2013年にシンガポールでスタートしたイベント「YouTube FanFest」(YouTubeファンフェス)。YouTubeで動画を投稿する「ユーチューバー」たちが、一同に集まるイベントとして知られています。
今までシンガポール、インド、タイ、フィリピン等で開催されてきたようですが、日本でも2014年10月に開催されました。
そしてついにインドネシアでも、第一回目となる開催が決定。「YouTube FanFest インドネシア」の開催は今年(2015年)の10月23日です。
【画像:YouTube FanFest インドネシア(公式サイトより)】
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インドネシアの国営「アンタラ通信」が、「Youtube Fan Festがインドネシアへ(YouTube FanFest ke Indonesia)」と題する記事を載せるなど、その他インドネシアの複数のメディアが報じていました。
【画像:アンタラ通信の記事「Youtube Fan Festがインドネシアへ」】
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私自身、インドネシアで暮らして2年になりますが、周辺の環境を見ていても、インドネシアの人々がどんどんネットを使い始めているのを実感します。
通信環境の悪さゆえ、数年前であれば、ウェブのリンクを送っても開いてくれなかったり。また、Youtubeの映像リンクをメールで教えても、「つながりが悪いから、プツプツ切れちゃって再生できないよ・・・」なんて言わてしまったり。
それが今や、人々はバンバン画像を送るようになっています。
(もちろん、人によりますが・・・)
インドネシアにおけるYoutubeの視聴時間も、著しい伸びを見せていると伝えられています。
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ちなみに「YouTube FanFest」というイベント。日本では、2014年10月19日に開催されました。
詳しくは、こちらをどうぞ。
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さて、インドネシアで開催される今回の「YouTube FanFest インドネシア」。前述の「アンタラ通信」の記事は、同イベントのブランドエグゼクティブマネージャーである、Jasper Donat さんのコメントを紹介しています。
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また、Youtube Googleインドネシアのコミュニケーション部門の代表である、Putri Silalahiさんのコメントも紹介。
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ニュースサイト「Majalah SWA Online」の記事によれば、3000人のファンの来場を見込んでいるようです。
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今年は2月のムンバイでの開催を皮切りに、シンガポール、タイ、フィリピン、韓国と開催してきた同イベント。そしてついに、インドネシアでも第一回目となる開催が決定。
Putri Silalahiさんによれば、インドネシアでの開催を決めた理由として次の2点を挙げています。
(1)インドネシアにおける非常に急速なスマホの浸透。
(2)インドネシアにおけるローカルコンテンツの急速な成長。
そして、こうも述べています。
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今回インドネシアで開催されるYouTube FanFestには、海外のYoutubeアーティストたちも招く予定とのこと。
Kurt Hugo Schneider(チャンネル登録:6,037,296人)
Bethany Mota(チャンネル登録:9,409,444人)
Macy Kate(チャンネル登録:237,916人)
Mike Tompkins(チャンネル登録:1,622,316人)
また、インドネシアのYoutubeアーティストからは、
Gamaliel Audrey Cantika (GAC)(Youtubeで有名になった音楽グループ)
Mike Tompkins(チャンネル登録:328,535人)
Jakarta Beatbox(チャンネル登録:22,713人)
skinnyindonesian24(チャンネル登録:325,442人)
の名前があがっています。
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インドネシアにおけるYoutubeの伸びは顕著です。
ニュースサイト「Majalah SWA Online」の記事、「Youtubeインドネシアは、FanFestイベントに3000人の来場者を目標に(Youtube Indonesia Targetkan 3 Ribu Pengunjung Fanfest)」によれば・・・、
Putriさんのコメントとして、「インドネシアにおけるYoutubeクリエイターの数が4倍になった」としています。
【画像:「Majalah SWA Online」の記事「Youtubeインドネシアは、FanFestイベントに3000人の来場者を目標に」】
ただし、これについて同日のアンタラ通信の別記事、「インドネシアにおけるYoutubeの視聴時間が上昇(Waktu tonton YouTube di Indonesia meningkat)」では、Putriさんは「インドネシアのYoutubeクリエイターが作成したローカルコンテンツの数が4倍になった」と語ったとしています。
「4倍になった」のが、「インドネシアにおけるYoutubeクリエイターの数」なのか、「インドネシアのYoutubeクリエイターが作成したローカルコンテンツの数」なのか、どちらのメディアが正しいかは判然としません。
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いずれにしても急速な成長を遂げていることに変わりはないわけですが、ニュースサイト「Majalah SWA Online」によれば、「4倍もの伸び」について、Putriさんの分析コメントを次のように紹介しています。
それはYoutubeの特徴ならではの現象だと。つまり、いかなる制限もなく、全ての人の創造性に応えることが可能なメディアであること。それが急速な成長を後押ししていると語っています。
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また、ユーチューバーが自由に作品を創造できること。他のユーチューバーとのコラボレーションも自由にできること。 自由に作品を創造でき、他のユーチューバーとのコラボも自由にできる。これが、ユーチューバーたちに強みを与える結果になっている、とも付け加えています。
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本イベントのスポンサーになっているのが、Loop Telkomsel。同社のブランドマネージャーは、イベント協賛の理由を次のように説明しています。
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現在の若者は、ネットで映像を見る習慣があり、テレビやラジオのような伝統メディアはもはや遅れたものとなってきている、と。
彼らを「ネットのデータ送信を用いる潜在的な人たち」と見ているようで、現在、Loopの利用者は1200万人。この数字は、telkomselの全てのユーザー数にくれべれば、小さい。しかし、彼らはとても将来性のあるマーケットだ。なぜなら、彼らはすでに「映像をネットで見るという習慣」があるからだ、と語っています。
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YouTube FanFest Indonesiaの入場は無料。事前申し込みの受付は、9/21の午前10時から、同イベント公式サイトで行われるそうです。
ブログの冒頭に書いたように、ここ数年のインドネシアのネット環境を振り返ると、どんどんネット活用が進んでいること、その急速なスピードに、あらためて驚かされます。
今回のイベントは、インドネシアの既存のユーチューバーに刺激を与えるだけでなく、まだYoutube映像をつくったことのないクリエイター予備軍にも刺激になるに違いありません。
インドネシアのクリエイターたちが、今度のインターネット環境をどうかたちづくっていくことになるのか。楽しみでなりません。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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