インドネシアの伝統的な短剣である「クリス」(Keris)。昨日の朝日新聞で大きく紹介されていて驚きました。日本では知名度の無い存在ですが、インドネシアでは、誰もが知る存在です。
「クリス」は、単なる「武器」ではなく、運や縁、人の運命を左右する存在としても知られています。インドネシアの政治家や経営者など、有力な指導者層を眺めてみると、「クリス」のパワーに注目する人は少なくないとも言われています。
今回は、インドネシアでもミステリアスな存在「クリス」についてご紹介します。wikipediaに写真が掲載されていましたが、こんな感じの短剣です。
【写真:インドネシア伝統の短剣、クリス(wikipediaより)】
目次
ユネスコの世界無形遺産に指定された短剣「クリス」
【写真:東京国立博物館の特別展示「クリス・神秘なるインドネシアの武器」展にて】
この「クリス」。ユネスコによって世界無形遺産(Intangible Cultural Heritage)に指定されています。
インドネシアで1つ目の認定は2003年のワヤン。続いて2005年にクリスが認定されました。2009年にはバティックが認定され、2010年には楽器「アンクルン」が認定されています。
登録年 | 名称 | |
---|---|---|
1 | 2003年 | 影絵芝居ワヤン・クリット(Wayang) |
2 | 2005年 | 伝統的な短剣クリス(Kris) |
3 | 2009年 | バティック(Batik) |
4 | 2010年 | 竹楽器アンクルン(Angklung) |
5 | 2011年 | サマンダンス(Saman dance) |
インドネシアでは「クリス」は伝統的な文化品としてだけでなく、マジカルパワーを持つ道具としても知られています。
刀によっては、立ち上がったり、踊ったりするとも・・・。これはユネスコが作成したYoutube映像です。
クリスの持ち主は、クリスそのものが決める?
持ち主には短剣それ自体が相応の品格を求めると言われ、また、短剣自体が所有者を選ぶとも言われています。
実は私も1本もっています。厳密には、私の曽祖父がコレクションしたうちの1本ですが、やはり、いろいろ不思議があって、この刀は私を所有者に指名しているのです。
(ちょっとオカルト的ですかね?)
【写真:wikipediaより】
不思議ですよね・・・。私のいとこがこの刀をいじると何も起きないのに、私がいじると、刃先で、なんと立ち上がるんですよ。先ほど「刀によっては、立ち上がったり、踊ったりするとも」と書きましたが、立つのです。
聞くところによれば、「所有すべき人」が手にした時にのみ、こうした現象が起きるのだそう。海を渡ると効力が消えるとされ、だから私は日本に持ち帰らず、ジャワ島の某所に預けています。
【写真:wikipediaより】
先日久しぶりに会って、「僕には所有する品格がまだ無い。けど必ず迎えに来るからもうちょっと待っててくれ」と伝えました。
「クリス」のパワーは、非科学的でも魅力がいっぱい
まったくもって非科学的ではありますし、現象として起きるということは、必ず科学的裏づけがあるわけですが、それを探求するとロマンが無くなる(笑)ので、このままで・・・。
将来、私がインドネシアに移住した際には、きっと幸運のお守りになってくれるはずだと私は信じています。その日が来るまでは、私に所有されたがっている、その刀の期待に応えるためにも、日々、ただひたすら努力あるのみです・・・。
【参考】クリスなど、インドネシアのミステリアスに関するブログ記事
「クリス」に関連するブログ記事です。こちらもどうぞ。
また、インドネシアのミステリアスなものに興味のある方は、こちらを。
インドネシアの世界無形文化遺産に興味ある方は、こちらの記事もどうぞ。
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【 時の運と人の縁を極める日々の記録 】 渡邉 裕晃
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