私は今、妻、そして小学校1年と2年の子供たちと一緒にインドネシアの東ジャワで暮らしています。私がインドネシアで子供を育てたいと思った理由の一つに、インドネシアがもつ「多様性」があります。
300から500とも言われる民族がいて、500とも1,000とも言われる言語があって。
「みんな違って、みんないい」
そんな多様性を受け入れること。もっと言えば、「みんなと同じ」ではなく「私のオリジナル」を大事にするということ。そしてそれは、とても自然なことなのだということを、子供たちに教えてあげたい・・・。そういう私の思いがあります。
「みんなと違う」ことにはリスクや不安もあるかもしれません。しかし「みんなと違う」ということ、そのチャレンジに挑むことこそが、大いなる成長の源泉になるのではないかと思うのです。
目次
「みんなと同じでない」人生を歩んできた
私自身、今までを振り返ってみると、「みんなと違う」人生を過ごしてきました。
まず、私はハーフとして生まれました。
今でこそ国際結婚やハーフの子供は増えてきましたが、
当時はまだまだ少ない存在でした。
また、私は就職活動というものに参加したことがありません。
これもかなりの少数派ではないでしょうか。
大学を卒業してから大学院に入り、
途中で休学。複数のベンチャー企業で修行をしてから、
そのまま自分で会社を創業してしまいました。
また今から2年前には、インドネシアに移住。
「みんなと同じ」とは全くズレた人生を歩んできたのです。
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私は、天然で「みんなと違う」道を歩んできました。
それゆえの苦労や失敗、挫折などもたくさん経験してきました。
でも、今の私が今を幸せだと思えるのは、
「みんなと違う」道を歩んできたからだ、と思っています。
だからこそ、私は子供たちに教えたいのです。
「みんなと同じ」ではなく「私のオリジナル」を大事にしようと。
「人と違うこと「人と同じでないこと」は重要(ちきりんの言葉)
もちろん「みんなと違う」道を歩むことは、時としてリスクを伴います。
「人と違う」を経験するって、中学生くらいまではたいして怖くないんだけど、大人になるとどんどん怖くなるからね。自転車に初めて乗るのと同じよ。30代になると「自転車に初めて乗ってこける」とかいう小学生には全くなんでもないことがめちゃこわくなる。
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) 2015, 12月 2
「みんなと違って当然なんだ」という発想がなかったとしたら、
「みんなと違う」道を歩むことは、
余計に怖く感じられてしまうのかもしれません。
だからこそ、小さい時から教えてあげたいと私は思いました。
みんなと違っていいんだよ、と。
小学生くらいからちゃんと「自分は他者とどう違えているか」をしっかり考えさせるべき。親とか先生がそれを問うてあげないと、「人と同じでない」ことが大事なんだと子どもは気づけない。
— ちきりん (@InsideCHIKIRIN) 2015, 12月 2
これには私も同感です。
「みんなと同じがいい」をやめると脳はフル活動する(大前研一の言葉)
経営コンサルタントの大前研一さんは、こう述べています。
「みんなと同じでいい」という態度をやめた途端、脳はフル活動を強いられる。これは大変苦しいが、頑張って1週間、1か月、1年と続けていると、自分の頭で考える癖がつき、思考力も高まる。
— 大前研一 BOT (@ohmaebot) 2010, 3月 21
「みんなと同じがいい」、あるいは「みんなと同じでいい」と思うことは簡単です。
言い方を変えるなら、受け身で流されていてもこなせてしまうのです。
仲間や先輩がやってきたことをマニュアルとして見習えば良いのです。
「ナンバーワンよりオンリーワンだよね」などと言って、ナンバーワンを目指さないことに価値を見出す・・・。それは、努力を放棄する逃げ口上にもつながります。
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一方で、「みんなと同じでいい」という態度をやめた途端、脳はフル活動を強いられる・・・。
なぜなら、それは、受け身ではなく積極的に、自らが率先して開拓していかなくてはいけない道だからです。
「ナンバーワンよりオンリーワンだよね」という言葉。
「みんなと違っていい」といって、何もしないで怠惰になってしまう・・・というマイナスの可能性が無いわけでもありません。
でも、本当にオンリーワンになりたいと思うなら、何らかの分野でナンバーワンにならなくてはいけません。なぜなら、「オンリーワン」というのは、「ある特定のニッチな分野におけるナンバーワン」のことを指すからです。
この点は重要なので、もう一度、載せておきます。
「みんなと同じでいい」という態度をやめた途端、脳はフル活動を強いられる。これは大変苦しいが、頑張って1週間、1か月、1年と続けていると、自分の頭で考える癖がつき、思考力も高まる。
— 大前研一 BOT (@ohmaebot) 2010, 3月 21
まさにその通り! と私は思います。
オリジナリティーは自分に正直になること(ジェームズ・スティーヴンスの名言)
上にある言葉は、アイルランドの小説家、ジェームズ・スティーヴンス(James Stephens)が遺した「オリジナリティー」についての名言です。
“Originality does not consist in saying what no one has ever said before, but in saying exactly what you think yourself.”
「今まで誰も言わなかったこと」を言うことではなく、「自分自身で考えたこと」を言うことこそが、オリジナリティーなのだ、と。
周りを気にして発言することより、自分の心の声に正直になって発想し、決断することこそが大事なのだということがわかります。
「みんなと同じがいい」をやめてみよう
もちろん、「みんなと同じ」方が良いということもあるでしょう。でも、なんでもかんでも「みんなと同じでいい」というのは考えものです。
・みんなと違って、私にはこういう優位性がある!
・みんなと違って、私はこういうことで貢献できる!
そういうオリジナルなポイントをもつ人が、これからますます注目されていくようになるのではないでしょうか。
そのためには「みんなと同じでいい」をやめてみることです。
「みんなと同じでいい」をやめてみることから見えてくるもの。私は非常に大きいのではないか思います。
【参考】「みんなと同じがいい」に関するブログ記事
「みんなと同じがいい」をやめてみると、新たな視野が開けてくると書きました。同じようなものとして、次の視点があります。
それは、「与えられて当たり前」と思うか、「自ら創りだすこと」に喜びを見出すか、ということ。
この2つのスタンスの差こそが、「成長格差」となってあらわれる・・・。先日、そんなブログを書きました。ご関心のある方は、こちらもどうぞ。