政治家にとって、「ソーシャルメディアの活用」は欠かせない手段になってきましたが、インドネシアにおいても、その活用が進んでいます。
１週間ほど前にブログでも紹介しましたが、インドネシアのジョコウィ大統領が、Facebookを使ってコメントを募集したという件。
お題はズバリ、「発展したインドネシアとは、あなたにとってどんなイメージですか？」。facebookに対してコメントを募る形式で行われ「選考委員会がコメントを吟味。最も興味深いコメントを１０選び、自転車を贈呈します！」というキャンペーンです。
おととい、ジョコウィ大統領のfacebookアカウントで、その「続報」が発信されていました。合計112,283人のアカウントから、なんと、119,187ものコメントが集まったとのことです。
【画像：「facebookへのコメント回答で自転車が当たる！」キャンペーンの結果】
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| 実に素晴らしい。 私からの短い質問「発展したインドネシアとは、あなたにとってどんなイメージですか？ 」。ふたをあけてみると、実に多様な様々な回答をいただきました。
わずか６日間の間で112,283人の方々が、コメント欄から回答を送ってくださいました。それらの回答を本のように印刷したら、２万ページくらいの本になりますよ！ |
ジョコウィ大統領は、facebookの中で、そう書いています。
続けて大統領は言います。
| 寄せられた回答から私たちがわかったのは、「発展したインドネシア」に対してネットユーザーの皆さんがいだいているイメージが、物理的な発展についてだけではないということ。
例えば、違いを尊重する、賄賂のない社会、教育分野の改善、インフラ整備、格差是正、国是である「パンチャシラ」を尊ぶこと、その他様々です。 |
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予想以上の数が寄せられたために分析に時間がかかるようで、「結果発表まで、一定の時間をください」と語る大統領。
私は、このやり取りを見ているだけでも、まるで「先生と生徒」のような関係、あるいは、「ファシリテーターが介在して、皆から意見を集めている」ような関係・・・、そんなイメージが見えてきました。
上記を見るだけだと「その程度の、あたりまえの意見しかないのか」と思う人もいるかもしれませんが、私は、国民との間で非常に意義深い試みができているように感じます。
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ちなみに、キャンペーンの告知画像、および詳細についてはこちら。
【写真：facebookページに掲載された「コメント回答で自転車が当たる！」」キャンペーンの概要】
前回のブログで書きましたが・・・、
なんといっても意義深いのは、アイディアを吸い寄せることができるという点だけでなく、国民に対して、実際にイメージをさせることができるという点。
「どのような国にしていくべきか」を、単に大統領や政治家に丸投げさせるのではなくて、自らのアタマで考えるというきっかけを与えている点。
これは後々にも、じわじわとしたかたちで、非常に大きな影響を与えることになるのではないかと思うのです。特に子供たちに対して。
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日本の政局や社会を見ていると、よくある意見で「国家のビジョンが見えない」とか、「政治家が、将来のイメージを出していない」とか、そんな声を耳にすることがあります。
でも、そもそもみんなで作り上げていくものではないですか？
一人ひとりが、こうありたいという未来をイメージして、そのためにできることを、みんなそれぞれが出し合って、日常の中で行動していく。
その積み重ねがあってこそ、小さなコミュニティーの中に、より大きな幸せが生まれ、中規模の社会の中にも、良い動きが起きて、それがひいては大きな社会の幸せになるのでは？
だから、ジョコウィ大統領がみんなに投げかけた今回の問い、そして今回のキャンペーンは、とても意義深いと私は思いました。なぜならば、そのためのきっかけを与えることにつながるからです。
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具体的に、どんな意見が寄せられたのか。
きっと面白い意見もたくさんあるように思います。
これからの内容分析に加えて、どのようなコメントが受賞対象になるのか、結果が実に楽しみです。
参考までに、ジョコウィ大統領の今回のfacebookページでの書き込みを下に貼っておきます。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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