インドネシア事情に詳しい知人から連絡があり、今日から2008年の「ラマダン」(ラマダーン:Ramadan)の季節が始まったそうです。
ラマダンは、イスラム教徒にとっての「断食」の月。毎年、時期が変わるのですが、今年(2008年)の場合、9月1日(月)にスタートして、9月30日(火)に終了することになっています。
世界最大のイスラム教国家であるインドネシアにとって、とても大事な季節です。ちなみにインドネシアはイスラムを「国教」としているわけではありませんが、「イスラム教の人口が世界一多い国」は、実は中東ではなくインドネシアなのです。
目次
ラマダンの期間は?、毎年時期が違う理由は?
このラマダンの期間は1ヶ月。
そして「なぜ毎年、時期が変わるのか」というと、1年が365日の太陽暦に基づく「グレゴリオ暦」と、1年が345日の太陰暦に基づく「イスラム暦」とで、1年あたり11日間の誤差があるからですね。
例えばこの3年を見ると、このような日程になっています。
- 2005年のラマダン日程:10/4(火)〜11/3(木)
- 2006年のラマダン日程:9/23(土)〜10/23(月)
- 2007年のラマダン日程:9/12(水)〜10/12(金)
日頃「太陽暦」に基づくカレンダーで暮らしているので、「今年のラマダンはいつだっけ?」と、カレンダーチェックが欠かせません。
1ヶ月も断食して平気なの? その効果は?
断食と言っても、約1ヶ月もの間、ずーっと何も食べないというのは無理。厳密には、日の出から日没までの間、飲食を絶つという習慣になります。
(日没から日の出までの間は、自由に食べ飲みができます)
ちなみに、私は原則として1日2食(ランチ抜き)なので、毎日がラマダンです。
(宗教的背景はありませんが・・・)
この断食という習慣。普段ランチを食べる習慣のある方には辛いかもしれませんが、やってみると、だんだん心地良く感じられる方が多いようです。
だいたい、長い歴史から見れば、1日3食という習慣は、ごくごく新しいものですからね。私自身、1日2食にしてから、恐ろしく調子が良いです。逆に、ランチをとることになった日は、午後を効率良く過ごすことができなくなるのを自覚する程です。
イスラム教徒は、きちんと断食習慣を守っている?
このラマダンの断食習慣ですが、厳格な人ほど、忠実に守っているようです。「飲食を断つ」ということから、つばを飲み込むことすら躊躇する人すらいます。
一方で、イスラムの教えというのは、合理的で、かつ、意外なほど許容範囲が広いので(日本のメディアの偏見ぶりは、いかがなものかと)、それを理由に、あまり忠実に守らない人もいるようです(笑)。
昔、ラマダンの時期にジャカルタに行った時、駐車場で待機していた運転手のおじさんが、タバコを吸っているのを目撃したことがあります。
その時、彼が私を見て「うわっ、見られちゃった!」と、ばつの悪そうな顔をした光景、今でも覚えています・・・。はい、「タバコを吸う」のも、ラマダンでは断食の一貫として禁止されています。
どこまで守るか・・・は、人それぞれに任されているところもあるので、こういうのは、いろいろな意味で面白いですね。努力をした人ほど、メリットが得られるということなのだと思います。
昼食抜きの1日2食生活、意外と快適ですよ
ところで、最近、ランチのお誘いを良く受けるようになりました。尊敬する大社長と、今週も1件、来週も1件。本当にありがたいばかりですが、午後に影響が出ないよう、体調管理に、ますますの配慮が必要になります。
でも、その悪影響を考慮してもメリットのあるような、素晴らしい出会いのランチなんですけどね・・・。日々の出会いに感謝。
そうそう、今回ご紹介したラマダンの「断食習慣」、ぜひ、おすすめですよ。宗教的な背景はありませんが、私は昼食抜きの1日2食生活を推奨しています。詳しくは、こちらをどうぞ。
【参考】イスラムのラマダン(断食月)に関連するブログ記事
インドネシアにおけるイスラムのラマダン(断食月)に関連するブログ記事です。こちらも、ぜひどうぞ。
なお、約1ヶ月間のラマダン(断食月)が終わると、今度は「レバラン」と呼ばれる断食明けのお祭りがあります。長期大型のレバラン連休がスタートするのですが、インドネシアの祝日事情についてはこちらの記事をご覧ください。