「私は忙しい」
「私は時間管理能力が無い」
実はこれ、同じ意味です。
「私は忙しい」。
ものすごく仕事のできる人間に聞こえます。
「私は時間管理能力が無い」。
ものすごくダメダメ人間に聞こえます。
でも、同じ意味です、実質的には。
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これを、都合の良い言葉といいます。
「私は忙しい」と言えば、不可抗力の無い、
いかなる努力も通じないような、
仕方の無い事態であるかにようにすら聞こえてきます。
でも、同じことなのですが、
「私は時間管理能力が無い」と言えば、
努力すれば回避できたのに努力しなかったという、
本人の努力不足に起因するように聞こえます。
でも、注目してください。実は同じことなのです。
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成長を速めたいと思うなら、
大事なことは、「都合の良い言葉で言い訳をしない」ということです。
同じことに直面したとしても、
「私は忙しかったのだ」と言えば、どうしようもなかったように思えます。
だから反省も起きません。次も同じことを引き起こします。
でも、
「私は時間管理能力が無い」と言えば、どうにかできたことがわかります。
だから反省します。どうしたら回避できたかを考えることができます。
だから、努力次第では、次は避けることができるようになります。
これを「成長」と呼びます。
同じことなのに、とらえ方次第で、
自分が成長するかどうかが分かれてしまうという例です。
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世の中には、こうしたことがたくさんあります。
例えば、電車の遅延証明書。
これがあれば、電鉄会社のせいにできます。
「あぁ、よかった」と。
そう思うかもしれませんが、その人に成長はありません。
だって、自分のせいではないと思い込んでいるから。
それに対し、
「電車が遅れるのはよくあることだ。
ならばそれを見越して早く会社へ行こう」と思うなら、
その人に成長が起きます。
だって、遅延証明書があってもなくても、
その人が会社に遅れたか早めに来たかは、変わらない厳然とした事実だからです。
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見る人が見れば、
前者なら、「あぁ、あの人は、他人のせいにするんだな」
後者なら「あぁ、あの人は、自分のせいではないのに、
自分の力で回避しようと努力しているな」と思うわけです。
つまり、都合の良い言葉で言い訳をした場合、
その場では、その人は「ラッキー!」と思うかもしれません。
でも、客観的に見れば、そうではないということです。
短期的にはそれで通用しても、中長期的には、何のメリットもないということ。
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世の中には、こうした都合の良い言い訳材料があふれています。
「忙しい」
「ストレスが・・・」
「モチベーションが・・・」
こういうのは、全部そうです。
その場をやり過ごしたいなら、どんどん使えば良いでしょう。
でも、中長期的なことを考えるなら、
また、自分自身の貪欲な成長を考えるなら、
こうした言い訳は、使うべきではありません。
なぜなら、自分の評価を自分でおとしめるだけでなく、
自分の成長を自分で遅くすることにもなるからです。
都合の良い言葉で言い訳をしない。
その積み重ねの気迫が、
より高みにたった自分というものを形成することになるのです。
■参考:このテーマに関連するブログ記事です。こちらも、どうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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