今回は「ジャワ語」についての話。ジャワ語は、インドネシアのジャワ島で使われている言語。主に中部ジャワから東ジャワで使われている言葉です。その話者の数は、7500万人とも9000万人とも。インドネシアの公用語は「インドネシア語」ですが、現地の人々が語る時には、多くの場合ジャワ語が用いられています。
先日、スラバヤを滞在していた時のこと。
朝5時頃に起床し、ホテルの朝ごはんの時間まで、まだ余裕があったので、近くを散歩してみることにしました。近くには川があるのですが、この川沿いを散歩したことがなかったので、試しに行ってみることに。
地元の人たちがゆったりと歩いていて、近くの小屋を見れば、屋根にはたくさんのニワトリが。
穏やかに流れる川・・・。都心にあって、ちょっときたない感じは残念ですが、それでも、朝のウォーキングは爽やかです。
【写真:早朝のスラバヤ。中心部にある川沿いのウォーキングコースを散歩】
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そのまま歩いて川を超え、車の通っていない車道を歩いて、ホテルへ戻っていきました。
歩いているうちに、だんだんお腹が空いてきて。ホテルの朝ごはんもあるのですが、この日のホテルの朝食はパン食のみ。インドネシアは屋台の朝ごはんがとてもおいしいので、近くの屋台をのぞいてみることにしました。
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どこも、まだお店が開いていなくて・・・、
でも、鍋に火を入れながら、調理の準備をしている屋台のおばちゃんがいました。
あまりの空腹だったので、おばちゃんに近づいて、
「朝ごはん、もうやってますか?」とインドネシア語で。
すると、このおばちゃん。
ジャワだけで使われるジャワ語で、
「ごめんなさい、まだ用意ができていないんですよ・・・」と。
美しい「尊敬語」のジャワ語でした。
【写真:朝5時台、私が歩いたエリアはまだ人も少なく・・・】
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よく日本の人から、「インドネシアでは何語が使われているのですか?」と聞かれることがあります。
正解は「インドネシア語」。
でもこれは「正解」というよりは「半分正解」というところ。
「不充分な正解」です。
インドネシアでは「公用語」としてのインドネシア語がある一方で、地元の言語、民族の言語が根強く残っていて、「バリ島」では「バリ語」があり、「ジャワ島」では「ジャワ語」や「スンダ語」がある・・・という感じ。
日本の「方言」とは異なり、あきらかに別の「言語」とでも言うべきもの。
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長くなるので、説明は省きますが・・・、
インドネシア語は、インドネシア国内のそれぞれの民族が簡単に覚えられるようにと、あえて簡略化されている言語。
「世界で最も簡単な言語」なんて言う人もいるくらいです。
それに対して、各民族の言語は、それぞれの文化を反映して、生活に密接な単語は多様で、また、複雑な感情の表現も、様々に・・・。まさに、「生きた」言語なんですよね。
【写真:屋台の準備もまだまだという朝の光景】
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私は、「出張」であれ、「駐在」であれ、インドネシアに中長期的に訪れる方には、「ぜひ、インドネシア語の勉強を!」とオススメしています。なぜならば、それによって、現地の人たちと「生きた言語」によって会話ができるようになるから。英語では限界があるんです。
そして、さらに私がオススメしているのは、「インドネシア語に加えて、その現地の言語もやってみて!」ということ。もっと「生きた言語」で接することができるからです。
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私は、ジャワ語はほとんどできませんが、それでも、少しだけかじったおかげで、こうして、おばちゃんとの会話で、ほんわかとした気持ちになれる・・。これは、現地で生活しているがゆえに味わえる、なんとも言えない心情なんですよね。
英語を駆使するだけでは、絶対に無理な世界です。
というわけで、インドネシアを攻略するなら、ぜひインドネシア語を。
もっと言えば、それぞれの地方語を。
学習手段も限られていて、なかなか難しいところではありますが、本当にオススメです。
【参考】ジャワ語に関するブログ記事
このテーマに関連するブログ記事を集めました。こちらの記事も、ぜひどうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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