今回は、アシックス創業者、鬼塚喜八郎さんの「失敗の履歴書」のご紹介です。私は大変感銘を受けました。
先日、新聞を読んでいたら、ついつい読み込んでしまった、ある全面広告があります。広告を「読み込んでしまった」というのは、おかしな表現に聞こえるかもしれません。それは、新聞1ページ全体が文字だらけのアシックスの全面広告。「失敗の履歴書」と題する長文のメッセージでした。
(2007年11月22日付、日本経済新聞、第12面)
この「失敗の履歴書」、ぜひ多くの方々に読んでいただきたいです。
目次
鬼塚喜八郎の名言「ころんだら、起きれば良い」
【写真:鬼塚喜八郎「失敗の履歴書」サイトより】
「ころんだら、起きれば良い」という言葉。実にシンプルだけど深みがあります。そして、「失敗の履歴書」。実に素晴しい表現ではありませんか。
この全面広告に書かれていたのは、アシックス創業者、鬼塚喜八郎さんに関する文章でした。
ご自身がアシックスを創業する前からの失敗の数々。どんな姿勢でそれを受け止め、どのように奮闘してきたか。これを真摯に実直に振り返ることによって、人生を充実させるための法則を導き出しているものです。
「失敗の履歴書」の内容は?
面白そうな文章だな・・・と思って、冒頭を読んでみました。あまりの素晴らしさに、ついつい読み進んでしまい、もう最後の文字に至るまで、ずっと釘づけになって読んでしまいました。
ずばり、ひとこと。大感銘を受けました。ぜひ多くの方に読んでいただきたいと思います。
■ころんだら、起きればよい。鬼塚喜八郎「失敗の履歴書」 [動画] http://www.asics.co.jp/corp/onitsuka/ [PDF] http://www.asics.co.jp/corp/onitsuka/Download_PDF_J.pdf ※ 個人的には、動画バージョンがおすすめです。 |
【追記】その後、リンク先が変更になっています。
ASICS Corporate:STORY OF OUR FOUNDER「失敗の履歴書」
アシックスを創業した鬼塚喜八郎の想い
ころんだら、起きればよい。
その精神で、ひたすら努力し続ける創業者魂。仕事に、そして、人生に、まっすぐにひたむきに歩み続けるその姿。読んでいて、涙が出そうになりました。実に素晴しい文章です。
苦労も失敗もない、そんな順風満帆な人生を歩む人のことを、「恵まれた人生」と表現することがあります。でも、私は、それはウソだと思います。それは本当の意味で「恵まれている」と言えるのでしょうか。
「失敗のない人生は素晴らしい」だなんて、まるで苦労や失敗を学びに転化しきれない。苦労や失敗を人生のプラスに導くことができない。そんな人たちの価値観にもとづく表現のように思えてなりません。
大事なことは、失敗から何を学べたか
そもそも人生には、苦労や失敗が付きものです。
・どれだけ大きなものを、
・どれだけたくさん経験したか、
そして、
・それをどう乗り越えてきたか
という点において、長い目で見た時の充実度は大きく変わってくるように思います。アクションを重ねれば重ねるほど、苦労も失敗も増えていきます。質も量も共に。
でも、思い返してみれば、そうした苦労や失敗を経なければ得られなかったはずのものがきっと、あるはずなのです。回り道かもしれないけれど、それは、意味ある回り道だった。長い目で見れば、そんなふうに思えることが、少なからずあるはずです。
鬼塚喜八郎の哲学「失敗の履歴書」から学べること
だからこそ、「若いうちの苦労は買ってでもせよ」という名言は、これこそまさに、真理なのだと感じます。
失敗や苦労にへこたれて何もしないのではなく、どうやって乗り越えていくべきか、その結果として手に入るものは何なのか、そうした観点から、前へ前へと進む人生でありたいものです。
そうであってこそ、「隠すべき失敗談」ではなく、「失敗の履歴書」として、人様に誇れるようなものになる。何がしかを身につけることのできた、立派な人間へと近づける。鬼塚喜八郎さんの「失敗の履歴書」は、それを強く教えてくれています。
このコラムは、2007年12月1日に配信したメールマガジンを転載したものです。
■10年続けてきたメルマガのバックナンバーと
購読申し込み(無料)は、こちらからどうぞ!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ブログの更新情報のチェックは、こちらからどうぞ!
時の運と人の縁を極める日々の記録 Twitter: @_samsul
時の運と人の縁を極める日々の記録 Facebook: /samsulcom
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━