今回のコラムは、前回コラムの続きになります。もし前回コラムをご覧になっていないようであれば、ぜひ、こちらをご覧下さい。
ネット環境の進展によって、日報や週報が共有されている会社が増えてきています。尊敬する先輩の仕事の進め方を垣間見ることもできるわけです。
一方で、先輩が過去に作成してきた提案書や企画書などについても、社内のネットで、自由に閲覧できるようになっている会社もたくさんあるでしょう。
「普通の人よりも速く成長したい!」と思うなら、こうした環境を、思う存分に活かさない手は無い。
そんなお話をさせていただきました。
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それは、他者の経験から学べることは、とても大きいからです。
ドイツ帝国初代宰相、オットー・フォン・ビスマルクの言葉に、こんなものがあります。
愚者は自分の失敗から学ぶが、賢者は他人の失敗から学ぶ。 |
「失敗」は「経験」とも言い換えることができます。
尊敬する先輩の日報や週報、企画書や提案書を読んでみること。そこから必死に勉強することをすすめる理由の一つです。
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賢者は、自分の経験からだけでなく、
他人の経験からも学ぶもの。
普通の人よりも速く成長したいと思うなら、
もっともっと学んで、もっともっと考えていく必要があります。
自分の日報だけチェックするのであれば、
先輩との交換日記メールをすれば良いことですよね。
そして、
先輩の営業日報の内容だったり、
先輩の悩みに対する、上司からのアドバイスコメントだったり、
そういうことからも、たくさん学べることがあるはずです。
とりわけ、自分が尊敬する先輩のものであれば。
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経営コンサルタントの大前研一さんは、実は、知識ゼロで、経営コンサルタントの世界に転職されました。
(そのご長男が、うちのオフィスの下のフロアーにいらっしゃることは、先日のブログで紹介しました)
経営コンサルタントの会社に転職します。でも、入社しても、誰も教えてくれません・・・。そこで彼がやったのは、就業時間が終わってから、過去の営業日報を全部読み込むことでした。
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とにかく片っぱしから読む。
知識がないけど読む。
わからないところがたくさん出てくる。全部メモする。
疑問点は、全部調べて、翌日上司に聞いて解決する。
お客様へ提出した過去の提案書があれば、
どんどん全部見せてもらって、全部読む。
これもわからないところは全部聞く。
学んで役だったことも、どんどんメモをする・・・。
そうして彼は、そのメモを、ある編集者に見せます。
即、出版が決まりました。
素人がありえないパワーで学びとった記録メモは、そのまま、
素人でもわかりやすい、経営コンサルタント入門記になっていたのです。
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それが、彼のベストセラー『企業参謀』です。
誰もが通用する手法だとは言いません。
それだけの、優れた教材としての日報や提案書が
どの会社にもきちんと社内にそろっているとは限らないからです。
要は、学ぶ対象はいくらでもあって、
人よりハイスピードに成長したいなら、
その手段は、それこそ身近にいくらでもころがっているということです。
また、多くの人は、そのチャンスを、
むざむざと捨ててしまっているということです。
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尊敬する人の日報から学習するという手法は、
尊敬する仕事人のブログから学習するという手法へと応用もできますね。
自分が尊敬する仕事人、自分が憧れの対象とする仕事人、
どうにかして追いつき追い越したいと思い焦がれる仕事人、
そんな人がもしブログをやっていたとしたら、
そのブログをつぶさに読み続け、コメントし、学習する。
あるいはコンタクトをとって、実際に会ってみる。
そんなことも、大きな刺激になるに違いありません。
現代という時代は、
大前さんの時代よりもはるかに多くの学習機会が提供されている。
私たちはこのことを、しっかりと自覚すべきではないでしょうか。
【このテーマ:おわり】
このコラムは、2008年3月5日に配信したメールマガジンを転載したものです。
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2008年3月30日 渡邉 裕晃
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