近年、「龍」にめぐりあうことが急に増えていて、ちょっと運命的なものを感じています。3回に分けてお届けしていますが、前回は「龍の襖絵」をご紹介しました。
第2回目となる今回ご紹介するのは「雲龍図」です。
目次
京都・妙心寺の雲龍図
例えばこれは、先日、京都の妙心寺で見せていただいたもの。驚くべきことに、天井に描かれた絵なのですが、大きさは直径で9メートル前後もあります。
あまりの大きさに、かなり圧倒されますよ。
【写真:京都・妙心寺の雲龍図(同寺ホームページより)】
そもそも龍は「仏法護持の神将」の一つとして、特に禅宗では重んじられている生き物。
雲龍図は、禅寺で、宗教的空間として重視されている「法堂(はっとう)」の天井部分に描かれるものです。かなり大きいです。
ちなみに法堂というのは、「住持が仏に代わって大衆に宗旨を挙揚する場」として、七堂伽藍の中で最も重きを置かれた建築物のようです。
雲龍図、実は「マニア」がいるほどの人気ぶり
私はこの「雲龍図」というものを全く知らなかったのですが・・・。
調べてみると、雲龍図マニアの方々も、結構いらっしゃるようで、「雲龍図ツアー」なるものまであるそうです。
すごい人気ぶり。でも実際に見てみると、私自身ハマってしまいそうになる感覚を受けました。それほどまでに魅力的なのが、雲龍図なのです。
ちなみに上の画像は、雲龍院、水墨の龍のマウスパッドです。
京都・天龍寺の雲龍図
私が雲龍図に初めて出会ったのは、約1年前のこと。
京都・嵐山の天龍寺で、今回の妙心寺のものより、さらに巨大な雲龍図を拝見することができました。
しかも、両寺とも、偶然、知人から紹介されて、言われるままに行っただけ。雲龍図があることすら全く知らずに行ったお寺なのです・・・。
京都で雲龍図が見られる7つのお寺とは?
後から調べてみたところ、京都で雲龍図が見られるのは、妙心寺、南禅寺、東福寺、相国寺、大徳寺、建仁寺、そして天龍寺(すべて京都市)の7寺しかないそうです(間違っていたらすみません)。
前回ブログ(【その1】)で登場したお寺でも、あの襖絵以外に、一般公開していない別小屋に呼ばれて、あるお寺からはがしてきたという、大きな雲龍図を見せられました。(その雲龍図をしまうために、わざわざつくった小屋とのことでした)
龍に呼ばれる幸せ
というように、龍が続いているわけですが、さらに言うと・・・。
・先日紹介されて行ったお寺は、名前に「龍」の文字が入っていました。
・先日訪問した、ある会社さん。最寄り駅を調べたら、駅名の一字に「龍」の文字が入っていました。
・妻が行き始めたホットヨガスタジオの名前はRyuです。
・先日出会った引き出物サンプル。「龍シリーズ」という名称でした・・・。
・数ヶ月前に連れて行っていただいたレストラン。天井いっぱいに雲龍図が描かれていました!!
う・・・ん、 龍が私を呼んでいる・・・。
(考えすぎですかね?)
圧倒される雲龍図、「八方睨み」の魅力
でもこの「雲龍図」という存在。実際に見てみると、本当に圧倒されますよ。みなさんにも、ぜひ実物を御覧いただきたいです。
・・・そして、こうとなれば、ぜひとも、すべてのお寺の雲龍図を訪問し、実際に見て比べてみたいものです。
【参考】
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■天龍寺:雲龍図
(法堂天井:加山又造・筆)
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■妙心寺:雲龍図
(法堂天井:狩野探幽・筆)
明暦2年(1656)、狩野探幽(1602〜1674)55歳で描いた絵
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ちなみに雲龍図は、「八方睨み」という龍として書かれています。
実際に見るとびっくりするのですが、なんと、どの角度から見ても、龍ににらまれてみえるのです。天井をみつめながら、円にそって一周すると、本当にびっくりします。立つ位置、見る角度によって、龍の眼が変化して見えるのです。
京都は、本当に歴史の宝庫!!
ちなみに、前述の妙心寺には、こんなものもあります。
【写真:京都・妙心寺の明智風呂】
明智光秀の遺産でつくられた公衆浴場です。京都って、本当に歴史の集積が偉大ですよね。こんなに貴重なものが随所にころがっているのですから。
実物に見たり触れたりすることで、歴史がより身近に感じられるのは不思議な事です。
しかし、龍さん。
なぜ私を呼んでいるのでしょうか・・・。
なぜかパワーを感じて仕方ありません。
どこかで何らかのお返しをせねば・・・。
素晴らしい御縁に感謝です。
【つづく】
2006年11月10日 渡邉 裕晃
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