さて、「I love you」の日本語訳として、「あなたを愛しています」なのか、「月が綺麗ですね」なのか、というお話をしてきました。
今回のコラムは、前回コラムの続きになります。もし前回コラムをご覧になっていないようであれば、ぜひ、こちらをご覧下さい。
「あなたを愛しています」なのか、「月が綺麗ですね」なのか
もちろん、今回のコラムは恋愛指南を意図しているものではありません(笑)。
何が言いたいかと言うと・・・、
こうした裏側にある「感性」というものにもっともっと注目すべきだと私は思うのです。それは「恋愛」においてだけでなく、「仕事」においても、「趣味」においても。
恋人とのコミュニケーションにおいてのみならず、家族、友人、あるいは仕事仲間との間柄においても。
裏側にある「感性」、背景にある「感性」です。
目に見える「氷山の一角」だけで全てを判断して良いのか
デジタル化が進むにつれて、「表現」も「コミュニケーション」も、どんどん簡素なものに変化しているような気がしてなりません。
ゼロか一かのコミュニケーションでは、あまりにも表層的ではないでしょうか。
心と心の通じ合いを、より希薄なものにしてしまいかねません。
(これを、広告業の世界に引き付けて言えば、クライアントの目先の数値指標の追求にばかり目線が行ってしまい、企業や商品の本来の価値、ブランディングを含めた真の理解からどんどん遠ざかっていく結果になります)
これは、海上に見える氷山の一角だけでつきあうのか、あるいは、海上に表れない、海底部分の氷山も推し量った上でつきあうのか、ということ。
真に何かを理解する、あるいは、真に人とコミュニケーションをとっていく・・・、そうした意味では、この「感性」が、非常に重要な意味をもつようになると思うのです。
あらためて意識したい「アナログ感覚」を鍛えるということ
こうした感性を身につけるための早道は、「アナログ体験の蓄積」しかないでしょう。
人に会う、電話をする、手紙を書く、ご飯を食べる、旅に出る、体を動かす、動物や自然とたわむれる・・・、その他いろいろ。
デジタル全盛だからこそ大事にしたい、アナログの感性。効率が追求される時代だからこそ、大事にしておきたい、意味ある非効率の感覚、そして、感性や身体感覚。
氷山の上だけを見て理解する・・・。
これは手っ取り早く効率的かもしれません。
でも海底にある氷山理解をすっ飛ばして動いていることの弊害は、きちんと把握しておきたいものです。こういう時代だからこその感性。つくづく大事な点だと私は思います。
「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳してハッと思える。そんな心の繊細さと余裕さは、必ずや、見えないところで活きてくるはずです。
【このテーマ:おわり】
このコラムは、2009年7月4日に配信したメールマガジンを加筆・転載したものです。
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2009年7月7日 渡邉 裕晃
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