インドネシアの国内移動には、飛行機、鉄道、バス・・・と様々な手段があります。
今までのブログでも、飛行機、鉄道、そして相乗りバスについてご紹介してきましたが、今回は、ジャワ島の中を走る「長距離高速バス」をご紹介します。
インドネシアの「長距離高速バス」は、「庶民の足」として重宝される存在。一方で、日本企業からの駐在員やその家族には、勤務先からの駐在マニュアルで、「乗車禁止」がルール化されているところも多いそう。最初は不安に思う人も多いでしょうが、慣れてしまえば、なんということはありません。
目次
マランにあるバスターミナル「アルジョサリ」の場所は?
今回ご紹介するのは、アルジョサリ(Arjosari)という場所にあるバスターミナル。私の住む、東ジャワ「マラン」地区にあるターミナルです。
【地図:マランのバスターミナル「アルジョサリ」】
マランのバスターミナルの様子は?
ターミナルの敷地に入ると、入口には建物があり、そこをくくりぬけると広場にたどりつきます。
たくさんのバスが停車しています。
奥まで行くと「バスの乗客はこちらへ」という手書きの看板があり、そこへ進むと、スロープが。
そのまま歩いて建物の2階へ進みます。
インドネシアの高速バス、等級は「エグゼクティブ」と「エコノミー」の2種類
バスターミナルの2階に到着すると、看板が。
1番線から8番線まであって、それぞれに行き先と「等級」が書いてあります。「等級」は「エグゼクティブ」と「エコノミー」の2種類。
私は「エグゼクティブ」しか使ったことがないですが、初めての方には「エグゼクティブ」をオススメします。「エグゼクティブ」でも、いわゆる日本基準からすれば、「ちょっと怖いな・・・」というレベルなので(笑)
なお、「PATAS」と書いてあるバスがありますが、これは「cepat」と「terbatas」の短縮語。インドネシア語で、「早い」「制限された」の意味です。つまりは「高速バス」ですね。
インドネシアの長距離バスのチケット、購入方法は?
「あれっ、チケットはどこで?」という話ですが、チケットは乗車してから払います。事前の予約は不要です。
まずバスターミナルについてから、まずは目当てのバスを見つけます。今回はインドネシア第2の都市「スラバヤ」(Surabaya)に行くので、「スラバヤ行き」を。
【写真:スラバヤ行きのチケット、25,000ルピア(約225円)】
【地図:マランのバスターミナルから、スラバヤのバスターミナルまでの距離】
バスの外にスタッフがいるので、念のために「これは、●●行きですよね?」と、確認してから乗車すると安心です。
バスの中に入って、適当な椅子に座ります。乗客の数が一定数に達すると、運転手が乗り込んで、出発します。
【写真:客席から見た運転席の様子】
いざ、マランのバスターミナルを出発!!
出発しますが、日本のバスのようなアナウンスはありません。寡黙な運転手さんがいて、そして先ほどのスタッフは、バスの車掌さん。ゆっくりと走り出しながら、バスはターミナルの外へと進みます。
ですが、入口付近で止まることも。歩いている方が「待って!待って!乗せて!」ということがあって。はい、途中からの乗車もOKなのです。
車掌さんは、扉を半分あけて、行き先を絶叫しながら、歩行者に語りかけていきます。「スラバヤ行き」であれば、車掌さんが外に向けて発する声は、「ボヨッ、ボヨッ、ボヨッ、ボヨッ、ボヨッ・・・」と。
「スラバヤ」は、インドネシア語では「スラバヤ」と発音しますが、ジャワ語では、「スロボヨ」と発音します。だから、「ボヨッ、ボヨッ・・・」なんですね。東ジャワでは、インドネシア語よりもジャワ語が主流なのです。
途中で、物売りのおじさんも乗ってきます。飲み物、食べ物、ちょっとしたおやつ。ピーナッツ、豆腐・・・。中には、子供向けのおもちゃや絵本やノートなんかを売りつけに来る人も。
でも心配不要。「いらない」と言えば、そのまま立ち去ります。彼らは、バスが数百メートルも走ると、途中で降りていきます。そしてまたターミナルへと戻っていくんですね。商魂たくましく。
スラバヤにあるバスターミナルに到着!!
という流れで、バスはそのままスラバヤのバスターミナルへ。「ブングラシ」(Bungurasih)、またの名前を「プラバヤ」(Purabaya)という名前のターミナルです。
マランからスラバヤまでの距離は90km程度。昔は2時間弱で到着しましたが、現在は3時間半ほどかかります。渋滞が原因です。インドネシアの加速する経済成長によって、渋滞はますます深刻化する一方です。
急速に変化するインドネシア
今回、私は実に2年か3年ぶりにこのバスターミナルを訪問したのですが、いろいろな場所がきれいになっていてびっくり。いまインドネシアはインフラ面でもどんどん進歩していて、街並みの変化も急速です。
ここのバスターミナルも、以前は地上のおじさんをつかまえて、「スラバヤ行きはどこですか?」と聞き、「こっちこっち!」と言われて探すという形式でした。
でも今回は、2階建の建物ができていて、行き先ごとに乗車口が定められていて・・・。日本の施設と比べることはできないですが、それでもずいぶんと進化したんだな・・・と驚きでした。
インドネシアの躍動する成長ぶりが体感できる!!
すでに出来上がってしまったような、いわゆる欧米外国人向けの観光施設を見ていると、なかなかこうした変化に気づきにくいものです。
しかし、こうした庶民の施設を見ていると、少しずつ、でも着実にレベルアップしている現状を体感することができます。インドネシア全体の経済成長が、如実に感じられて、とても新鮮な気分になれます。
こうした「アジアの躍動」を感じると、「日本は大丈夫か?」というだけでなく、「自分自身ももっと頑張らなければ!」という思いにとらわれるのが不思議なものです。
というわけで今回は、インドネシアの東ジャワ州マランのバスターミナルを事例として、インドネシアにおける高速バスの乗り方をご紹介しました。
■参考:このテーマに関連するブログ記事です。こちらも、どうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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