■注:今回のテーマは、全国の社長さん向けのブログです。 |
今回のコラムは、前回コラムの続きです。
京セラ創業者である稲盛和夫さんは、よく、こうおっしゃいます。
「動機善なりや、私心無かりしか」と。
経営者として仕事にあたる時、
・その動機は、善なるものかどうか。
・その仕事に、私心を差しはさんでいないかどうか。
これを繰り返し繰り返し、自らに問いかけよ、と。
そんなのはきれいごとだと思う人がほとんどかもしれません。
だいたい、営利団体としての法人である以上、利益の追求は第一です。そうした中で、完全に善なる動機をもって、私心をさしはさまない経営など、成立するのか、と。
□ □ □
昔の私はそうでした。
実効性の無い、聖人君子の理想論のように感じていました。
でも、なんとか9年もやってきて、稲盛さんのおっしゃることの片鱗が、なんとなくわかってきました。
(自省をこめて言えば、厳密には「わかってきたつもり」に過ぎないのかもしれませんが)
そして、経営者としてのゴールは、そこにあるように感じています。
理想論かもしれません。でも、資本主義の成立は、そもそも厳しい戒律による、プロテスタントのストイックなまでのピューリタニズムにあることを思い起こしておきたいのです。
□ □ □
私は経験の無い中で、それこそ手探りの中で会社を経営してきました。
あまりの経験の無さゆえに、多くの人たちに迷惑をかけたかもしれません。ただひたすらに、日々を過ごしてきました。試行錯誤を重ねながら。
そんな中、ある時、経営というものを振り返って考えてみる契機があり、そこで無性に訪ねたくなったのが、同じく経営者であり起業家であった私の曽祖父のこと。
彼がいかなる経営哲学のもとに会社を運営してきたのか、今まで関心がなかったのに、急に関心をもつようになったのです。
(すでに亡くなっていますが、一度会ってみたかった人物の一人です)
□ □ □
私の曽祖父は貧乏のどん底からスタートし、努力の塊のようにして這い上がってきた人物です。
まさにゴミ拾いからの出発でしたが、彼の会社の歴史博物館を訪れた時、パネルに彼の経営哲学が記されているのを見て、私は「はっ」と思いました。
・Employer’s hard working.
・The good and the evil must be apparent.
・Non employee-employer relationship.
「おおっ」と思うと同時に、「まさにこれだ!」と思ったし、自分の抱く想いの根源と同じことに驚きを禁じえませんでした。
(まぁ、血がつながっているので当然かもしれませんが)
そして思ったのです。
「動機善なりや、私心無かりしか」に通じるものがあるではないかと。
【このテーマ:次回につづく】
2008年5月22日 渡邉 裕晃
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