誰にもできることを、誰にもできないくらい継続すること。それだけでも成功をつかめるケースが世の中には意外と多い・・・。それが私の実感です。
今回のコラムは、前回コラムの続きになります。もし前回コラムをご覧になっていないようであれば、ぜひ、こちらをご覧下さい。
目次
早朝出社!午前3時出勤の継続で成功をつかんだ理由とは?
前回は、朝3時からの仕事を率先して行うことで、ニューヨーク転勤のチャンスをつかんだという、ある新人証券マンの話をしました。
それが決まった背景は、「ニューヨークで大活躍するだけの充分な能力と実績があったから」では必ずしもなく・・・、
「ニューヨーク配属を任命することで、きっと最大限に能力開発できるはずの人物だと認められたから」という話をしました。
そして、それは、
・「誰にでもできることを、誰にもできないくらいにやる」
・「やろうと思えばできることを、突き抜けるくらいにやる」
ということがポイントになっているのだと。
収入ゼロ、バイトも禁止という厳しい修行の世界
そこで次回は、もう一人の青年の話を紹介します。前回は企業のケースでしたが、今回は、ある職人グループ(演劇の世界)のケースです。
その職人集団は、毎年お弟子さんを募集していたそうです。
毎年多くの若者が応募してくるものの、なかなかこれという若手が現れず、なんと5年間も採用ゼロが続いたそうです。
ここで弟子として修行したい人は、アルバイト禁止。もちろん弟子としての収入もないそうです。
それだけの気概と覚悟と準備が出来た人たちだけが応募してくる門。なのに、応募者の中に、お師匠さんのお眼鏡にかなう人はなかなか現れず・・・。
早朝出社!素人の彼が考えた「自分にしかできないこと」
そんな集団に、彼は応募して当選します。5年ぶりの採用です。彼を含めた数人のメンバーが、新たな弟子として迎えられます。
ほとんどのメンバーは、事前にその技を磨くための準備と経験を重ねてきた人たちばかり。でも彼は、その分野に興味はあれど、ほとんど経験がなかったそう。メンバーの中で、ただ一人。彼だけが、ほとんど素人に近い状態だったのです。
そんな彼が決めたのは、
毎日、始発電車に乗って道場に通うこと。
道場の中だけでなく、道場の周りの道路に至るまで、
毎日、自分で掃除をするということ。
そしてそれを、1日たりとも休むことなく継続するということでした。
早朝出社で清掃活動をスタートさせた動機とは?
この時の心境を彼は言いました。
「たくさんの経験を積んだ、つわものばかりの同期生。そんなみんなに追いつくためには、師匠から与えられたメニューをこなすだけでは追いつかないと思いました。だって素人なんですから・・・。
何も出来ない僕でも出来ることは何だろう? って考えた時、僕にはこれくらいしか思いつかなかったんです」 |
同期のみんなは、指示された定時に道場入りします。でも彼は師匠に言われるまでもなく、毎日早朝から掃除。
まさに、
「誰にでもできることを、誰にもできないくらいにやる」
「やろうと思えばできることを、突き抜けるくらいにやる」
です。
でも、彼がそうした努力をしていることは、師匠を始め、同期だけでなく先輩も、またスタッフも、誰一人として気づかなかったそうです。
早朝出社から半年後、人知れぬ日々の偉業を師匠は見抜いた!
半年くらいした時のこと。偶然、師匠が彼の掃除風景を見つけます。
「今日はまた、ずいぶん早く来て、しかも、道場の前を掃除しているだなんて、いったい何があったんだ?」
遠くから見ていた師匠・・・。
でも師匠はすぐに気づきます。
彼が掃除をしているのは、その日だけでなく、実は入所した翌日から、毎日欠かさずやっていたということを。
【このテーマ、次回に続く】
このコラムは、2010年11月6日に配信したメールマガジンを加筆・転載したものです。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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