インドネシアの公用語はインドネシア語。「世界一簡単な言語」とも呼ばれる言語ですが、インドネシアで使われている言語は「インドネシア語」だけではありません。
「公用語」の他に「地方語」があり、バリ島ならバリ語。ジャワ島ならジャワ語・・・という具合。それそれの地域において、人々の生活言語は「公用語」ではなく「地方語」が使われることが多いです。
そんな多言語の国、インドネシア。いったい何種類の言語が存在するのでしょうか? 結論から言うと、使用言語は707種類で、世界で2番目に多い国なのだそうです。
目次
インドネシアで使われている言語の数は何種類?
世界経済フォーラム(World Economic Forum)のウェブで、こんなデータが出ていました。
「The Countries with the most spoken languages」というもので、使用されている言語数の多い国をランキングしたもの。これによればインドネシアは使用言語数が707言語と、世界で2番目に多いそうで、ヨーロッパ圏の3倍とのこと。
707言語ですよ!! 使用言語数の少ない日本で暮らしていると、なかなか考えにくい環境ではないでしょうか?
【写真:世界経済フォーラムのウェブより】
ちなみに「世界経済フォーラム」については、こちら。
■世界経済フォーラム – Wikipedia
世界経済フォーラム(せかいけいざいフォーラム、World Economic Forum)は、ビジネス、政治、アカデミアや、その他の社会におけるリーダーたちが連携することにより、世界・地域・産業のアジェンダを形成し、世界情勢の改善に取り組む、独立した国際機関として、ジュネーブに本部を置きスイスの非営利財団の形態を有している。1971年にスイスの経済学者クラウス・シュワブにより設立された。スイスのダボスで開催される年次総会が特によく知られており、約2500名の選ばれた知識人やジャーナリスト、多国籍企業経営者や国際的な政治指導者などのトップリーダーが一堂に会し、健康や環境等を含めた世界が直面する重大な問題について議論する場となっている。 |
インドネシアの地方言語をYouTubeで聞いてみよう!
インドネシアでは、それだけ多くの言語が使用されているわけですが「単なる方言じゃないの?」とか「なまりが異なっているくらいでは?」と思う人も多いはずです。
そこで、実際に聞いてみよう! ということで、YouTubeで探してみました。この映像ではインドネシアの数ある言語のうち、101言語をとりあげています。地図で赤で記されているのが、その言語の話されているエリアです。
話している内容は同じではありませんが、このYouTubeで各地方言語の発音を聞いてみると、なんとなく雰囲気の違いがわかるのではないでしょうか。多言語社会ってホントに面白いなと思います。
世界で使われている言語の数は、どれくらい?
では、インドネシアだけでなく、この世界全体で使われている言語の数は、どのくらいあるのでしょうか? 「世界の言語数」を調べてみると、wikipediaには次のような記載がありました。
■言語 – Wikipedia
現在世界に存在する言語の数は千数百とも数千とも言われる。 1939年にアメリカのL・H・グレイは2796言語と唱え、1979年にドイツのマイヤーが4200から5600言語と唱えており、三省堂の言語学大辞典・世界言語編では8000超の言語を扱っている |
正確な言語数はわからないにしても、数千の言語が存在するとして・・・。
インドネシアの707言語という数は、とんでもない数であることがわかります。
多言語が当たり前というインドネシアの社会
私はすでに4年、インドネシアで暮らしています。
インドネシアのいいところは、なんといってもその「多様性」で、私は100年スパンで見た場合に、世界の多様化はどんどん進むと感じています。予想以上に、はるかに進むはず。
AIの技術が進み、自動翻訳の技術が進もうとも、私は3ヶ国語以上ができた方が人生は楽しくなるに違いないと信じています。
インドネシアで暮らしていて良いなと思うのは、言語のハードルが低いこと。複数言語ができるからと言って「すごい」という感覚が、日本よりもはるかに低い。できて、あたりまえ、という雰囲気。
東ジャワ州マランで、6つの言語に囲まれて暮らす毎日
以前ブログでも書いたのですが、私が住んでいる東ジャワのマランでも、6言語に囲まれた生活です。この「多様性」は、私自身が身につけて良かったと感じるもので、子どもたちにも受け継がせたいと思っていること。
インドネシアで暮らしていると、「もっともっとたくさんの言語を身につけたい!」って思うようになるんです。だって、いろいろな言語でコミュニケーションしている姿を見ていると、羨ましくなるんですよね・・・。
ちなみにこのマランには、人造言語「マラン語」が存在します。人造言語ってご存知ですか? インドネシアの言語環境は複雑で、それだけ余計に楽しい環境だとも言えます。詳しくはこちらを。
私が住んでいる東ジャワ州のマラン、地図で示すとこのあたりです。
言語の豊かさを通じて得られるもの
とりわけ、地元でしか使われたい言語だったり、少数言語だったりすると、それを使ってコミュニケーションをすることで得られるものは絶大。
「あれ? きみ、その言語ができるんだ!」って。一気に心と心が繋がる感触なんですよね。
これは、残念ながら世界共通語としての「英語」が失ってしまった機能ではないかと思います。世界は広い! もっともっといろいろな言語を勉強したいな・・・と改めて。
ちなみに「世界共通語としての「英語」が失ってしまった機能」という観点から興味のある方は、こちらもどうぞ。
■参考:このテーマに関連するブログ記事です。こちらも、どうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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