ライブドア元社長、平松庚三さん。ライブドア事件後に社長をつとめ、ライブドアを立て直したことで有名ですが、そんな平松庚三さんをお招きして、勉強会を開催しました。
今回のブログでは、その講演と名言から、平松庚三さんのビジネス発想術を学ぶことにしましょう。
内容は、9/15(水)に開催した「サムスル成長縁(R)大学セミナー」で、タイトルは「第2回事業創造カフェ:平松庚三流ビジネス発想術」というものです。
目次
平松庚三さんの講演とビジネスプロデュース体験!
【写真:セミナー会場入口にて】
簡単ですが、写真を中心に、以下、開催報告をまとめます。参考までに、事前のお知らせページ(イベント詳細)はこちらです。
平松庚三氏さんが、ビジネス発想術を語る!!
有数の企業を社長として渡り歩いてきたプロ経営者。企業のジャンルに関係なく、社長業をつとめてきた人物は、まさにビジネスを立ち上げたプロ中のプロと言えるでしょう。
そんなビジネスプロデュースの達人の「生の声」を聞きながら、ディスカッションスタイルで、ビジネスプロデュースを体験できる! それが「事業創造カフェ」です。
第2回目となる今回は、このカフェのホストであり、ライブドア元社長としても有名な、小僧com株式会社(代表取締役)、そして、株式会社CEAFOM(取締役)の平松庚三さん 【講師詳細】 をお招きしてお届けしました。
平松庚三さんの経歴は?
平松庚三さんは1946年生まれ。アメリカン大学(Washington,D.C.)コミュニケーション学科卒業。ソニーで13年間勤務した後、アメリカンエキスプレス副社長、IDGコミュニケーションズ社長、AOLジャパン社長などを歴任されます。
まさに「経営のプロ」2000年にはIntuitジャパンのCEOに就任。2002年にMBOにて米国親会社から独立、社名を弥生株式会社に変更し、同社の代表取締役社長に就任されます。2004年全株式を売却してライブドアグループ入り。
ライブドア事件発生後、2006年1月(株)ライブドア社長就任。2007年4月社名をライブドアホールディングスに変更、代表取締役社長就任されました。
そうした華々しい経歴の中で、2008年1月には、人生の後半戦を楽しむ「人生のエンターテインメントパートナー」として、アクティブなシニアを応援する、小僧com株式会社代表取締役に就任されました。
平松庚三さんの講演の内容は?
昨日のセミナーでは、今なお、ベンチャー代表として挑戦を続ける平松庚三に、現在までのご自身の発展の過程、今後の構想、経営に対する思いなどをお話しいただきました。
また、講演の部分については、Ustreamで中継もしました。
■当日のUstream映像(講演部分のみ)
平松庚三さんの名言から学ぶ
当日の平松庚三さんのお話から、いくつか名言をひろってみましょう。
「market yourself という発想を持とう」
「僕はずっと自分をプロダクトと見立ててきた。ぜひ、自分をプロダクトと見て、その市場を自ら創造しよう」 「沖縄も日本も北海道も、みんなプロダクト。ツーリズムは最も大きな外貨獲得の手段。デスティネーションプロダクトという発想が大事」 「野球と経営は似ている。チーム全員がイチローでも、チーム全員が松井でも、チームは勝てない。ストラテジーが大事」 「ライブドアの社長という経験は、本当に本当に貴重だった。なにしろ、今まで学んだ経験が全く役に立たなかったのだから」 「僕には、車でも水でも、何でも売れる自信がある。現状認識と問題点の把握を、30日、60日、90日と区切って行う。優先順位をつけて進めるだけ」 「でも、ライブドアでは、それができなかった。現状把握ができない。数字が把握できない。サーバーも検察にあるから社内にデータがない・・・。今までの経験が全く通用しなかった」 「会社分析に大事なのはとにかく数字。でも社内にデータが無いから現状分析しようが無い。どれだけデータが無かったかと言うと、それこそ会社の現状を把握するにしても、新聞やテレビの情報の方が詳しいくらいだった」 「そこで戦略を立てた。まずは内外を落ち着かせることに注力した。沈んだ社員を鼓舞することに集中した。広報戦略もかなり工夫した。様々なトレーニングも積んだ」 「今までの経験が全く役に立たない状況だったから、自分の頭で戦略を考えるしかなかった。ひたすら優秀な年下社員たちから教わった。きわめて優秀な人物が多かった。そして戦略を考え、実行した。その結果、自分が何段上にも成長したという、明確な実感がある」 「自分というプロダクトの強化をするための努力。僕はその努力がなかなかできない。しかも僕は地頭が良いわけではない。でもそんな自分が今までどうにかやってこれたのは、まず第一に運が良かったこと。そして優秀な人を回りに集めることができたきたからだと思う」 「優れたチームを作るための3原則。(1)その分野において僕よりはるかに優れている人であること、(2)必要な時に、僕にノーと言える人であること、(3)僕の個人的な友人ではないこと」 「会社は誰のもの?という議論があるが、資本主義なのだから株主のものに決まっている。会社は誰のためのものか?となれば、クライアントや社員という存在が出てくる」 「自分の価値を高めるために一番大事なことは?」→「知的好奇心」 「地頭が良くて徹夜ができる連中には勝てない。当時のライブドアには、そんな連中が大勢いて、正直驚いた。 「地頭」(努力で伸ばすことは不可能。IQの世界)。「体力」(勝負の時にそれを認識できるかどうか)」 |
その他、名言が盛りだくさんの、素敵な講演となりました。
【写真:熱弁を振るう平松庚三さん(左はUSTREAM中継の映像)】
参加者の中には、ライブドア出身の方もいらっしゃいましたが、「同じ場所にいたのに、分からなかった事実がいろいろ聞けた!」という感想もいただきました。
「ビジネスプロデュースを体験しよう!」というコーナー
平松庚三さんの講演に続いて、「第2部」では、「ビジネスプロデュースを体験しよう!」というコーナーに移りました。
平松社長が、あるビジネスプロデュースのテーマを設定。打ち解けた雰囲気で、リラックスした会話を楽しみながら様々に発想を展開してゆく”ワールドカフェ”の手法を取り入れ、そのテーマについて、自由に話し合うというものです。
【写真:ワールドカフェの説明風景(その1)】
【写真:ワールドカフェの説明風景(その2)】
例えば、ある回のテーマは「自分を言い表すとしたら、どんな言葉がふさわしい?」というもの。講演テーマで語られた「自分をプロダクトと見立てる前提」を踏まえてディスカッションするというワークもありました。
【写真:開始直後から議論は活発です】
【写真:さっそく盛り上がっています・・・】
今回は、議論を盛り上げてもらうため、エネルギー注入に、ハンバーガーをプレゼントさせていただきました!
