海外子育ての言語教育|「成長カーブ」を意識することの大切さ

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子供連れで海外暮らしをしている場合、親にとって、常に悩みとしてつきまとうのは、子供に対する「言語教育」の問題ではないでしょうか。

どうやって、いかに早く外国語を身につけさせるべきか。バイリンガルとしての教育か、あるいは母国語を大事にすべきか。バイリンガル子育てと母国語教育とのバランスは・・・などなど。

我が家の場合は、インドネシアに暮らしているので、公用語であるインドネシア語、そして国際共通語である英語、その両方をいかにして教えていくか、悩みはつきません。いわゆる「母語の存在をどう考えるか」という問題もありますね。

我が家の小学校1年生と2年生の子供たちは、インドネシアで暮らすようになってから1年超。まだまだ言語習得に奮闘中の子供たちですが、私自身、この1年ちょっとの間、子供たちの言語教育に寄り添ってきて感じることは、いわゆる「成長カーブ」を意識することの大切さです。

growth-curve
photo credit: Yoho Road via photopin (license)


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成長カーブ、成長曲線というのは、よく言われていることで、「努力の蓄積」と「結果」は必ずしも比例しないということ。

検索したところ、わかりやすい図を見つけたのでご紹介します。これは「進学空間Move」の宮脇先生が作成された図です。

成長曲線(http://m-move.seesaa.net/article/383028791.htmlより)

皆さんも経験があると思いますが、たとえ一生懸命に頑張っていても、なかなか成長できているように見えず、やってもやっても伸びない・・・という時期があると思います。

それでもなんとか踏ん張って続けていくと、ある時ふと「あれ、できちゃった!」と感じてしまった・・・。あるいは、努力を継続した結果として、ある時、急に習得できてしまった、急に成長できてしまった・・・。

誰でも、そんな経験があるのではないでしょうか?

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例えば「自転車に乗る」という練習。
何度も何度も転んでしまって、うまくいかない。
一生懸命に繰り返し練習をして、それでもなかなかうまくいかなくて。

でも、繰り返し練習していたら、ある時、急に自転車に乗れてしまった・・・。

スイスイとこげてしまう。もう転ばない!
あれーー、なんで急に? とびっくりする。
そんなイメージです。

努力を継続する。すぐに結果はあらわれない。
でも継続する。繰り返す・・・。
すると、ある瞬間に、急にできてしまう、という現象。

「努力の蓄積」と「結果」は必ずしも比例しない。
成長カーブは、努力の総和に正比例する「右肩上がりの直線」ではなく、
しばらく続いた「右一直線」を経て、急に上昇していく。

そのように描かれるのが「成長カーブ」です。

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海外に暮らしていて、子供の語学教育に付き添っていると、「あれ・・・子供がなかなか言葉を覚えないなぁ」と悩むことがあるはず。私自身も経験があるのですが、真摯に取り組んでいるほど、ある時、感じてしまったりするんですよ。

いけないとは思いつつ。「なんで、うちの子は、こんなに覚えが悪いんだろうか?」なんて。

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でも、1年ちょっとインドネシアで家族と暮らし、子供の言語教育に携わって感じるのは、いわゆる「成長カーブ」を意識することの大切さなのです。

しばらくは、右一直線です。なかなか伸びません。
でも、ある時、急に伸びるんです。
ある時、急に開けてくるんです。

親ができるのは、「なんでできないの!」「なんでわからないの!」と叱ることではなく、急カーブを描くその瞬間まで、一生懸命に寄り添ってあげることなんです。辛さばかりではなく、楽しさも感じてもらいながら、一緒に伴走してあげることなんです。

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先日のこと。6歳になる息子が「歯が痛い」と言うので、近くの歯医者へ。インドネシア、東ジャワのマランにある歯医者です。

受付で呼ばれてから部屋に入り、息子は歯科医の先生に「こんにちは」の挨拶をしてから診療台へ。

「さぁ、息子のために、先生との間に入って通訳するぞ!」

そう身構えていたら・・・、いつの間にか、先生と息子がインドネシア語で会話を始めていました・・・。あれれ。これには、びっくり。

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私自身、もう目を丸くするような驚きですよ。

そこで「翻訳せずに、しばらく様子を見てみよう」と決め、観察することにしました。歯医者の先生は、息子にインドネシア語で問いかけます。

「何歳なの?」
「小学校はどこ?」
「歯はどのあたりが痛いの?」などなど。

そんな先生の質問に、息子はどんどん答えていきます・・・。

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息子がインドネシアに来たのは、昨年9月。まだ1年前です。インドネシア語がまったくできず、そんな中で、インドネシアの現地校で先生と同級生たちに囲まれて。そうした中で、少しずつ鍛えていったインドネシア語の力。

時には、私自身、「子供たちは、なんでもっとインドネシア語ができるようにならないんだろう?」なんて、もどかしい気持ちになりながら。

でも今回、歯医者のやり取りを見て、つくづく思い知らされたのです。子供は、いつの間にか自然に身に着けていたんだなぁ・・・と。しみじみ感動させられた瞬間でした。

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先生からの、「歯はどこが痛いの? 上? 下?」との問いに、インドネシア語で「このあたりです」と答える息子。

「水を飲むときは痛い?」との問に、「痛くないです」と。
「これはどう?痛い?」と聞かれて、「あ、それは痛いです・・」と。

医者と会話が成立している! このこと自体が驚きでした。

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本当に初心者レベルのインドネシア語でしかないのですが、それでも私が6歳の頃は、ここまでできなかったような気がします。やはり環境は重要なのでしょうね・・・。

必死に言語を吸収しようとする子供・・・。でも、急にできるようになるはずがありません。前述の「成長カーブ」のような現象が起きます。努力に正比例した結果が現れるわけではないのです。

大事なのは「なんでできないの?」などと、子供の可能性を傷つけたりしないこと。

子供も必死。だったら、大人はもっと必死に寄り添って育てていくべき。それはとても簡単なことのようでいて、実はとても難しいことですね。子育ては、会社経営以上に難しく、でも、会社経営以上にやりがいのある一大事業なのかもしれない・・・。日本で14年ほど会社経営していた自分としては、そんなことすら感じます。

子供たちの「成長カーブ」を毎日のように目の当たりにしながら、インドネシアでの家族暮らしの格闘は続きます・・・。

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時の運と人の縁を極める日々の記録 】  渡邉 裕晃
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