今回のテーマは、小沢一郎さんのスピーチから私たちが学べること。
「広告業界」に身をおき、また「経営者」としての立場もあって、
今回の小沢一郎さんの疑惑報道については、
どうしても、その「演説のあり方」や、「見せ方」の部分に注目してしまいます。
そこで、過去に書いてきたブログ記事をご紹介しながら、
「仕事やプライベートでも得をするには?」という視点で、
このテーマを読み解いてみたいと思います。
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疑惑報道が盛んになる状況で、
ホテルのパーティーでの小沢さんの挨拶風景を見ると・・・、
報道で注目されまくりの現状を前提にして、
「大変、お騒がせしております」とする前か後に、
「私が小沢一郎です」で笑いをとる、そうしたパターンが散見されました。
ご本人が意図しているかどうかはわかりませんが、
少なくとも私にはそう見えました。
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誰でも知っている人物なのに、
あえて初対面であるかのように名乗って、笑いを取る。
もしこれが意図的にやっていることであるならば、
「これは、田中角栄さんを意識しているのかも・・・」と思ったのです。
なんとなく言葉遣いが似ているな、と。
例えば、この動画、特に1:30-2:00の約30秒のところをご覧下さい。
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さて、
「小沢さんはオヤジを超えられるか?」・・・なんて、思ったりもするのですが、
この映像を見て思うのは次のこと。
■使う言葉が似ているからこそ、その迫力の違いが余計に顕著になっている。 |
スピーチには全人格が出てきますね。
テクニカルなスピーチテクニックはいろいろありますが、
どうしてもその人の「人となり」が、にじみ出てしまうもの。
使う言葉が似ているだけに、
田中角栄さんの演説天才性が、かえって浮き彫りになっています。
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演説で人の心をつかむためには、本音で語っている必死さが伝わる必要があります。
つまり全人的に語る、ということ。
田中角栄さんの演説に見られる人心掌握能力を見れば、そのことが非常に伝わってきます。
このことを理解するのに、パロディーという形ではあるものの、とてもわかりやすく伝わってくる動画があり、ブログでご紹介しました。
(参考:過去ブログ記事) ■2007年7月31日 想いを伝える難しさと面白さ(松村邦洋さんの安倍首相モノマネから) 先日の選挙は、自民党の歴史的大敗という結果を招きました。
選挙期間中に指摘されたことの一つに、安倍首相の演説下手という点がありました。
... |
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小沢さんも、演説は苦手だと言われます。
裏方に徹することができた時代には、
大勢の前での演説という不得意領域はできるだけ避け、
選挙指導、演説指導という、ご本人の得意領域に力を入れることによって、
勝負をされてきたことがうかがえます。
例えば、以前書いたブログ、
ここでは実名を書かなかったものの、題名にある「ある選挙プロ」とは、実は小沢一郎さんについて書いたものでした。
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そこでは書きませんでしたが、例えば、このノウハウ。
「車座になって、小さな集会を開く場合は、必ず一番真ん中に座ること。誰もが同じ声量で聞ける環境に自分を置け。効果の良し悪しは、しゃべる前に、座る場所で、すでに決まる!」
などの持論は、まさに至言。
そして、その結果の選挙の大勝。
「得意領域に集中すること」の大事さ、そして、「不得意領域に力を割かなくても良い環境づくり」の大事さがわかります。
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伝わる演説、影響を与えるスピーチというものは、テクカルなスピーチテクニックに加えて、「ありのままの自分を鍛える」ことが必要になるということ。
テクニカルだけに走ると、かえって緊張したり、おどおどしたりするもの。
でも、「ありのままの自分を鍛える」ことに意識が向いてくると、スピーチだけでなく、営業や面談、面接といった場面でも、おどおどしなくなってくると私は思います。
(参考:過去ブログ記事) ■2008年4月12日 人生は毎日が面接。だからこそ大事にしたい姿勢(1) 「人生は毎日が面接のようなものだ」と私は考えています。面接は人との出会いです。そして面接から新たなチャンスが生まれることもあります。それは就... 人生は毎日が面接。だからこそ大事にしたい姿勢(2) 今回のコラムは、前回コラムの続きになります。もし前回コラムをご覧になっていないようであれば、ぜひ、こちらをご覧下さい。
面接と... 選挙が行われるのは、いつなのか(自分の存立基盤を鍛え続けることの大切さ)(1) いったい国政選挙は、いつになったら行われるのでしょうか。
「次の選挙で立候補しようかと思うんだけど、渡邉君どう思う?」
さすがに34年間... 選挙が行われるのは、いつなのか(自分の存立基盤を鍛え続けることの大切さ)(2) 前回ブログの続きです。
(参考:過去ブログ記事)
■2009年02月12日
選挙が行われるのは、いつなのか(自分の存立基盤を鍛え続けるこ... |
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日常において、「演説をする」という機会は、そうそう無いかもしれません。
でも、
「スピーチをする」
「コメントをする」
「面談をする」
「何かを伝える」
という場面は、人生のなかで、いくらでもあります。
ここをどれだけ有利にこなせるかということは、
人生を潤いのあるものにしてくれるはずです。
ただし、それにあたって、
あまりにテクニカルに走りすぎると、かえって薄っぺらくなる。
「ありのままの自分を鍛える」という視点に立てば、
いろいろな領域において自らの成長が相乗的に起きていくのでは?
と私は思います。
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今回は、小沢さんのスピーチをきっかけに、
「ひょっとしてオヤジ(田中角栄さん)を意識しているのかも?」
と思うところがあり、ブログにまとめてみました。
(雑文になってしまいましたが)
ただ、角栄ネタだけだと単純なブログになってしまいそうなので・・・、
「広告業界」に身をおき、また「経営者」としての立場もある中で、
「演説のあり方」や、「見せ方」の部分に注目して、
「仕事やプライベートでも得をするには?」という視点で
まとめてみました。
(1)得意領域に集中し、不得意領域はやらなくても済むように配慮を。
(2)「テクニカルに鍛える+全人的に鍛える」ことが大事 |
皆様のご参考になれば幸いです。
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■追伸:
このテーマに関する過去のブログでは、こんな記事もあります。
2010年1月29日 渡邉 裕晃
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【社長ブログ】時の運と人の縁をきわめる日々の記録
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【 会社HP 】株式会社サムスル(ネット広告代理店)
【 1×1×1=100を創る「成長縁(R)」創出カンパニー 】
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