【写真:ディスカッションのお供にハンバーガー】
【写真:ハンバーガーを食べながらのディスカッション(左は平松庚三さん)】
【写真:席替え! 多くの方にご縁が生まれるよう】
【写真:ハンバーガー議論】
【写真:皆さん活発。議論が止まりません・・・】
時間を決めて、定期的にメンバーの入れ替えをしながらの進行でしたが、どのテーブルも、意見交換が非常に盛んで、あっという間に時間が過ぎていきました。皆さん、ほとんどの方が初対面のはずなのに・・・。
テーブルに設置した模造紙にも、非常に多くの書き込みがされていました。そして、各自の感想や意見などを書いて、いっせいに張り出し。
【写真:ワークの貼り出し】
本当に皆さん熱心で、すごい熱気となりました。
【写真:各自の意見表明を一覧しての講評タイム】
夜も10時を過ぎているのに、皆さん、活気に満ちた表情の方が多く・・・。閉会しても、皆さん、なかなか帰りません(笑)。
【写真:あまりの熱気。終わったのに皆さん、平松庚三さんを採り囲んで・・・(笑)】
「事業創造カフェ」の狙い
いま「ビジネスのプロデュース」に注目が集まっています。
起業を志す人はもちろんのこと、たとえ起業を目指さない人であっても、これからの時代、会社に高い貢献をし続けるためには、新たなビジネスを創造する能力が求められているためです。
ところが、そうした能力を磨く機会はなかなか無いもの。能力無くして、新規事業担当になることは難しく、そうであれば、そうした仲間が集まって、みんなで切磋琢磨していこうではないかというのが、「事業創造カフェ」の狙いです。
「事業創造カフェ」のターゲットと理念
主な対象は、
・「新規事業を実現させたい!」という方
・「ビジネスプロデュース能力に磨きをかけたい!」という方
・「はやく起業をしたい!」と考えている方
・「新たなビジネスモデルを生み出したい」という方
などを考えています。
「ビジネスをプロデュースしたい!」という人たちが集い、自由でリラックスした会話を通じて、事業の種を創造していける場を創ろう。そういう思いで、「事業創造カフェ」を月例で開催していく予定です。
次回はこちらです。ぜひご参加ください!
今回のイベントについて、皆様からは、おおむねご満足をいただいた様子でした。
「非常に楽しかった!」
「次回は友人を連れて参加します!」
「こんなに楽しいイベント、いつからやっていたんですか?」
等々のお声をいただけたことは、とても嬉しいこと。
これからも、皆様の刺激になるようなセミナーやイベントを企画していきたいと思います。今回ご参加いただいた皆様に、新たな成長のきっかけが誕生するよう祈っています!
■平松庚三さん 小僧com株式会社(代表取締役会長) 1946年生まれ。アメリカン大学(Washington,D.C.)コミュニケーション学科卒業。 ソニー株式会社入社。ソニーで13年間勤務した後、アメリカンエキスプレス副社長、 IDGコミュニケーションズ社長、AOLジャパン社長などを歴任。2000年にIntuitジャパンのCEOに就任。2002年にMBOにて米国親会社から独立、社名を弥生株式会社に変更同社の代表取締役社長に就任。2004年全株式を売却してライブドアグループ入り。 2006年1月(株)ライブドア社長就任。 2007年4月社名をライブドアホールディングスに変更、代表取締役社長就任。 2008年1月に人生の後半戦を楽しむ「人生のエンターテインメントパートナー」としてアクティブなシニアを応援する小僧com株式会社代表取締役会長に就任。株式会社CEAFOM取締役。 |
2010年8月12日 渡邉 裕晃
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【社長ブログ】時の運と人の縁をきわめる日々の記録
────────────────────────────
【 会社HP 】株式会社サムスル
【 セミナー・イベント 】「成長縁(R)大学」
【 1×1×1=100を創る「成長縁(R)」創出カンパニー 】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━