、こういう意味だったのか」
誰しも、そんなふうに理解した経験があるはずです。
例えば、私にとってその一つは、
「若いということは、それだけで美しいことだ」 |
というもの。
(他にもありますが、
おそらく多くの方から共感を集めやすいだろうということで、
この事例を取り上げてみます)
□ □ □
これに最初にふれたのは、
おそらく私が中学生の時です。
最初に感じたのは、
「いったい、何を言っているの?」
でした。まったく意味がわかりませんでした。
でも、どことなくひっかかる言葉でした。
だから、強く覚えているのです。
□ □ □
でも、この言葉の意味するところは、
おそらく一定の年齢にいった方であれば、わかるはずです。
そして、「若い人には、わからなくても当然だろうということ」自体も、
おそらく一定の年齢にいった方であれば、
きっとおわかりいただいているはずです。
もちろん、私も若造の一員です。
これから年を経るにしたがってわかることがたくさんあるでしょう。
そういう意味では、まだその深みを理解しきれていない状況だとは
思います。
□ □ □
でも、一つ言えることは、
昔は、「いったい、何を言っているの?」と思っていたこの言葉、
今では、「あぁ、なんとなくわかるなぁ・・・」という思いに
切り替わっているという現状です。
そして、この言葉は、
今後も大いに深く考え、かつ、深く噛み締めるべき言葉であるに違いない、
というところまでは、認識できるようになりました。
理解の深さが足りていない可能性は大いにありつつも、
少なくとも、理解の幅にそういう変化が起きているということです。
□ □ □
若い時分にはわからないことであったとしても、
何がしかの経験を積み、
一定の年齢になると、
その意味するところと深みを知覚できるようになることがある、
ということです。
だからこそ、
たとえその場では飲み込めない内容だったとしても、
まずは念頭に入れておくことが大事だと思うのです。
もしそれが、意味あるメッセージであるならば。
【このテーマ:次回につづく】
(参考:samsul.comブログから) ■2008年2月3日up 気になるメッセージは念頭に入れておく(2) |
このコラムは、2007年12月25日に配信したメールマガジンを転載したものです。
■10年続けてきたメルマガのバックナンバーと
購読申し込み(無料)は、こちらからどうぞ!
2008年2月2日 渡邉 裕晃
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【社長ブログ】時の運と人の縁をきわめる日々の記録
───────────────────────
【メルマガ登録】Samsul’s Choice(1997年創刊)
───────────────────────
【 会社HP 】株式会社サムスル(ネット広告代理店)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━