聞いて感動するだけの講演は意味が無い

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何十年も前のことになりますが、
ある時、経営者向けを対象に、
温泉旅館に宿泊して行う研修会があったそうです。
いろいろな講師がやってきて、
かわるがわる講演をしていくというスタイル。
温泉に入って浴衣に着替え、
親睦をあたためながら、講演を聞きましょうというものです。


講師がホンダの本田宗一郎さんの番になった時のこと。
講演会の講師であるにもかかわらず作業着でやってきた本田さん。
開口一番、こうおっしゃったそうです。
温泉に入って、のうのうと話を聞いているひまがあれば、
 皆さん、会社に帰って、仕事をしなさい
」と。
 
 
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「本質は現場にこそあるものだ」ということと、
現場に立ち向かうことにこそ、突破口があるものだ、
ということなのだろうと思います。
そして、話を聞いて「あぁ、良い話だったなぁ・・・」と思うだけで、
現場に何も活かさないのだとしたら、無意味きわまりない、
ということがおっしゃりたかったのでしょう。
これは京セラの稲盛さんがよくお話しされる話なので、
割と有名なものですが、
私はとても良いエピソードだなと思っています。
 
 
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私自身も学生時代に同様の経験をしたことがあります。
50年超も社長をつとめている、ある創業者の講演でした。
聞いて感動するだけの講演なんて、無駄ですよ
私の話を聞いてね、ふざけんな、俺がお前を超えてやる! くらいの
 意気込みがわいてこないようでは、ダメですよ

そんなフレーズを聞いて、とても印象的だったことを覚えています。
(私は当時、アルバイトでこの講演の要約作業を任されていたのです)
 
 
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セミナー花盛りの昨今。
会社の研修で講演を聞くこともあれば、
自らスキルアップを目指して、セミナーを受講しに行くこともあるでしょう。
その聞き方は、千差万別です。
じっくり聞いて、細かくメモをとっていく人。
必ず何かを獲得しようと、問題意識を敏感にしながら聞き入る人。
ただ聞き流すように、半ば受動的に受けるだけの人。
本当にいろいろだと思います。
 
 
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でも、どんな聞き方をしても、
そこから何か自分なりに変化をもたらすようにしなければ、
もったいないと思います。
「良いお話でした」「ためになる講演でした」という感想では、
きっと講演者にとっても、喜びは半減するように思います。
・教えてもらったことがヒントになって、
 こんな習慣を始めたのです。
・講演がきっかけで、行動をするようになったら、
 こんな変化が起こったのです。
そういう報告ができるようになりたいですよね。
実践に移して、自らに行動変容を起こすということです。
 
 
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いわゆる「セミナーマニア」というのがいて、
セミナーに出ること自体、
参加すること自体に意義があると考えて、
「セミナーに出た」=「勉強した」
と思い込んでしまう人たちですね。
もちろん、役に立たないようなセミナーもあるでしょう。
でも、問題意識をもって真剣に聞いていれば、
どこかしら、明日からの自分に変化を与えるきっかけをつかむことは
できると思うのです。
 
 
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勉強したつもりになって無為な時間を過ごすタイプがある一方で、
ちょっと聞いただけで「あ、これは意味が無い」と
断定してしまうタイプもあります。
もちろん、内容によりけりですが、
これも、私はもったいないことだなと思っています。
 
 
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いずれにしても「活かす」ということがポイント。
どうしたら自分なりにメリットが最大化できるか考えて、
何らかの行動ができるようにすること
ですね。
「講演の聞き方」「活かし方」というのは、
なかなか教わらないことですが、
ここのところ、意外な盲点なのではないかなと
私は思っています。
 
 
 
 
このコラムは、2007年10月15日に配信したメールマガジンを転載したものです。
 
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 2007年11月2日            渡邉 裕晃

 

 

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