今回ご紹介するのは、東京の汐留にある「アドミュージアム東京」。広告の歴史を展示した博物館として、おすすめです。
広告の社会的・文化的価値への理解を深めてほしいという願いから、2002年に設立された広告ミュージアム。特に、これから広告の仕事に携わりたいという学生さんや、広告業界で働く新人の皆様にとっても、インパクトのあるミュージアムだと思います。
また広告に興味がなくても、「人間の営み」に関心がある人には、とても楽しめる場所だと思います。周辺には素敵なレストランやホテルもあるので、デートコースにもおすすめです。
目次
「アドミュージアム東京」の場所は?
「アドミュージアム」へのアクセスは、JR「新橋駅」から徒歩5分、都営大江戸線「汐留駅」からすぐの場所にある「カレッタ汐留」の地下にあります。
2002年に12月1日にオープンした、広告専門のミュージアムで、その後、2017年12月1日にリニューアルオープンしています。
運営しているのは、電通4代目社長の吉田秀雄の意志を受け継ぐ目的で創設された「吉田秀雄記念事業財団」です。
「アドミュージアム」では、江戸時代から現在に至るまでの広告の歴史が展示されています。とにかく楽しい場所なので、ぜひおすすめです。
住所:東京都港区東新橋1-8-2 カレッタ汐留B1F・B2F
電話番号:03-6218-2500
開館時間:11:00〜18:00
入場料金:無料
休館日:日、月
昔の広告は魅力的、見ているだけでも面白い!!
広告物の歴史を見ること、特に、明治以降の広告物を見ることは、私が広告代理店「サムスル」を創業する前から「好きなこと」の一つでした。
この「アドミュージアム東京」は、特に戦後の広告が充実しているのですが、この時代の広告も、とても面白いものです。
広告の歴史を見ていると、この業界の先人に対する敬意がわいてきます。当時の広告代理店関係者や、広告デザイナーさんに対してだけでなく、広告を出す側であるクライアントの担当者と経営者に対してもです。
昔の広告は、とにかく「発想力」がすごい!!
全般的に、昔の広告物には、非常に味があります。
このミュージアムでの展示品に限らず、昔の広告の原稿が紹介された本などを見てみても・・・、
とんでもない発想に、度肝を抜かれたり、「えっ、この表現、まずいんじゃないの?」とびっくりしたり、「本音はわかるけどさぁ」と、つい「ぷっ」と吹き出してしまったり、人間の本性が垣間見えてしまうものも多いのです。
人間味にあふれているのは、広告だけでなく、会社のロゴについてもそうです。
会社ロゴの歴史を見ていると、同じようなことを感じます。
広告やロゴの制作に関わったいろいろな人たちの想いが、「情熱」という安直な言葉を飛び越えて、まるで怨念のような力強さで伝わってきます。広告」にかけた、先人の想いを強く感じます。
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良い広告や効果のある広告をつくり、それをうまく展開していくためには、告知したい「商品やサービス」に対して、「愛」がなければいけません。
私はそう思っています。
その会社自身が考えている自社の競争優位性だけでなく、経営陣が抱く、広告に期待する熱い想いであったり、広告担当者個人がどれだけ自社商品に自信をもっているか。
また、企画を担当する広告代理店の担当者についてもそうです。商品に対する愛情がないと良い広告活動はできない、私はそう思います。
昔の広告やロゴを見ていると、やはりそれらへの業績依存度が高かったためなのか、非常に強い愛情を感じるものが多いような気がします。
(ひょっとしたら、数字に基づくマーケティングができず、人間心理を推理するスタイルのマーケティングしかできない時代だったからでしょうか?)
こういう広告の歴史を、実際の展示物を通じて見ていくと・・・、
たとえば、インターネット広告の「クリック単価」や、広告から狙う「目標獲得数」だけを見て、ひたすら激安メニューだけを売ろうとしたり、いたずらに闇雲に「枠売り」だけで売上拡大に注力しようとするような広告代理店は、「真のアドマンの仕事ではない」ということが、痛感できるはずです。
アドミュージアム東京に行くと、広告について考えさせられる!
このミュージアムは、
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等々、いろいろと考えさせられる要素が豊富です。
来年4月から広告関連の会社に内定している学生さんには、ぜひ今のうちに行ってみてほしいと思います。(昔の広告原稿を載せた本なども見てみてください)
また、広告に格別の関心が無い方でも、汐留にお立ち寄りの際には、ぜひおすすめしたいミュージアムです。純粋にとても面白く、また楽しめます。
そして、面白いがゆえに、さらにさらに、より一層の拡充を期待したいミュージアムでもあります。
アドミュージアム東京はデートコースとしても楽しめる!
ちなみに、この「アドミュージアム」。汐留にあるので、近辺のレストランとセットで行くか、近くにある「劇団四季」で、劇を鑑賞するのとセットにすると1日がより楽しめると思います。
「広告専門の博物館」と聞くと、難しそうな内容に聞こえるかもしれませんが、「広告について何の勉強もしたことがない」という人でも、純粋に楽しめるはずです。
ちょっとしたデートコースの一つとしてもおすすめですよ。
【参考】アドミュージアム東京に関するブログ記事
追記です。後日「アドミュージアム東京」を再訪した際の感想をまとめました。こちらの記事も、ぜひどうぞ。