この写真を見てください。インドネシアでは「ベモ」と呼ばれる乗り物。公共交通機関として愛されていた存在です。いわゆる「オート三輪」ですが、なんと、これ「ハローキティ」バージョンですよ。インドネシアで発見し、思わず写真を撮ってしまいました。
もちろん「ハローキティ」バージョンといっても、サンリオが公式に出したものではありません(のはず)。でも、かつて海外に輸出された日本の古い車が、こうして今でも愛されていること。しかも日本のキャラクターの装飾で・・・というのは、見ていて、微笑ましくなる光景です。
目次
インドネシアで活躍したオート三輪「ダイハツ・ミゼット」の呼び名は「ベモ」
【写真:ハローキティの装飾が施された「ベモ」】
1957年から1972年まで発売された、ダイハツのミゼット。インドネシアにも大量に持ち込まれ、インドネシアでの知名度は抜群です。インドネシアでは「ベモ(bemo)」と呼ばれ、かつて公共の交通機関として大活躍した乗り物でした。
語源は、「BEcak berMOtor」で、インドネシアの伝統的な自転車タクシー「ベチャッ」(Becak)に、「モーターを付けた」(bermotor)乗り物の意。後ろの荷台にイスが設置されて、右側のイスに3人、左側のイスに3人が座るという具合。多い時にはもっと多くの人がお互いにつめあって、それこそ、スキマを譲り合って座って利用されました。
私も幼少期には、インドネシアでたくさん見てきた光景です。
(誤解されないように、念のために書いておきますが、実際に使われていた交通機関としてのベモには、ハローキティの装飾はありません)
インドネシアの戦後を支えたオート三輪、現役車両も!!
インドネシアでも、このミゼットタイプのベモは、もうほとんど見られなくなりました。でも、たまに街角で置き去りにされているものを見かけることがあり、そういう機会があると、とても懐かしい気持ちになります。
まさにインドネシアの戦後を支えた大事な乗り物です。「ハローキティ」バージョンの隣には、純正の「ベモ」も陳列されていました。まだ現役なんですねぇ・・、すごい。
【写真:大事にされていて、今でも現役でバリバリ動きそうです】
【写真:1971年製・・・ということは、もう45歳!!】
【写真:中身もきれい!】
【写真:ステアリングやメーター類に時代を感じますね・・・】
私は詳しい経緯を知らないのですが、インドネシアで走っているものについては、次のような背景があるようです。
■G-6 乗物
ベモの導入は1962年ジャカルタでアジア・スポーツ大会が開催された際にベチャに代わる交通機関として日本のダイハツ社からミゼットが導入された。外国からの訪問客にベチャ以外にも乗り物があることを見せたかったのであろう。 |
ジャカルタには「バジャイ」というオート三輪タクシーも
ちなみにジャカルタでは、ベモとは違い、インド製の「バジャイ(BAJAJ)」という三輪自動車が、今でも現役で走っています。
私はバジャイも好きですが、どちらかというと、このベモの方が好きです。
(まぁ、好みの問題ですが)
インドネシアで現役のオート三輪を見つけよう
小さいボディにあっても、力持ち。小さな体力でも、一生懸命に人を乗せて、荷物を載せて走りぬく。・・・そんな姿を見ていると、コツコツ努力しながら地道に成長していくイメージが感じられるんですよね。
インドネシアに来る機会があれば、ぜひ現役の「ベモ」を見つけてみてください。
でも、ハローキティバージョンは、滅多にないはずですが・・・。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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